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企業が重宝すべきなのは「カルチャーの伝達/構築」ができる人材である

先日あるメンバーにこんな話をしました。

「業務におけるスキルを教えられる人はいる。コミュニケーション力や問題解決力を教えられる人もそこそこいる。ただ、ポテンシャライトの独特な価値観やカルチャーを新しいメンバーに伝達させたり、浸透させることができる人はなかなかいない」

この話をしていた時に、自分自身納得感がありました。ポテンシャライトは若手のメンバーを中心に採用しています。それゆえに、業務スキルから人間力から、そして社会人で働くにあたっての価値観等もきちんと伝えるようにしています。
そんな中、これはスキルなのか、それともマインドなのかは別として、前述したような能力別の伝達の難易度があるのではないかと思って本ブログの執筆に至っています。
また、僕は価値観を伝達できるメンバーはすごく貴重だと思っています。なぜならば、自分(経営者)や会社の伝道師になってくれますし、それこそ会社が大きくなっていくにあたって、間違いなく中心になるメンバーになるのかなと。
早速本題に入りながら、話の深堀りをしていきたいと思います。


0. 人物像のピラミッド

まずこちらをご覧ください。

こちらは当社ポテンシャライトが打ち出している「求める人物像」を整理する際のピラミッドです。

簡単に説明をすると、最上段に「業務スキル」があります。言い換えると「職種に紐付いた専門スキル」です。営業力やエンジニアリング力、デザイン力など、職務経験を積めば積むほど身に付く専門スキルだとご理解ください。
中段に「人間力」があります。人間力は、皆さまイメージがつきやすいかと思うのですが、コミュニケーション力や問題解決力、ロジカルシンキング力など、職種を横断して活用することができるいわゆるヒューマンスキルを指します。
最下段に「価値観」があります。価値観について細かく言及をすると話が尽きないため簡単に説明をすると、価値観とは、人がこれまでの人生で培った考え方です。幼少期の頃から、小学校、中学校、高校、大学と学生時代を過ごし、あらゆるコミュニティーやチームに所属していたかと思います。そのコミュニティーやチームの雰囲気や監督やマネージャーに教えてもらった考え方などが、あなたの価値観の土台になっています。
また、「社会人」としての価値観も存在します。社会人になる「前」に形成された価値観も重要なのですが、社会人になってから形成される価値観もあります。
また、この3つの項目において、上にいけばいくほど「後天的」に身に付きます。下にいけばいくほど「先天的」に身に付いているものだとご理解ください。


1. マネージャー、メンター、そしてメンバーを客観的に見て感じたこと

年次が古いメンバーから年次が浅いメンバーに対して、何かしらの教育をする。これはどんな企業様でも発生していることかと思います。もちろん年収500万円以上のレベルが高い方のみを採用している企業様は、プロフェッショナルが多いが故に「教育」というものが発生していない可能性もありますが、会社が拡大するにつれて、ジュニアのメンバーを採用し、何かしらの教育が必要になることもあるかと思います。
そんな中、当社内のマネージャー層のメンバー、メンターをしているメンバー、そして年次が若いメンバーを見て感じたことがありました。それは、

「業務スキル、人間力、価値観、この3つの教育については、難易度/特徴が異なる」

ということでした。
そして意外にも、最も難易度が高いのは「価値観」についての伝達なのではないかと感じています。少し詳しく説明して参ります。

2. 業務スキルの教育

これは皆さんイメージがつきやすいのではないでしょうか。日々の業務のOJTはこれに該当します。また、どのような方でも当初は当該業務未経験だったかと思うのですが、あらゆる教育を経て、今の業務に慣れたのではないでしょうか。この業務についての教育は、スキルを積むことができれば割とそこまでハードルは高くありません。なぜならば、業務の「やり方」については「成果」とイコールではないからです。つまり、新しいメンバーに対して業務スキルを伝達する際の業務の「手法」の伝達は、テクニックはそこまで必要ないものの、業務において「どのように成果を出していくのか」という伝達のハードルは高いです。前者においては、ある程度 当該業務のスキルを積めばできるのかなと感じています。


3. 人間力の教育

人間力とは、コミュニケーション力、問題解決力、ロジカルシンキング力などを指します。
結論から言うと、人間力の教育は、業務スキルの教育と比較すると難易度が高いです。皆さま、イメージしてみていただければと思うのですが、

「目の前にいる人のコミュニケーション力を上げるために、ノウハウを伝えてください」

と突然言われたときに、何を教えますでしょうか?
おそらく回答に窮する方、もしくはなんとなくぼんやりした回答しかできない方のほうが多いのではないかと思います。それは何故かというと、「人間力」とは、僕らが日々使用している能力にも関わらず、能力が高い「定義」を自らしているわけではないので、人間力を体系立てて教えることは難しいのです。そのため、人間力の教育ができるメンバーの希少価値が高いと言えるでしょうし、プロフェッショナルのみで構成されている企業様「以外」では、重宝した方が良い能力なのです。


