採用ブランディングにストーリー設計した結果 生まれた「CIPS + MVF」について
「採用ブランディングが1本の線につながっていないんだよね」
先日メンバーが担当した採用ブランディングの内容について、僕がフィードバックをした内容です。社内でこの言葉をメンバーに対してフィードバックをすることがあるのですが、その時メンバーは割とポカンとしていました。
なぜ、ポカンとしているのかなとふと考えてみたのですが、確かに「1本の線」と言う表現についてが、抽象的すぎたのかなと反省しています。
僕が伝えたかったのは、
「魅力」の項目を「ストーリー」にしよう
と言うこと。魅力をストーリーにするとは何かを本ブログで書きたいと思います。
0. 採用ブランディングとは
ポテンシャライトのブログをご覧いただいている方は、この「採用ブランディング」の概念は既にご存知かと思いますが、簡単に説明しておきます。
採用ブランディングとは:
採用活動における魅力を「発掘」「言語化」「整理」をすること
ちなみに、混同されがちな採用広報/採用ピッチ資料との違いは下記にて表現することができます。
1. 魅力の項目である「6P+CGM+tech」について
6P+CGM+tech とは、ポテンシャライトが定義している魅力の「項目」を英語にして、その頭文字を並べたものになります。
Philosophy 思想 (ミッション/ビジョン)
Product 事業 (プロダクト)
Profession 職務 (仕事内容)
Person 人 (メンバー)
Privilege 特権 (福利厚生/働き方)
Phase フェーズ (段階)
Culture カルチャー (社内文化)
Growth 成長環境
Market マーケット (業界/市場環境)
Tech テクノロジー (技術)
この項目分類にたどり着くまでにいくつか変遷があったのですが、本ブログでは割愛します。
ご興味をお持ちの方はこちらのブログをご覧ください。
2. 現在の採用ブランディングの課題点
採用ブランディングの設計方法は、前述した「6P+CGM+tech」の項目に従って、企業さまに質疑応答を実施しています。
質問事例を下記いたします。
・ミッション/ビジョンが出来上がった背景
・プロダクトの概要、今後の戦略
・競合他社との違い
・御社に纏わる業界における課題点
・経営陣のキャリア
こちら質問の一部になりますが、イメージしていただくために記載をしています。
話を戻すと、企業さまに対してこれらのご質問をさせていただき、回答いただいた内容を元に、魅力設計(採用ブランディング)をしてまいります。
参考までに、当社ポテンシャライトの魅力設計(採用ブランディングを取りまとめた内容)を下記に記載します。
こちら綺麗にまとめている(つもり)ですが、これはあくまで「項目ごとに整理できた状態」です。整理はできていますが、項目が「断片的」になってしまっていることがあり、魅力の「項目」が独立してしまっている状態です。
つまり、下記のような状態です 👇
このようにではなく、魅力の項目を「ストーリー」にして整理できるとベストです。
つまり、下記のようなイメージです 👇
本ブログの主題である、「魅力」の項目を「ストーリー」にすることについて詳しく説明したいと思います。
3. 魅力の「項目」を「ストーリー」にすることについて
本ブログのメインテーマは本項です。
魅力が割と散らばってしまっている状態であるため、これを整理していきます。
まずはシンプルに時系列を用いて整理をしてみました。
◆過去
- 代表のキャリア/原体験(career)
- イシュー(解決したい課題/issue)
◆現在
- プロダクト(課題を解決するための事業内容/product)
- ミッション(なぜやっているのか/mission)
◆未来
- 事業戦略(strategy)
- ビジョン(どこに向かうのか/Vision)
- 日本/世界をどのような状態にしたいのか(Final Point)
このように並べることができます。
こちらを見ていただいて、強い違和感をお持ちの方はそこまで多くは無いかと思うのですが、「ストーリー」になっているかと思います。
前項で、これまでの採用ブランディングプロジェクトにおける課題点を記載しました。それは「項目ごとに整理をできているけれども、ストーリー性がない」ということです。
1つ具体的な事例を記載すると、ポテンシャライトの魅力の項目整理において「philosophy」があります。philosophy とはMission/Vision を指しており、いわゆる「思想」を指しています。これに違和感がある方は少ないかと思います。ただ、本項において、過去/現在/未来の分類において、「現在」にミッションを配置しており、「未来」にビジョンを配置しています。「なぜ」やっているのか(Mission)については「現在」を指しており、「どこ」に向かうのか(Vision)については「未来」を指します。
そのため「philosophy」という項目においても、時系列に沿った整理をすると、少し違和感が発生します。
繰り返しになりますが、本ブログのテーマは「魅力の項目ごとのストーリー」です。仮に「時系列」を念頭に置いてストーリー設計をすると、これまでの魅力項目である6P+CGM+techをそっくりそのまま転用しにくいのです。
4. 新しい概念である「CIPS + MVF + other」について
そこで、先程の時系列に沿った魅力のストーリー設計を項目ごとに整理してみました。
C:career
I :issue
P:product
S:strategy
M:mission
V:Vision
F:Final Point
まず、CIPS + MVFについてですが、こんな感じです。
これをそのまま整理していけば、ストーリーにすることが可能です。そして、ここである気づきがありました。時系列にストーリーを設計しましたが、そのストーリーを彩る(補足)項目がいくつかあります。
どんなメンバーか(person)
どんなカルチャー/バリューか(culture)
どんな働き方か(privilege)
どんなマーケットか(market)
先ほど記載したストーリーに対して、これらの項目を用いてストーリーを彩ると、ストーリーをさらに魅力的に表現することができます。
上記の4項目においても、ポテンシャライトが定義している6P+CGM+techに内包される項目になります。
つまり、ポテンシャライトがこれまで定義していた魅力の「項目」は「網羅性」はあったのかもしれないが「ストーリー」として欠けていた、と言う課題に関してはこれで解決できるかと思います。
5. ポテンシャライトの事例
せっかくなので当社ポテンシャライトの事例に当てはめてみましょう。
C:career
代表の山根はHR業界経験が10年あり、主にIT/ウェブ業界に特化した人材紹介を経験していた。
I:issue
山根のキャリアの中でベンチャー企業を支援する機会があったのだが、人材業界とベンチャー企業の相性が悪いと感じていた。なぜならば、HR業界は売り上げ文化が強く、売り上げが上がりやすいターゲット≠ベンチャー企業であった。つまり、ベンチャー企業に特化したHR会社を立ち上げたいと思っていた。
P:product
- ベンチャー企業に特化をしたHR支援全般を行っている。
- ベンチャー企業に特化をした採用/人事組織の支援
- ベンチャー企業に特化した人材紹介
- ベンチャー企業に特化したATS(採用管理システム)
S:strategy
- 上記3つの事業をそれぞれ成長させていく
- 細かくなりすぎるので割愛
M:mission
- Grow Up Venturesというミッション
- ベンチャー企業にスポットが当たる世の中を作りたい。
- そして、ベンチャーを成長させるために当社は存在する。
V:Vision
- ベンチャー採用/転職のスタンダードをポテンシャライトに
- 採用/転職活動のノウハウ/トレンド/仕組みは今後ポテンシャライトが作っていく。
- そのためビジョンにゴールはなく、一生この状態を続けていく、と言うビジョン。
F:Final Point
- 日本をワクワクした状態/活気溢れた状態を作りたい。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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