[4th step] 面接で自分自身が発信する内容について
次に、面接で自分自身が発信する内容について整理していきましょう。
本ブログを読んでいただく前に、下記の3つのブログを読んでいただいていると、スムーズに準備(生)ができるかと思いますので、を認識ください。
0. 発信内容は2つの角度の準備を
面接にて自分自身が発信する内容は2つの角度において準備をすると良いです。
0-1. 自分自身の転職ストーリを1本の線に結ぶ
詳細は後述しますが、そもそもなぜ転職活動を開始したのか、その企業を志望している理由、その企業でやりたいこと、など1本の線に結ばれていなければ矛盾が起きます。
この1歩の先に結ぶ作業は、「面接対策」のために実行するわけではありません。ここの項目に関連性が薄ければ薄いほど「ミスマッチ」が起きます。わかりやすい事例としては、「上司と相性が悪かった」と言う転職理由にもかかわらず、次にジョインする企業の上司と顔合わせていない、などです。これは再度ミスマッチが起きる可能性が大いにあります。
転職活動は、いわば課題解決のためにあります。自分が今どのような課題を感じていて、その原因は〇〇で、それを解決するためにあなたの会社に入りたいのです、という話ができることがベストです。ただ、誤解がないように申し上げると、「なんとなく今の会社に不満を感じていて、なんとなく活動を開始している」また「今の会社で●年勤めたため、外の世界を見たく活動を開始している」と言う方もいらっしゃるかと思います。その前はどのようにすべきなのかも後述しますが、ある程度の準備が必要になります。
0-2. コミュニケーション力の鍛錬
これは転職活動を開始してからすぐに身に付く能力ではありません。これまでの人生において蓄積されたコミュニケーションの取り方が面接でも出るため、突然改善できるわけではありません。
ただ、面接に限らずコミニュケーションの細かいテクニックを知っておくだけで、コミニケーション力が1.5倍程度に飛躍するテクニックはあります。これは当社ポテンシャライトの社内でもコミニュケーションテクニックとして日々メンバーに共有している内容になりますが、かなり有効かと思いますので本ブログでお伝えできればと思います。
では、早速見てまいりましょう。
1. 自分自身の転職ストーリー
前述した通り、転職活動はいわば課題解決です。一般的に課題解決をするフレームワークは、課題の特定、原因の追及、課題解決策の立案/実行となります。この進め方の中で歪みが起きると、課題が解決されないことが多いです。
先に結論を記載すると下記の通りです 👇
では、転職活動の準備における転職ストーリーの作り方を見てまいりましょう。
1-1. 転職理由
まず第一に来るのは「転職理由」です。
「なぜ転職を検討しているのか?」と言うのは、あなたが転職活をする上での「根幹」といえます。転職理由は大項目としていくつか分類をすることができます。下記をご覧ください。
👆 こちらは、「入社理由」と「退職理由」を分類した「6+CGM+tech」という概念です。おそらく皆さまがこれまでに入社/退職をした理由はこれらで分類できるのではないかと思います。
本ブログを読んでいただいてる方は、実際に転職活動している方が多いかと思うのですが、皆様の転職理由は上記においてどこに分類されますでしょうか?ちなみに、転職理由は1つでなくても構いません。おそらく小さな事象が積み重なって活動を開始しようと決断された方もいらっしゃるかと思います。そのため1つに限定しなくても構いません。
転職理由を自身の頭の中で整理するにあたり、2つ注意点があります。
1つ目は、その転職理由(不満)は「あなたが解決できたのではないか/解決しようとしたのか」です。
僕も何千名の方々の転職理由(不満)を実際に「聞いて参りましたが、「それはあなた自身が自社できちんとアクションを起こしていれば解決できたのではないか?」と思ってしまうことがあります。誰しも自社に大小問わず不満はあるかと思います。人間が集まっている集合体のため、細かい価値観の違いから不満を感じないほうがおかしいです。ただ、不満を不満として置いておくだけで、改善アクションを起こさない方がいます。これは好ましくありません。
なぜならば、選考をする側からすると、「不満を感じたらすぐに退職してしまうのではないか」「目の前の事象を自分ごと化して改善アクションを起こせない方なのではないか」と思われてしまうからです。これは当たり前の心理ですよね。
2つ目は、「ネガティブな事象をできるだけ自己責任と捉えること」です。
上記1つ目とやや重なりますが、転職理由を他己責任のみで捉えるのはよろしくありません。前述した通り、不満は必ず発生するため自己責任として捉えた上でアクションを起こせていたのかが大事です。
そのため、転職理由を伝える際に自己責任観点で話しができるかどうかは確認するようにしてください。
1-2. 志望理由
志望理由と記載をするとやや硬い表現になりますが、「なぜ当社へ?」というのは選考する側からすると気になるかと思います。
また、志望理由は「転職理由」と連動する必要性があります。なぜならば、転職活動は課題解決であるからです(繰り返しになりすみません)。
志望理由を作成する際にポイントが3つあります。
