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各職種における魅力設計手法である「TIM」について

「この魅力って今回募集しているターゲットの方に響くのだろうか…」

採用活動におけるよくあるシーンかと思います。自社が魅力だと思っている内容が、採用したいターゲット(ペルソナ)に魅力と感じていただけるかどうか判りません。

当社ポテンシャライトでは、「ターゲット」に合わせた魅力設計をしています。ただ、何でもかんでもターゲットに合わせた魅力を設定するのではなく、自社が強く伝えたい魅力はそのままで良いとも考えています。

本ブログではそれらを伝える内容になっておりますので、ぜひご覧ください。


0. 採用ブランディングとは?

ポテンシャライトのブログをご覧いただいている方は、この「採用ブランディング」の概念は既にご存知かと思いますが、簡単に説明しておきます。

採用ブランディングとは:
採用活動における魅力を「発掘」「言語化」「整理」すること

ちなみに、混同されがちな採用広報/採用ピッチ資料との違いは下記にて表現することができます。

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1. 採用ブランディングに内包される「profession」について

ポテンシャライトは、採用ブランディングを実施するにあたり、魅力の「項目」を 6P+CGM+tech で整理しています。

Philosophy 思想 (ミッション/ビジョン)
Product   事業 (プロダクト)
Profession  職務 (仕事内容)
Person   人 (メンバー)
Privilege   特権 (福利厚生/働き方)
Phase    フェーズ (段階)
Culture    カルチャー (社内文化)
Growth    成長環境 
Market    マーケット (業界/市場環境)
Tech     テクノロジー (技術)

こちらの「profession」は各職種(採用ポジション)における魅力になります。そのため、採用ブランディングが「会社全体(職種横断)」の魅力であることに対して、professionは「各職種(採用ポジション)」における魅力に当たります。

つまり、「profession」は募集職種の数だけ存在するのです。例えば、

「ポテンシャライト」で働く魅力(職種横断)
ポテンシャライトの「HRパートナー」で働く魅力
ポテンシャライトの「キャリアカウンセラー」で働く魅力
ポテンシャライトの「エンジニア」で働く魅力
ポテンシャライトの「経営企画」で働く魅力

これらは異なるはずです。
ただ、誤解がないように申し上げると、これらの5つのポジションにおける「魅力」は「共通項目」と「非共通項目」に分けることができます。「共通項目」は前述した採用ブランディング(職種横断)にて抽出された魅力。「非共通項目」は各職種「別」の魅力と表現することができます。

ポテンシャライトを事例にして、解説します。

1-1. 「ポテンシャライト」で働く魅力(職種横断/共通項目)
 - HR業界で唯一無二のミッションを追いかけることができる
 - 日本のHRスタンダードを創る側になることができる
 - 日本で唯一のベンチャー特化型でHR支援ができる
1-2. ポテンシャライトの「HRパートナー」で働く魅力
 - 常に70社以上のベンチャー企業のHR活動事情をウォッチできる
 - 支援内容の幅が一般的なHR企業の10倍以上ある
 - 本来人事を採用しない超スタートアップフェーズのHRに携われる
1-3. ポテンシャライトの「キャリアカウンセラー」で働く魅力
 - スタートアップ×人材紹介のスタンダードを創る側になれる
 - 代表がキャリアカウンセラーランキング1位(3000名)のため見て学べる
 - 当社内で新しい事業になるため、今後会社の牽引事業になる可能性がある
1-4. ポテンシャライトの「エンジニア」で働く魅力
 - 業界内の知見が豊富であるため、他社は思いつかないプロダクト思想/機能を開発できる
 - 代表は理系出身であり、日々エンジニアと接しているため、エンジニアに対してのリスペクトがある
 - 思想と利益のバランスを重要視しており、本質的なプロダクト開発ができる

こちらをご覧いただけるとご理解いただけるかと思いますが、1-1は会社全体(職種横断)の魅力。1-2, 1-3, 1-4は各職種「別」の魅力です。

何が言いたいかと言うと、採用ブランディングの10項目の中で「profession」とは特殊な項目であり、募集職種の数だけ存在することをご理解いただけるかと思います。


2. 奥が深い 「profession」 の魅力整理について

いざ、各職種別の魅力を整理してみよう、と意気込む前に1つお伝えしたい事があります。

それは「ターゲット」についてです。ターゲットとはわかりやすく言うと「必須要件」と近しい概念だとご理解ください。皆さんこんな必須要件をご覧いただいたことはあるかと思います。

◆必須要件
下記いずれかに該当する方
 - SaaS業界において営業経験がある方
 - 大手SIer/大手ソフトウェア業界において営業経験がある方
 - (20代の方) 個人営業経験がある方(IT業界経験は不問)

よくありますよね。
皆さん、この3つのターゲットの方々がどのような「雰囲気」の方なのかイメージしてみてください。服装、話し方、キャリアの価値観、何でも構いません(この領域にご知見を持ちではない方はイメージしにくいかもしれませんが)。

