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エンジニア採用において「求職者のキャリア希望」に寄り添った結果、ものすごく採用が前に進んだ話

「求職者様の"希望"に沿ったキャリアの提案をしているんですよね」

BizteXという企業さまでエンジニア採用担当をしていらっしゃる垂水さんが仰っていた言葉です。

BizteXさんは直近半年間、1ヶ月に1名ペースでエンジニア採用を成功していました。また内定6名に対して入社承諾6名、つまり内定⇒入社承諾率は100%という数値を誇っており、なぜ?と思い質問をしたところ、上記のご回答いただきました。

求職者様の"希望"に沿ったキャリアの提案…

とは何か?

本ブログのタイトルにもある通り、採用/転職活動には下記2つの希望が交わって成り立っていると感じています。

 - 「企業の希望」
 - 「求職者の希望」

こちらを紐解きながら、エンジニア採用の新たなstandardを見てまいりましょう。

0. BizteXさん/垂水さんの簡単なご紹介

本ブログで突然登場をしたBizteXさんのご紹介です。BizteXさん/垂水さんのご紹介について、下記3枚のスライドをご覧ください。

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BizteXさんの事業のキーワードは「RPA」「iPaaS」。これらのSaaS企業だとご理解ください。率直に申し上げるとキラキラとした事業に取り組んでいるわけではなく、採用活動においても少々苦戦するのではないかと正直思っていました。

1. 「企業の希望」と「求職者の希望」が交わっている とは?

少し話が飛ぶのですが、採用/転職市場において「企業の希望」と「求職者の希望」が複雑に交わっていると感じています。

皆さんが募集している求人を、頭の中に1つ 思い浮かべてみてください(職種は何でも良いです)。そして、「どのような方を採用したくて、どのような職務をお任せしたい」かを考えてみてください。

「●●の経験がある方で、●●の職務をお任せしたい」

と思い浮かべたかと思います。ここでいう「●●」というのは、今回の募集(ポジション)における「企業の希望」ですよね。ただ、必ずしもこの「企業の希望」「求職者の希望」はマッチするものなのでしょうか?

「いやいや、募集ポジションの職務内容 とは異なった希望がある求職者は採用しないほうが良いでしょ」

それはもちろん そうですよね。ただ本ブログで話題に取り上げる「エンジニア採用」において、我儘な横綱相撲のような採用活動をして成功するものでしょうか?答えは「否」だと思います。

具体的な事例を見てみましょう。

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👆 こちらの場合は下記のパターンです(スライドの下部に書いてある通りですが)。

 - 企業側の希望 : サーバーサイドエンジニアを採用したい
 - 求職者の希望 : フロントエンド & PdMにチャレンジしたい

もちろん、これまでの経験がサーバーサイドエンジニア中心の方がいらっしゃったとして、突然「自分、フロントエンドとPdMをやりたいです」と言われたら、「おいおい、ちょっと待って…」となるかと思います。ただ、 " 将来的"に  フロントエンドやPdMにチャレンジをすることができる可能性があるだけで、求職者様にとっては魅力的に感じますよね。

もう1つ事例を見てみましょう。

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👆 こちらの場合は下記のパターンです(スライドの下部に書いてある通りですが)。

 - 企業側の希望 : テックリード
 - 求職者の希望 : EM & VPoE

仮に、年収700万円のサーバーサイドエンジニアがいらっしゃったとして、企業側は「テックリード」を目指してほしいと思っていたとします。ただ、求職者の希望としては「EM / VPoE」であった。この際に、(採用企業の社内バランスがあることは承知の上で)  "将来的"に EMやVPoEのような職務も担っていける環境があるのであれば、求職者様にとっては魅力的に感じますよね。

2. エンジニアのキャリアアップ(キャリアチェンジ) を考えてみる

前項で説明をさせていただいた「企業の希望」と「求職者の希望」についてですが、前述した内容の要約としては、

「求職者の希望 を考慮した提示ができたら求職者も魅力的に感じる」

という内容でした。

では、求職者様は具体的にどのようなキャリアアップ(キャリアチェンジ)があるのか。作成してみました。

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(これ以外にもあるとは思いますが)
👆 一旦作成してみました。時間が経つにつれて新たなポジション(役割)が生まれていますよね。上記9つ記載しておりますが、これを分類してみましょう。

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①〜④は「メンバークラス」。
⑤〜⑧は「マネージャー / 役員クラス」。
⑨    は「エンジニアの経験を活かして別職種にチャレンジ」。

です。仮にあなたがサーバーサイドエンジニアであった場合、"将来的" に上記の①〜⑨の何れにチャレンジしたいでしょうか?