1つ目は、「できる限りphilosophy / product / profession / culture観点を入れる」ことです。下記の図をご覧ください。
前述した「6P+CGM+tech」 の分類です。
この項目の中で、企業の独自性が出やすい項目であり、且つポジティブに感じられやすい項目が「好ましい」です(好ましいと表現をしたのは、必ずしもそうではなく、皆さまが感じたことをお話しいただければ問題ありません)。例えば、
- [philosophy] 御社のミッション/ビジョンの●●の部分に共鳴をしています。僕の原体験で●●があり、その兼ね合いで…
- [product] 御社のプロダクト/事業内容がすごく魅力的で、特に●●の部分に感銘を受けています。僕の原体験で●●があり、その兼ね合いで…
- [profession] 御社の仕事内容がすごく魅力的で、特に●●の部分が私が今回の転職において経験したいと思っていた内容でしたので…
- [culture] 御社が醸し出すカルチャーがすごく印象的です。私は仕事をする上で●●を重要視しておりまして、御社の●●の部分が魅力的です。
などの話し方です。
2つ目は、「その志望理由は、当社ではなく他社でも叶えることができるのでは?」と思われないことです。
志望理由がありきたりであり、オリジナリティがない場合はやはり企業側も良い印象を持ちません。
ただ、差別化が図りにくい業界もあります。そして企業によっては情報開示が少ない場合もあります。
そのため、どうしてもオリジナリティが見つけられない場合は面接で聞いてみましょう。真摯な企業の場合は、「すみません、当社だからこその魅力が作れていなくて」と仰っていただけるかもしれません。その場合は致し方ありません。
3つ目は、「具体性」です。
「志望理由は御社のミッションに共感したためです。〇〇と言う箇所に感銘を受けて選考に進むと思いました」
「志望理由は求人票に記載がある職務内容が自分の希望とマッチしていたためです。」
こちらお読みいただくと「薄い」と感じられるかもしれないのですが、実際に面接でこのレベル感でお話しされる方はたくさんいらっしゃいます。
1-3. 希望している職務内容
前述した、「転職理由」「志望動機」の後に続くのは「希望している職務内容」です。
ただ、前提として伝えておくと、ベンチャー企業はルーティン業務を取り組む続けるわけではありません。また、日々状況が変わるため職務内容も変化します。そのため「〇〇の業務をずっと続けたい!」というのは好ましくありません。
ただ、前述した2つの項目と1本の線で繋がっているほうが好ましいです。ご認識ください。
2. コミュニケーション力の鍛錬
前提として、面接不合格理由ですごく多いのは「コミュニケーション力不足」です。前述した通り、コミュニケーション力が即座に飛躍的に上がるわけではありません。ただ、細かいテクニックを知っておくだけで、面接でも多大なる効果が期待できます。では、ご覧ください。
2-1. 結論から話す
どのコミュニケーションの本を読んでも書いてあるコミュニケーションの基本かと思うのですが、「結論から話す」ことは非常に重要です。
ただ、「いやいや、これは新卒の頃にもらうアドバイスのレベルでしょ」と思われる方も多いかと思うのですが、皆さま「結論から話す」ことができていますか?おそらく、できていない方が圧倒的に多いです。
ここで、一つ試していただきたいことがあります。スマホの「メモ」のアプリを開いて、下記質問を、スマホの音声認識で回答をしてみてください。
- 前職の志望/入社理由は?
- 今回の転職理由は?
ここで言う質問の「内容」については重要ではなく、見ていただきたいのは、あなたがスマホの音声認識で回答をした文章です。
スマホの音声認識は、あなたのコミュニケーション能力を如実に表現します。日々目の前の方とコミュニケーションを取っている際には気づけなかった、自分のコミュニケーションの癖が明瞭になります。
何より、質問に対して「結論」から回答ができていないことが見える化されるので、気づきも得やすいのではないかと思います。
何が言いたいかというと、面接では特にコミュニケーション力を選考されます。コミュニケーション力を選考される際に最もわかりやすいのは「結論から話す」です。これはバカにできません。本当に重要な要素なのです。
2-2. 「ここからが結論なのですが」
上記「2-1」と連動する話なのですが、とは言いつつ「結論から話す」ことができないことはありますよね。僕もあります。つい、自分の意見をだらだらと話しをしてまう。その際のテクニックをお伝えします。
その手法としては、「●●●●(だらだら自分の意見を言う)、 ここからが結論なのですが、▲▲です」、と言うと圧倒的にわかりやすいコミュニケーションになります。
皆さま、学生時代に「国語」のテストをたくさん経験しているかと思います。「この段落において、筆者が伝えたいことはどれでしたか?A〜Dで選択してください」という問題、ありましたよね?これは「結論」を問う問題です。つまり難解な文章を読み、筆者が伝えたいこと(結論)をA〜Dで選択します。得意な方、苦手な方がいらっしゃったかと思います。
ただ、もしその国語のテストで書いてある文章の最後に、「ここからが結論なのですが、結論は▲▲です」と書いてあったら、ものすごくテストは簡単だと思いませんか?A〜Dの中に「▲▲」と書いてある選択肢を選ぶだけで良いのです。
