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求人作成にもノウハウ転用可能!採用広報の「企画(PIMQ)」の手法を公開

最近、採用広報を追求する記事が多いのですが、さらに追求した結果を今日はアウトプットできればと思っています。

先日は、こんなブログを書きました。

ポテンシャライトが採用広報を2018年以降取り組んだ「軌跡」を記載させていただいています。この内容に含まれておりますが、採用広報の「企画」を立てる際に、当社が取り組んでいることが特徴的かなと個人的には思っています。

ライティングのプロの方からすると、僕らのテキスト(文章)は稚拙かもしれないのですが、ポテンシャライトの強みを活かした企画内容を強く意識しています。取り組んでいる事はシンプルなのですが、ポテンシャライトがこれまで4年間、200社弱の採用支援を続けたことによるノウハウや、ポテメンバーが前職エージェント出身の者も多く、そこで得た知見を生かして企画案を立ち上げています。

では、具体的な内容を見て参りましょう。

0. 採用広報の「企画」って何?

採用広報を実施する上で、突然インタビューを始めても良い記事にはならないことは、皆さんもご経験済かもしれません。かく言うポテンシャライトも2017年頃(採用広報初心者の時代)は、あまり企画案は重要視せずに採用広報を実施することもありました。

2021年現在は「企画」ですべてが決まる、というくらいきちんと取り組むようになっています。では、この「企画」って何なのか?

結論から言うと、「誰に対して」「何を」の深掘りになります。

「そんなの当たり前じゃん」というお言葉をいただきそうですが、その「誰」と「何」をポテンシャライトの強みを活かして、とにかく深掘りをしていくのです。僕(山根)自身も手応えを感じており、その「誰に対して」「何を」を中心に「企画」をしていきます。

下記にて詳しく見てまいりましょう。

1. 企画案の項目(PIMQ)について

ポテンシャライトが採用広報の企画案を作成する際に、必ず入れている項目は4つになります。

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👆 採用広報の「企画」に必要な項目をポテンシャライトは「PIMQ(ピンキュー)」と呼んでいます。PIMQとは頭文字を取って作成をした造語です。

◆PIMQについて
 - Persona  :ペルソナ/ターゲット
 - Insight    :インサイト
 - Messaging  :魅力
 - Question   :質問

 1-1. Persona(ペルソナ/ターゲット)

言わずもがなですが、その記事がどのようなターゲット(ペルソナ)に見ていただきたいのかを明瞭にする必要があります。
ポテンシャライトはこれまで、たくさんの求人の要件定義をさせていただきました。スタートアップ企業様への支援が多いため求人をゼロから起こすことも多く、企業様にヒアリングをして必須要件を確認するというよりはポテンシャライトがその必須要件を決めることも多数ありました。そのため、ターゲットユーザー、つまりペルソナの設計は得意分野であり、特に「業務スキルの設定」については自信を持っています。

👇  ペルソナ設計について参考ブログを貼り付けておきます(上のブログが、本ブログとの文脈とマッチしているかと思います)

 1-2. Insight

インサイトについては下記ブログに記載しておりますので、詳細にご確認いただきたい方はこちらをご覧になっていただければと思います。

このインサイトの設計がものすごく難しいと思っています。

なぜならば、インタビューを取る相手の職種の理解が必須だからです。またその職種の理解をしていたとしても、その職種の「インサイト」を予想/想定する事はかなり難しいと個人的には思っています。
ポテンシャライトにはエージェント出身のメンバーが多数存在するため、かつスタートアップ/IT/ウェブ業界向けに転職支援をしていたメンバーが在籍しているため、こういった職種の方々のインサイトを読み取るのは比較的得意な方だと思っています。

このインサイトを読み取れなければ、次に記載がある「メッセージング(魅力)」に支障が出てしまうため、インサイト設計が大きなポイントになるかと思っています。

少し事例を公開してみます。

◆若手営業の方のインサイト
 - 自社の商材ではなく代理店としての販売のため、商材自体の開発/改善ができない(profession)
 - これまで営業職としてパワー勝負をしてきたが、もう少しクリエイティブな営業がしたい(profession)
 - 周りにほぼ営業職のメンバーしかいないため、個人の視野が広がらずプレーヤーとしてのキャリアが不安(Career/culture)
 - 今トレンドであるWeb/SaaS業界にチャレンジしたい気持ちはあるが、何を基準に選んで良いかはぼんやりしている(Career)
 - LINE/サイバーエージェント/メルカリなどにチャレンジしたい気持ちはあるが、活躍できるイメージが不明瞭(profession)
◆大手営業経験者の方のインサイト
 - 現職は大手企業で経営基盤が安定しているが、業務裁量が狭く成長実感が無い。(growth)
 - キャリアアップするために個人としてのインパクトを与えられる組織規模(~100名)で経験を積みたい(profession)
 - ベンチャー企業に対して一定の関心はあるが環境が整っていないイメージがあり飛び込みづらい
 - より難度の高い商材でチャレンジしたい(profession/growth)
 - 現在は非IT業界に身を置いており、成長産業に転職したいが現職で在籍が長いため不安がある(product)
 - 成長著しいSaaS領域のことは認知しているが今の自分のスキルだと転職出来ないと感じている(profession)