4. 価値観の「伝達」

ここで言う「価値観」は、その企業の「カルチャー」と定義して説明を進めたいと思います。
本ブログの冒頭に価値観のご説明をいたしましたが、重要なのは、その企業のカルチャーを新しいメンバーに伝達することができることだと思います。

少し話が逸れますが、「価値観」は尺度で良し悪しを測れないものを対象としています。つまり、〇〇力というわけではなく、その価値観が薄かったとしても否定する事は良くないと個人的に思っています。例えば、「感性と論理」「大胆と慎重」この両極端の2つの用語は、どちらに触れているからといって凄いというわけではありません。職種によって求められる価値観は異なるでしょうし、本ブログではそういった理解をしていただけると嬉しいです。

話を戻すと、先ほど「カルチャーの伝達」という表現をしました。1人の経営者として意見を述べさせていただくと、業務スキルと人間力の教育はもちろん大事ですが、この「カルチャーの伝達」ができるメンバー、そしてその能力は非常に貴重だと思っています。例えば、あるメンバーが別のメンバーに対して指摘をする、この指摘については能力というわけではなく、企業の価値観が起因しているものなのであれば(カルチャーを理解してくれているものだとしたら)、その企業としての正解を言ってくれているイメージなのです。

当社であれば、まだ小規模であるが故に、代表である僕の価値観が会社に強く根付いているのは確かです。そのため、「山根さんだったらこういう風に言うだろうな」「ポテンシャライトであればこういう風に判断するだろうな」、これはカルチャーの言い換えであって、その企業の価値観に沿った回答になります。これは能力ではなく価値観になるため、その企業の価値観が強く反映された、一種の教育(表現すると圧迫感がありますが)になります。
この価値観の伝達ができるメンバーが多ければ多いほど、経営者としては非常に安心です。もちろん、会社の価値観やカルチャーを明瞭にしておく必要はありますが、こういったメンバーが多ければ、経営者は今いる「経営」の業務に集中できるのではないでしょうか。


5. 価値観の「構築」

今から説明する事は賛否両論あるかもしれないのですが、僕が感じることを記載します。

「社会人として1社目に入る企業が重要、そして1人目の上司は非常に重要」

こちらを聞いたことがある方はいらっしゃるかと思うのですが、これは「価値観」についての話がメインだと捉えています。社会人1社目で1人目の上司の方に、業務スキルや人間力の教育を受ける事はあるかと思います。ただ、社会人1年目の頃に、突然「能力」が格段に上がるわけではありません。一方で、「能力を上げるために必要な価値観」の「構築」をするほうが、そのメンバーの将来の社会人としての成長に寄与することができると僕は考えています。

どういうことかと言うと、
繰り返しになりますが「能力」はこれからいくらでも身に付けることができます。そして、能力だけを短い期間で、短期集中で身に付けようとすると、結果的に身に付くかもしれないのですが、その短期間だけ成長して、成長目的が達成した後は努力をすることを怠ります。
↑これは「成長」に対しての考え方の価値観になりますが、価値観の構築がうまくなされているメンバーは、その後 継続的に成長することができます。

1つ補足をすると、価値観の「構築」と記載いたしましたが、価値観は尺度で良し悪しを測れないものが対象になるため、どちらかに寄せて「構築」するのはどうなのか?というご意見をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、僕らのようなベンチャー企業は、ゼロからイチを生み出すために存在しており、早いスピード感で業界や日本の成長をさせていきたいと考えています。そのため、僕らのようなタイプのベンチャー企業の場合における「価値観」の最適解は、当社独自で持っています。社会人としてこうあってほしい、こう考えてほしいという根本的な考えがあるため、それを価値観と呼んでおり、すなわち当社のカルチャーに=で紐付きます。


まとめ

本ブログでは、業務スキル、人間力、価値観という3つの項目において、教育/伝達/構築に分けて説明をいたしました。
僕は経営者として、当社のメンバーの多くが価値観の「伝達」をすることができるのであれば、すごく頼もしいと思います。そして、価値観の「構築」をすることができ、また他のメンバーをリーディングすることができるメンバーが多いと尚嬉しいと感じます。
そのため、何かのきっかけで本ブログをご覧いただいている方は、業務スキル、人間力の教育と同時に、その企業の価値観/カルチャーを新しいメンバーに伝達させ、若いメンバーには構築することを意識していただけると良いのではないかなと感じました。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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