おそらくイメージしていただけると、三者三様なのではないかなと思います。そして、特に異なるのは「転職動機」です。僕はこれまで10年以上人材紹介のキャリアカウンセリングを経験しているためイメージが湧きやすい立場ではあるのですが、前述した3つのターゲットの方々は、転職動機が異なります。もちろん、それぞれのターゲットにおいても様々な価値観をお持ちの方がいらっしゃるかと思いますので、一概に「このターゲットはこの転職動機である」とは言い難いのですが、予想をすることは可能です。少し見てみましょう。

2-1. SaaSで営業経験がある方
 - 致し方ない事は理解しているが、自社がザモデルも適用しており、IS/FS/CSを分類することはもちろんそれぞれの部署においても細かくチームを分けており、かなり限定的な仕事しかできなくなっている。
 - VCからの出資があり、会社の戦略や思想が、VCからの意見を反映させることが多い。会社としての意思を強く感じることができず、営業として何とも言えない気持ちになっている。
2-2. 大手SIer/大手ソフトウェア業界において営業経験がある方
 - ソリューション営業のため、顧客のニーズにマッチした商材の選定はできるが、商材を「育てる」ことに直接的に寄与する事はできないため、悶々としている。
 - 官僚的な/固いカルチャーのため、新しい提案をしてもなかなか受け入れられない。この環境下で最良な提案をすることを一生続けることを考えると、やや億劫になってきている。
2-3. (20代の方) 法人営業経験がある方(IT業界経験は不問)
 - 自社の商材ではなく代理店としての販売のため、商材自体の開発/改善ができない
 - これまで営業職としてパワー勝負をしてきたが、もう少しクリエイティブな営業がしたい

いかがでしたでしょうか。
それぞれのターゲットで「転職動機」が異なる中で、「職種別」の魅力をただ作成しても効果が薄いです。重要なのは、「職種別」でかつ「ターゲット別」に魅力を作成すると効果が高くなります。

本ブログのこれまでの内容を整理すると、

 - 会社全体(職種横断)の魅力を整理しよう
 - 職種別の魅力を整理しよう
 - 職種別でかつターゲットにおける魅力を整理しよう

この3つのステップが存在しているわけです。ご理解いただけたかと思いますが、この3つを整理できている企業は非常に強いです。もう少し詳しく見てみましょう。


3. インサイトの概念について

前項で「転職動機」と表現しましたが、転職動機は3つのステップがあります。

1つ目は「顕在化された」転職動機。つまり候補者様が自発的に発している転職動機です。
2つ目は「潜在的な」転職動機。これは、候補者様にヒアリングをした結果抽出された転職動機です。
3つ目は「インサイト」。インサイトとは、「心の中に隠れた真理」です。つまり、候補者様本人はこのインサイトに気づいていません。そのため、こちら側がその心理を「突いたり」「コーチングしたり」することで抽出される本人の心理(転職動機)になります。

顕在化された/潜在的な転職動機は、本人も「自覚」しているため、自覚している内容を解決するような「魅力」を伝えたとしても、あっと驚くような魅力にはなりません。なぜならば候補者様自身が「イメージ」できるからです。

一方で、「インサイト」をくすぐりながら、「魅力」を伝えることができれば、それは候補者様が「自覚できていない」心理を突くことができ、あっと驚くような魅力に変換できる可能性があるのです。

つまり、ターゲット別に魅力を作成するにあたり、ターゲットごとの「インサイト」を設定した上で、「魅力」を作成したほうが効果が高いのです。


4. TIMという概念について

さて、本ブログで最も伝達したい結論に入って参ります。

くどいようですがこれまでの内容を整理します。

 - 会社全体(職種横断)の魅力を整理しよう
 - 職種別の魅力を整理しよう
 - 職種別でかつターゲットにおける魅力を整理しよう
 - 各ターゲットのインサイトを作成し、インサイトをくすぐる魅力を作成しよう

こちら文章で記載したものを、当社の用語で整理したものがTIMになります。

T:ターゲット
I:インサイト
M:メッセージング

段階的にご説明させていただいたため、ご理解いただけたのではないかなと思うのですが、このステップを踏んで各職種の魅力を整理すると、うまく魅力を取りまとめることができるかと思います。


5. TIMの活用例

TIMの概念を用いてメッセージング(魅力)の作成ができたら、最後は活用方法についての説明をします。

多くの活用事例があります。具体的に記載しますのでご覧ください。

 - 求人票における「職種の魅力」に記載
 - スカウトメールのテンプレートに記載
 - スカウトメールの1to1箇所に活用
 - 採用広報における伝えたいメッセージに活用
 - カジュアル面談における訴求
 - 選考面接における訴求
 - オファー面談における訴求

これ以外にも活用できるシーンはあるかと思いますが、ありとあらゆるシーンで活用することができますので、是非作成していただけると良いかと思います。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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