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"適切に" 面接通過率を上げるために どの企業でも実施できる施策について

「山根さん、面接通過率を上げるためにはどうしたらよろしいでしょうか?

この類のご相談は、ものすごく多いです。こちらの回答としてはざっくり分けると2つあります。

1つは「量」を増やすこと。
例えば、応募数やカジュアル面談数、1次面接などです。

もう1つは「質」を上げること。
例えば、書類選考通過率、1次面接通過率などです。

冒頭に記載をした「面接通過率」は「質」に該当することをご理解いただけるかと思うのですが、「質」を上げるのはものすごく難しいです。難しいと言うより、時間がかかります。

本ブログでは「質」について、僕が最近思っている見解を書きたいと思っています。


0. 「質」とは?

冒頭に少しだけ記載しましたが、「質」とは「各種選考の通過率」を指します。具体的には、

書類選考通過率
カジュアル面談から1次面接への移行率
1次面接通過率
2次面接通過率
内定承諾率

これらが該当します。
当たり前ですが、書類選考通過率が上がれば、1次面接数も増えるでしょうし、1次面接通過率が上がれば、2次面接数は増えます。内定承諾率が高くなれば、入社決定数は増えます。つまり、各種通過率(質)を上げることができれば、入社決定人数の最大化につながることになります。そのため、採用活動においてこの各種通過率の最大化が、採用成功に直結する事は事実としてはあります。

ただ、「自社の選考通過率を上げる」という表現に違和感をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか?違和感をお持ちの方とそうでない方がいらっしゃるかと思いますので、次の項目で詳しく説明していきます。


1. 「自社の選考通過率を上げる」とは?

まず前提として選考するのは「自社」です。選考と言うのはいわゆる「見極め」です。

自社にマッチしているのか
該当ポジションが求めるスキルを持っているのか
自社のカルチャーに馴染めるか

あらゆる角度で「見極め」されるかと思います。

そんな中、「自社の選考通過率を上げる」とはどういう意味なのか?これは2つの方向から説明することができます。

 1-1. 選考ハードルを「下げる」

シンプルに、選考ハードルを下げれば、選考通過率が上がります。当たり前の話ですが、選考する際にジャッジするポイントの基準(ハードル)があるかと思うのですが、その基準自体を下げてしまうパターンです。基準を最も下げるパターンは「未経験採用」になるでしょう。
ただ、皆様お察しの通り、これは本質的な手法ではありません。「選考通過率を上げるために、選考ハードルを下げました!」と言う企業様はちょっとずれていますよね。

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 1-2. 求職者側に面接対策をする

エージェント出身者の方はイメージがつくかと思うのですが、求職者様が次回面接を受けるにあたって必要な情報提供をします。具体的には、面接官のキャリアや癖、面接のポイント、求める人物像、求職者様の思考の整理などです。つまり、求職者様側へ選考に有利になる情報を提供して、選考通過率を上げるパターンです。
ただ、本ブログは主に「採用企業」様を対象に書いています。もし仮に、採用企業の人事の方が「次の面接のポイントは、〇〇です。面接官は〇〇の話題が好きなので必ず出すようにしてください。そして、今回の面接は〇〇の質問を必ずするかと思うので、回答準備しておいてください。」と、自社における次回面接のポイントをベラベラ話をしていたとしたら、それも本質的では無いですよね。なぜならば、その情報提供を行い、求職者様が自分を「確保」して面接に挑んだ結果、合格したとしても、加工しすぎてしまったら、入社後にそれが剥がれてしまいます。

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上記「1-1」「1-2」を説明いたしましたが、双方ともにベストな手法ではないのかなと個人的には思っています。

本ブログの主題である「面接通過率の向上」はもしかしたら難しいのか?そんな中、1つの出来事が起きたのです。


2. SIerであるKMKさんの選考通過率の向上

前提として、SIerとは「システムインテグレーター」という業種名のことで、端的に説明すると顧客に対してシステム開発している受託企業とご理解ください。
SIerは自社サービスがないが故に、採用活動における「競合差別化」が難しい業種です。顧客のニーズによって仕事内容は変わりますし、どの企業も同じような採用活動の打ち出し方をしています。

話を戻すと、
KMKさんの採用活動に携わって3年程度経過したのですが、直近で「選考通過率」が明らかに向上しています。何が理由なのかKMKさんとディスカッションしていたのですが、先方ご担当者の方がこんなことを言っていました。

「最近面接に入ると求職者様から「あ、ついに本物と会うことができました」と言われるんですよね」

どういうことかと言うと、KMKさんはEntrance Bookという「読み物」を1次面接前に提供しています。Entrance Bookの目的や説明についてはこちらのブログをご参照ください。そして、KMKさんのEntrance Bookも下記に貼り付けましたのでご参照ください。

話を戻して、「あ、ついに本物と会うことができました」というのは、Entrance BookでKMKの渡邊さん(ご担当者) のご紹介、動画などがあるためです。自社の説明をなるべく端的に/明瞭にしているため、求職者様も精度が高いインプットができているのではないかと思います。