上記を整理すると下記のような図を描けるのではないかなと思っています。

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👆 こちらはサーバーサイドエンジニアを起点としたエンジニアのキャリアマップです。さまざまな矢印がありますが、その方のスキル云々の議論は別として、このようなキャリアの可能性があるかと思います。

あなたがサーバーサイドエンジニアだったと仮定して、ここまでキャリアの選択肢があるのです。ただ、採用選考に進んだ目の前にいる企業が、

「いや、今回はサーバーサイドエンジニアのポジションを募集しているので、これまで経験をしたサーバーサイドエンジニアとして、当社でも活躍してください。慣れてるでしょ」

と言われてしまったら、どのような気持ちになりますでしょうか?もちろん、経験を活かすことを前提として中途採用を進めるのは当たり前なのですが、こんなにも超売り手市場のエンジニア採用市場において、求職者様に寄り添った提案ができると尚良いのではないかなと思っています。

3. BizteXさんの資料抜粋

詳細は割愛しますが、BizteXさんの採用成功事例を共有いただける場がありました。その際に下記のスライドのお話をしていただきました。

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繰り返しにはなりますが、BizteXさんは直近半年間で1ヶ月1名のエンジニア採用に成功しており、且つ内定⇒入社承諾率は100%でした。そのヒントは本ブログにある内容であると言えます。

少し話は逸れますが、会社の魅力は下記にて分類されます。

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5P+CGMという概念をポテンシャライトでは用いておりますが、本ブログでお話しをしているBizteXさんの事例は「career」とでも言いましょうか。新しい項目の話であると感じておりました。

4. 本ブログの内容をどのようにエンジニア採用に活かしていくか?

「BizteXさんだから成し遂げることができたのではないか?」

そんなご意見があるかもしれません。ただ、これはさまざまな企業さまで活用できるかと思っています。具体的な活用方法を下記いたします。

 4-1. スカウトメールに明記をする

皆さまが日々送信をしているスカウトメールに、本ブログの要点を記載する方法です。例えば下記のようなイメージです。

◆スカウトメール文例
当社は皆さま(求職者様)のキャリアの希望によって、ポジション(職務内容)を柔軟に変動させております。もちろん、これまでの「ご経験」は考慮してポジションは決定しますが、皆さんの「ご希望」に沿ったポジション(職務内容)を提案/ご相談させてください。
例えば、
 - サーバーサイド   ※これはこれまでの経験の継続
 - フロントエンド   ※一つ隣の職務経験を積みたい方
 - インフラ         ※よりシステムの土台の経験したい方
 - SRE         ※仕組み化が得意な方
 - テックリード    ※組織を「技術」で引っ張りたい方
 - VPoE         ※組織を「採用/組織設計」で引っ張りたい方
 - EM          ※組織を「ピープルマネージ」で引っ張りたい方
 - CTO       ※技術のTopを担いたい方
 - PdM       ※プロダクト企画をしたい方
これらのポジションを準備できる可能性があります。

こんなスカウトメールが届いたら、少しワクワクしませんか?自分(求職者様)の「希望」をきちんと考慮した上でポジションを決定してくれるのか、という気持ちになります。

 4-2. JD(求人票)に書いてみる

Wantedly / Green などの求人媒体に加え、エージェントに提出している求人票に本ブログの旨を記載するパターンです。これにより、求職者様がワクワクしていただける可能性があります。

 4-3. もっとイメージを沸かせたい場合(テクニック編)

選考に進んでいただいた方の場合、下記のようなスライドを作っておくのも手法としては良いかと思います。

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上記 "P" のマークと "O" のマークは「企業の希望ポジション」とご理解ください。また女性と男性の写真があるかと思いますが、これは「求職者様の希望ポジション」とご理解ください。

もちろん、こんなシンプルな話ではないかと思いますが、「求職者様の希望」に寄りそうことによって、上記の図を作成してキャリアの提案をすることもできますよね。

誤解がないように説明をすると、

 - 「将来的にVPoEのポジションを保証します!」
 - 「エンジニアからPdMにチャレンジしてください!準備します」

と言っているわけではありません。あくまでポジションにチャレンジをすることができる「可能性がある」という意味で本ブログでは説明しています。

「いやいや、可能性ベースの話であれば、いくらでも説明ができるのは?」

というツッコミをいただいてしまうかもしれませんが、ただこれまでの採用で求職者様の「希望」に寄り添った面談はできておりましたでしょうか?少しでも歩み寄って、希望に光を照らすだけで、面談/面接における求職者様の反応がガラッと変わるかもしれません。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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