「え、そんなの当たり前じゃないですか」と言われるかもしれませんが、ただ、最後に「答え(結論)」を言っていますか?おそらく違うのではないかと思います。
もし最後に結論で補足をしていない場合、あなたのコミュニケーションは「難解な国語の問題」なのです。だから、「コミュニケーションがわかりにくい」と言われてしまうのですよね。スピーディーにペラペラと長い時間を話す方は、決してコミュニケーション力が高いわけではないのです。
2-3. 「背景から話しますね」
皆さまも、「結論から話したい」と思っていながらも、ご質問を受けた際に結論が何か迷ってしまうことがあるかと思います。つまり、端的に明瞭に回答をしたいができない、という事象です。
その場合、「頭を整理しながら話をしたく、背景(詳細)から話しますね」とお話しをすると良いです。コミュニケーション力が格段に高い方だとしても、全ての質問に対して、パーフェクトに「結論」から回答ができるわけではありません。僕もそうです。僕もコミュニケーションは自信を持っていますが、結論をスパッと思いつかないこともあります。
その際に、相手に対して「最初に結論を話しませんよ、ただ頭を整理しながら結論を探して、整理ができたら、最後にきちんと結論を話しますね」という意思表示をすると、相手も聞きやすいです。
上記2-2で前述しましたが、コミュニケーションがわかりづらい方は「難解な国語の問題」のようなものです。つまり、話の聞き手からすると一言一句 集中してお話しを聞かないとなりません。これはすごくストレスで、脳も疲れます。そのため、上記のような意思表示をすると、聞き手からすると集中する箇所を限定できますし、脳も浪費しなくて良いのです。
2-4. 自分語を使わない
自分語とは、目の前にいる相手が理解できない言葉のことです。
ポイントは「目の前にいる相手」と言う部分。つまり、相手がどのような知見をお持ちなのかがわからない場合、業界用語を使う事は好ましくありません。
例えば、あなたの経歴説明をあなたの祖父母にする場合、どのような説明をいたしますか?おそらく、難しい用語は理解できないでしょうし、補足も入れながら説明するほかないかと思います。
面接において、目の前の面接官がどのようなバックグラウンド/知見をお持ちかどうかはわかりませんが、目の前の相手が理解できない言葉は使わないこと。もし偶発的に使ってしまった場合は、すぐに補足することが大事です。例えば、「採用活動におけるキャンディデートエクスペリエンスに関してなのですが…、あ!キャンディデートエクスペリエンスというのは、求職者様が面接などの選考における体験設計のことなのですが」という感じです。
特に気をつけていただきたいのは社内用語や業界用語です。部署の名前を略称で呼ぶ方も多いですし、話を聞く側からすると訳が分かりません。一度理解ができないと、それ以降の会話がわからなくなってしまい、話を聞く気が薄れてきてしまいます。
皆さま、映画を見ている途中で目を離してしまい、途中で内容がわからなくなってしまった経験はありませんか?登場人物の理解もできず、結末を見ても感情移入ができなかった事もあるかと思います。「自分語」が多い方のコミュニケーションは、まさにこんな感じです。自分がやってしまっていたとしたらぞっとしますね。
3. その他 自分自身の整理しておくべき事項
まず、上記の事柄を整理することが重要です。
その上で、余裕がある方は下記を整理してみましょう。
3-1. 実績
職種によって実績の表現の仕方は異なりますが、実績を文言化する事は非常に重要です。
実績を説明する際に重要なのは「数値」を用いて説明することです。実績は「尺度」があるとイメージがしやすくなります。そのため、「事実」のみを伝えたとしても、凄さがわからないため、わかりやすいように定量的に表現できると良いかと思います。
3-2. 強み
業務をする上でのあなたの強みです。
強みは2通で表現できるとベストです。
1つ目は、「業務スキル」の強み。つまり、職種によって変動する業務を行う際の「技術」スキルに近しいものです。例えば、営業職の方であれば、「中小企業の社長様向けの営業トーク、懐に入り込むスキルなら非常に自信があります」でしたり、経理職の方であれば「上場企業の決算業務、特にこれまで決算が仕組み化されていなかった状態から仕組みにする能力には非常に自信があります」などの類です。
2つ目は、「人間力」の強み。人間力と言うのはヒューマンスキルのイメージで、例えばコミニケーション力、分析力、関係構築力などのことです。1つ目の業務スキルは「職種」によって異なる能力だったかと思いますが、この人間力は職種問わず必要な能力になります。ただ、もちろんエンジニア職と営業職では異なる人間力が重要視されることは言うまでもありません。
その2つにおいて、「具体的」に説明できるようにしましょう。できれば、自分が実際に業務をしていた場面を説明でイメージさせることができればベストです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
特に最後のコミュニケーションの鍛錬については、活用しやすい内容としてまとめておりますので、是非ご活用いただければ幸いです。