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スタートアップが採用開始をする際に抑えておきたい10つのポイント

「スタートアップが採用本格開始をするにあたり、何から取り組めば良いのでしょうか?」

というご質問をいただくことがあります。

これまで採用活動を強化していなかったスタートアップ企業が、資金調達などがキッカケとなり採用活動を一気に加速させることがあります。そうでなくても事業拡大をするために、これまで以上に採用にドライブをかける企業様もいらっしゃるかと思います。

では、スタートアップ企業が採用活動を開始する際に、何を抑えておけば良いのでしょうか?ポテンシャライトなりに回答を出しております。

上記も合わせて見ていただければ幸いです。

どのような手順で進めればよいのかを解説していきます。


1. 経営戦略の立案/確定

あくまで「採用」は経営戦略を達成するための「手段」に過ぎません。
御社のビジョンを達成するために、従業員を増やすのではなく、業務を外注することも可能です。それで業務がうまく回るようであれば採用をする必要もないのです。
ただ経営戦略を立案するにあたって、やるべきことがたくさん見えてきます。その上での社員を採用する必然性はもちろん重要なのですが、経営戦略から紐付いた採用計画が立案できているかどうかは、重要な要素になります。


2. 事業戦略の立案/確定

上記(1)の話と重なりますが、経営者層や事業部長は、1年に何度か「事業戦略」の立案(立て直し)をされるかと思います。どのように事業を拡大していくのか、売上は順調なのか、そしてコストはどの程度かかっているのかなど、様々な側面から事業の「在り方」を含めて熟考します。
その中で「従業員の採用をする必然性がある場合」はもちろん採用を進めるべきです。ただ、前述した通り「外注」を使うのも良いでしょうし、必ずしも正社員の採用にこだわる必要があるかどうかは考えるべきでしょう。

※上記で「採用活動」自体をするべきか否かについて触れましたが、事業拡大をするためには採用活動は必須です。外注をすることも選択肢の1つですが、会社を成長させるにあたって文化の醸成は大事でしょうし、文化は外注だけでは創りあげることはできません。


3. 採用戦略の立案/確定

経営戦略/事業戦略に紐づいた採用計画を立てましょう。
まずはどのポジションに対して、どれぐらいの人数が必要であるかどうかを策定します。続いて採用すべきペルソナの策定、そして採用手法(採用媒体/エージェントなど)の決定、と進んでいくと良いかと思います。
ここでよくある問題点として、採用したい人物像(ペルソナ)に対して、適切な採用手法がずれてしまうことが見受けられます。例えば、採用媒体は得意な業種、職種、フェーズなどがあります。そこを把握しないまま採用媒体へ掲載をしてしまうと、とてつもなく非効率的な採用活動になってしまいます。そのため、このステップで誤った判断をしてしまうと事業拡大が鈍化しまうのです。


4. 採用ブランディングの実施

採用ブランディングとは、御社の魅力の「発掘」「文言化」「整理」を指します。採用活動を進めるにあたり、スタートアップは採用活動をする上で魅力が極端に少ないです。「成長できます」「裁量権が多いです」だけでは優秀な人材を採用する事はほぼ難しいと思ってください。
多角的に御社の魅力を文言化する必要がありますし、これだけは負けない、という強みを整理しておくと、採用活動がスムーズに進むのでお勧めです。

下記ご参考になさってください。


5. 採用広報の実施

皆さん耳にされたことがあるかと思いますが、「採用広報」は2017年以降の採用市場において重要なキーワードであり、覚えておくべきです。他社と比較して自社の魅力を「狭く」「深く」PRする必要があります。採用広報を用いてPRすべき項目は20を超えます。
ただ、スタートアップはその20を網羅するような記事を作成できるわけではありません。一般的にスタートアップに必要なのは「想い」であり、理念/ビジョンや事業戦略、また経営者(代表、取締役の方など)からの熱いメッセージを採用広報の記事として作成する事は、ものすごくオススメです。むしろそれ(理念/ビジョンの採用広報記事)がなければ採用活動で成功する事は少々難しいかもしれません。

下記ご参考になさってください。


6. カジュアル面談のトレーニング

上記項目を着実にこなしていると、応募も集まり始めます。開始後1ヵ月ほどで、ペルソナにマッチした方とお会いできる機会が徐々に増えてくることでしょう。
ここで、スタートアップの陥りがちな大きな課題として、「カジュアル面談の質が低い」ことが挙げられます。
「いやいや、前職で面接官やっていたので慣れていますよ」という方もいらっしゃるかと思います。ただ、スタートアップの代表は知名度がある企業出身が多く、知名度がある会社の面談/面接は楽なのです。なぜならば、すでにブランド形成されており、候補者が自動的に動機付けされているからです。「著名企業での面接」と「スタートアップの面接」は180° 異なると思ってください。毎回の面談が勝負でしょうし、何を候補者に魅力として伝えるのか、そして話をするにあたっての「姿勢」がものすごく重要になってきます。
一方で、面接官の経験がない方は、独立後「初めて」面接をする可能性もあるでしょう。その場合はやり方自体がわからないでしょうし、まずは猛烈に勉強するべきです。下記ブログを参考にしていただきたいのですが、1つアドバイスとしては「候補者=最高に大事なお客様」と定義することです。これによりカジュアル面談の雰囲気が一変します。目の前に最高に大事なお客様がいる場合、対応の仕方や話し方、クロージングの仕方などが変わってくるかと思います。候補者は何万社もある中から御社を選択し、時間を割いていただいていることを忘れないでください。