上記、ターゲットの細かい設定は割愛したのですが、インサイトの一部を記載しました。最近だと1つの求人(ターゲット)に対して、インサイトを10つほど設定しています。後述しますが、各インサイトに対してメッセージング(魅力)を連動する形で作成しています。

 1-3. Messaging(魅力)

採用広報を進めるにあたり、各広報の「魅力」の設計が重要になります。
ポテンシャライトもここ3年くらいの間、採用広報インタビューを実施していましたが、結果的にインタビューを取ったがインタビューの相手から自社の魅力をうまく引き出せず、一般的な日記のようなインタビューになってしまう、そういった事象が発生しておりました。

ただ、この事象はインタビューをする相手が悪いのではなく、僕らインタビュアーの事前の設計が悪いのだと思います。突然インタビューを受けても、瞬時に素晴らしい回答をしてくださる方は本当に稀です。これはラッキーな事例である他ありません。

そうではなくて、インタビューを企画する者がインサイトとメッセージング(魅力)を設計することによって、インタビューを受ける方もそのメッセージに沿って(意識して)インタビューを受けることができます。

ただ、インサイトと同様に、このメッセージング(魅力)がものすごく難しいです。むしろ、インタビューを実施する企業様の魅力を、インタビュー前段階から理解できていることはほぼありません。ただここでポテンシャライトの強みが発揮されます。

ポテンシャライトは「採用ブランディング」とおうサービスを提供しており、採用広報に入る前にその企業様の魅力を多ければ30個ほど言語化します。そのため、採用広報のインタビューごとにメッセージング(魅力)を考える際に、重視された魅力をピックアップしながらメッセージングのすり合わせをさせていただいています。

誤解がないように申し上げると、ポテンシャライトが作った魅力を、インタビューを受ける方に無理矢理お話しいただくのではありません。あくまで参考材料として提供させていただき、それに加えてインタビューを受ける方の独自の回答を引き出す、そんな工夫をしています。

これを実施することにより、採用広報はスムーズに進むことが多く、且つインタビューの原稿が仕上がった後に、「全然違う」と言われることは少なくなってきました。

採用広報は本当に難しいと思います。

なぜならば、インタビューを受ける方の話を忠実に表現(執筆)したとしても、結局 伝えたいことをインタビュー当日にお話しされていなければ、意図がないインタビューの原稿になってしまいます。

これは、インタビューを企画する側/インタビューを受ける側の双方において良くありません。準備なしで挑んでしまうと全くもって無包な時間になることが多いです。そうならないように、ポテンシャライトは事前の「企画」を実施するケースが増えています。

👇  参考程度に、こちら当社ポテンシャライトのMessaging をまとめたものです。

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 1-4. Question(質問)

採用広報インタビューを実施する際に、インタビュアーがさせていただく「質問」のことです。

正直申し上げると、僕は質問「内容」はそこまで重要視していません。なぜならば、質問は「Messaging(魅力)」を引き出すための一つの材料だからです。Messagingが決まってくると、必然的に質問は決まってきます。1-1. Persona / 1-2. Insight / 1-3. Messaging まできちんと設定できれば、1-4. Question は概ね問題ないかなと思っています。


2. 具体的な企画書を公開

企画書自体は前述した通りで作成していますが、どの程度の粒度間で作成しているのかを公開してみたいなと思っています。とは言いつつも、当社のお客様の事例を大公開するのも少々微妙かと思いますので、まずは当社の事例から。

 2-1. ポテンシャライトの場合

ポテンシャライトの企画案をシートとしてまとめたものを貼り付けます。

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また、前述をしていた「PIMQ」をポテンシャライトのHRパートナー職の一つにまとめると下記のイメージです。

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 2-2. hacomonoさんの場合

hacomonoさんは現在3ヶ月ほどお付き合いをさせていただいており、採用ブランディングと採用広報の支援をさせていただいております。

採用ブランディングにおいて魅力の項目が整理できており、そのため各採用広報における打ち出し方の提案もしやすくなっています。各採用方法においてターゲティングの設定、インサイトの設計もご相談させていただきながら進めさせていただいております。

こちらをご確認ください。

3. 採用広報に取り組む際のポテンシャライトの強み

これまで採用広報の作成においてどのような進め方が良いか、どのような設計(準備)が良いかを模索し続けて参りましたが、ある程度形になってきたかなとは思っています。

一方で、ポテンシャライトなりの採用広報設計における強みの解像度が最近上がってきており、その成果がインサイトの設計とメッセージングの設計だとわかりました。このインサイト設計とメッセージング設計を突き詰めることによって、インタビューライティングは精度がぐんぐん上がってくるはずですし、顧客貢献に近づくかと思っています。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
※当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

最近リリースをしたポテンシャライトのノウハウを取り入れたATS Opela(オペラ)にご興味をお持ちの方はこちらよりご連絡ください 👇

今後も採用/人事系のアプトプットを続けていきます。
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