このEntrance Bookを作成したのは2021年の頃だったのですが、作成「前」と作成「後」で比較すると、明らかに求職者様の「テンション」が変わった、とのことです。言い換えると「面接前からKMKのことを一定理解しており、自動的に意欲が上がっている」状態である場合もあるとのこと。もちろんすべての求職者様が、テンションが上がっている状態では無いようですが、明らかに変化は感じているとのことです。

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ちなみにこのEntrance Bookは当社ポテンシャライトが世の中に発信したコンテンツ(ノウハウ)です。そのため、当社ももちろん持っているのですが、当社も効果を実感しています。カジュアル面談/1次面接の前から当社のことを理解して頂いている方も多いですし、事前に見ていただいている方に対しては、カジュアル面談/1次面接でより深い説明をすることもできます。その結果、当社に対してのご意欲が上がることも多いです。

何が言いたいかと言うと、本ブログのテーマである「面接通過率の向上」において、面接前の事前の情報提供が1つの施策であると思っています。


3. 求職者様への情報提供、どこまで拘れるのか?

本ブログの内容を整理します。

1-1.  選考ハードルを「下げる」
1-2.  求職者側に面接対策をする

こちらの2点は本質的ではなく、
本ブログの「2」で説明をした求職者様への「事前」の情報提供が1つの施策になる、と説明いたしました。

ただ、お気づきの方もいらっしゃるかもしれないのですが、情報提供において「事前」だけではなく、選考全般において実施したほうが効果は上がります。

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こちらの図は、ポテンシャライトがベストだと思っている選考体験における情報提供をまとめたものです。記載の通りなのですが、例えば求職者様が御社を「認知」した状態、「興味」を持っている状態、「カジュアル面談前」、「1次面接前」、「2次面接前」の様々なフェーズにおいて、提供すべき情報は変わってきます。

話を戻すと、求職者様の情報提供を最大限拘っていくと、選考フェーズにおいてベストな情報提供をすることができます。ここまで拘れると求職者様の御社への理解度は必然的に上がると同時に、情報提供の「内容」が良ければ、御社への志望度が上がる可能性は高いです。

ただ、冷静に考えるとそうですよね。僕らも日々の生活において、全く情報提供がない「旅館」に行くことは無いですし、全く情報提供がない「お店に食事」に行くことも無いかと思います。さまざまな情報を見た上で「ここに行こう」と決めて、ワクワクした状態で足を運びます。

おしゃれな旅館であれば、正装をして行くでしょうし、美味しいお店であれば体調を整えていくのではないかと思います。それと同様に、求職者様も事前の情報提供があればそれなりに準備をするものですし、テンションを上げていただけるのではないかと思っています。


4. 求職者様のテンションを最も上げることができるのは?

では、求職者様のテンション(ご意向)を最も上げることができるのはどの選考フェーズなのか?

その答えは、「カジュアル面談」です。

カジュアル面談は選考(見極め)要素は基本的になく、惹きつけ(口説き)要素がメインかと思います。カジュアル面談のゴールは「選考意思をいただくことかと思いますが、ただ選考意思をいただくだけでは少々足りず、「御社へのご意欲を限りなく上げる」ことに集中していただけることが好ましいかと思います。

本ブログでは、「選考通過率を向上させるためには」と言う課題においていくつかの見解を記載しています。その中で、「求職者様のテンション(御社へのご意欲)を上げることができれば、しっかりと準備してくださいますし、その結果面接でベストパフォーマンスをしてくださり、選考もより良いものとなり、その結果選考通過率が上がるであろう」という話をしています。

そんな中で、前項で「情報提供」の観点において、選考体験における選考フェーズ別の情報提供について言及しましたが、

本項においては、「カジュアル面談」について言及しています。カジュアル面談は 1to1 でコミュニケーションをとることができます。情報提供が 1to1 であった一方で、カジュアル面談の方が求職者様のテンションを上げることができるのです。

カジュアル面談が重要なフェーズである事は皆様もご理解いただけていると思いますが、カジュアル面談において選考意思をいただく事はもちろんのこと、目の前にいる求職者様に限りなくご意欲を上げるためにはどうしたら良いのかを追求しましょう。


5. 採用マーケティング=面接通過率を上げるための施策になる?

これまで記載してきた内容を復習すると、「採用マーケティングをきちんと実施する事は、選考通過率を向上させるための1つの施策になる」ことがわかります。

本来、採用マーケティングは、「応募に至る前までの情報提供」と言う定義になりますが、この定義は間違いではありません。ただ、応募に至る前までの情報提供、と言う意味合いに加えて、その情報提供の精度が限りなく上がり、求職者様がその情報を見てテンションを限りなく上げてくださりさえすれば、面接のパフォーマンスは上がり、結果的に「面接通過率の向上」をすることもできるのかと思っています。

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上記の通り、本来の採用マーケティングの目的(メリット)は①〜③ですが、本ブログのテーマである④についても大きく影響があるかと思いましたので、記載いたしました。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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