下記参考資料です。


7. Wantedlyの活用

採用手法の具体論になりましたが、スタートアップにとってやはりWantedlyは外せない採用手法の1つです。理由としてはとにかく料金が安いこと、また採用企業側のサイト上での裁量が大きく、基本的には何でもできます。最も有効な機能としては「採用広報の記事を無限に書き放題」であることでしょう。それと同時に募集記事も無限に書き放題です。
従来の(過去の)求人媒体は「お金を払えば払うほど上位表示される」というアルゴリズムが設定されており、お金がないベンチャー企業は、キャッシュリッチな大手企業の記事に埋もれ、結果的に採用活動において弱者になるという構図がありました。
その構図を打ち破ったのはWantedlyであり、テックが多く含められているので改善も早いです。課題としては、「運用」が大変なことでしょうか。上位表示されるアルゴリズムは複雑で、且つ数ヶ月に1度アルゴリズムが変わっています(当社調べ)。そのため常にWantedlyのアルゴリズムをハックしておくべきでしょうし、Wantedlyでエンゲージメントが高い求人を作ることができれば、スタートアップにとってはこれ以上良いことはないでしょう。


8. CXの追求

CXとはキャンディデートエクスペリエンスの略で、「候補者が企業を認知し、選考フローを重ね、内定承諾をするまでの期間に、企業と候補者との接点における候補者体験を追求していくこと」を指します。
わかりやすい事例としては「高級旅館」です。高級旅館はお出迎えから最初の挨拶、部屋での説明、露天風呂、食事、睡眠、朝ごはん、午前中の時間の使い方、出発において嫌な気持ちがしないように設計されています。これは日本独特の考え方で、「おもてなし」という言葉は東京オリンピックが決まるプレゼンで知名度が上がったと思うのですが、CXもつまり「おもてなし」です。具体的な話をするとすごく長くなってしまうので、詳しくは下記のブログを見ていただければと思います。


9. 最後の最後に転ばないように

上記の内容を全て実施すると、採用活動においては間違いなく強者になります。おそらく競合を凌駕するような採用力が身に付いているでしょうし、マッチした人材からの応募も増えているのではと思います。
ただ、マッチした人材からの応募が増えた、CXを追求した、それだけは採用活動上で勝つことができません。最後の最後で「オファー(内定)」のご提示をする際に雑になってしまうケースがよく見受けられます。
オファーは一般的に言うと選考の中から、何十/何百分の1の割合で提示するかと思います。にもかかわらず最後「承諾してくれ」とやや乱暴な提示になってしまっては、最後の最後に転んでしまいます。最後に慎重になるべきでしょうし、具体的な話をすると、口頭で伝えるべきか、メールで伝えるべきか、電話なのか、会食を設定してその場で伝えるべきなのか、または最終的に面談をした上で決定すべきなのか、懸念を払拭した後に内定を伝えるべきなのか、など考えなくてはならないことがたくさんあるのです。ここは人材業界出身者が経験を積んでいるため、アドバイスを求めるのが良いかと思います。


10. 振り返りをしましょう

採用活動を振り返るにあたり最も参考になるのは、ファネル分析です。応募、書類通過、1次面接、2次面接、内定、内定承諾とフェーズが進んでいきます。ご理解いただけると思いますが、応募数が最も大きい数字、内定承諾数が最も少ない数字になります。
そのため、わかりやすいファネルになっており各フェーズの数値、そして各フェーズごとの通過率を細かく出すことによって、適正なKPIを設定することが容易なのです。
ただ、この数値をそもそも測定できるような環境構築が大事です。各媒体やエージェントからの応募者の各進捗を全て把握することは莫大な時間がかかることであり、パズルを入れる事は必然でしょう。
営業活動や事業活動において「振り返り」には数値を用いると思いますが、採用活動においては、数値を用いて明確に振り返らない企業様が圧倒的に多いです。何が問題点なのかをきちんと数値を用いて把握することにより、次に何をすべきなのかが明確になります。
言われてみれば当たり前のことかと思いますが、意外とできていない企業様が圧倒的に多いのです。


いかがでしたでしょうか?

基本的なところから、やりきれていないところまで、細かく記載させていただきましたが、重要なのは、スタートフェーズでここまでこだわって採用活動している会社は、後々さらに事業拡大をする際に採用がスムーズに進むようになる、という点です。スタートフェーズなのでラッキーパンチで良い人材が採用できるケースももちろんありますが、それでは継続性がありません。
今後数十名、数百名の会社を目指すのであれば、今の段階から採用活動に本気で取り込むべきです。

とは言いつつも、上記全てを事業活動を行いながら並行して行う事は難儀ですので、当社がプロフェッショナルとしてご支援させていただきたいと思っております。

ポテンシャライトでは採用/人事領域において支援をしております。

ご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡をいただければ幸いです。採用状況を鑑み、無料でカウンセリング商談も実施しておりますので、よろしくお願い致します。

では!


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