[2021年度]最新の採用ブランディング項目「5P+CGM」という概念
「企業の魅力は4Pで分類できる、という話があるけれども4P以外にも魅力は多数あるのではないか?」
こんな問いがポテンシャライトの社内で発信されたのは2018年の頃でした。そもそも4Pの概念は昔からあり、おそらく数十年、この概念に進化はないと個人的に認識しております。
そんな中で「こんな魅力もあるはず」と一歩一歩進化をさせてきたのですが、その軌跡を今回ご紹介したいと思います。
0. そもそも4Pとは?
4Pとは:
企業の魅力を大別すると4つに分類でき、各項目名の頭文字が「P」のため「4P」と呼ばれている。
HR業界に携わる方であれば一度は聞いたことがあるであろう、この「4P」と言う概念ですが、リンクアンドモチベーション様が提唱したと僕は認識しています。
一つ一つ説明していくと、
philosophy:哲学(つまりMission/Vision/Valueなど)
profession:プロフェッション(職務内容/事業内容など)
person:人(組織/人材/風土など)
privilege:特権(福利厚生/人事制度など)
となります。
シンプルに、かつ明瞭にまとまっているため、わかりやすく覚えやすい概念になります。
ただ、おそらくこの概念自体が提唱されたのは1990年代/2000年代の頃だと思います(山根予測)。今は2021年です。当時と働く価値観、企業の在り方は大きく異なってきており、当時のこの「4P」をそのまま使い続ける事は、違和感が感じざるを得なかったのです。
👆 すでに直近の働き方に連動した内容になっていますが、4Pの分類をこちらに貼り付けておきます。
そして、ポテンシャライトの歴史と共に、4Pが進化していきます。
1. 4P+1M
ここで言う1Mとは「market」のことです。つまり「業界/市場」を指しています。ある業界に対して革新的なプロダクト/サービスを提供する企業様が徐々に増えてきたため、その企業の「事業」を訴求するより、その企業の「業界(market)」を訴求することによって、その企業様の魅力を打ち出すことができる、そんな気づきを持っていたのが2017年頃でした。
4Pの概念で言うと「profession」にギリギリ内包されるかも、と言う内容ですが、やはりmarketは独立させたほうが良い、そう感じていたのです。
そこで生まれたのが下記の図でした。
ポテンシャライトのことを存じていただいている方は、上の図は一度は見ていただいたことがあるかもしれません。
「23つのブランディング項目を5分類できます」
とよく打ち出していました。そして、上を見てもわかる通り右半分はすべてmarketに関することです。marketの打ち出しを多くすることによって、他の企業様とは大きな差別化を図れることができるのです。
2. 4P+1M+1T
ここで言う1Tとは「tech(technology)」を指します。つまり「技術/エンジニアリング力」を指しています。これはポテンシャライトの周りの企業様がtechベンチャーが多い、と言う事実から生まれていますが、technologyで業界の課題を解決したい、と言う企業様が多くなったため、立派な魅力の1つの項目になりました。
2019年頃に「エンジニア採用ブランディング」と言う概念を打ち出しました。つまりエンジニア採用に特化をしたブランディング形成。それまでは職種問わず使うことができる会社の魅力(ブランディング)の形成をしていたのですが、やはり技術者(エンジニア)は会社を選ぶ観点、働き方が異なると強く感じていたため、techを独立させた形です。
そんな背景もあり下記ブログが生まれています。
ポテンシャライトがこれまで採用を支援した企業様は200社程度。そのうち160社様程度はエンジニア採用を含んでいます(エンジニア採用+ビジネスサイドの採用と言うケースが多いです)。
3. 4P+1M+1T+1C
ここで言う1Cとは「culture」のことです。つまり「社風/文化」と言いましょうか。会社の内部に入らないとなかなか感じることができないその会社独特の文化を指します。
👆 当時の採用ブランディング項目分類。
ポテンシャライトの採用ブランディングはphilosophyとprofessionに偏重するケースが多く、なぜならスタートアップ企業様が多かったからです。スタートアップはまだculture形成も、そして福利厚生/人事制度(privilege)も整っていません。結果的にphilosophyとprofessionに偏ります。
ただ、いくつかのスタートアップで素晴らしいと感じていたのが「culture形成」でした。正直に申し上げると、事業内容やマーケット観点で言うと他の会社様の方がワクワクする切り口であるのにもかかわらず、採用活動で勝てている企業様がありました。またその企業様は入社後の社員の満足度も高く、何がそんなにも良いものかと調査した結果、cultureであることがわかりました。
そもそもcultureを打ち出すとはどんなイメージなのか。ポテンシャライトもculture打ち出しのブランディングについての話はまだそこまでしていません。後日cultureについては詳しくアウトプットできればと思いますが、立派なブランディング項目の1つです。
cultureのメリットは「他社に簡単に真似をされない」ことです。ノウハウや事業内容は真似ができても、cultureは真似ができません。むしろコピーをするのは不可能です。そのため確固たるcultureの魅力を打ち出せるのであれば、その魅力項目がその企業様の1番の魅力になる、そんなこともあり得る項目だったりします。
4. 5P+CGM
突然ジャンプアップをしたように見えますが、今はこの8つ整理をすることが多いです。
5P:
Philosophy
product
profession
person
privilege
CGM:
culture
growth
market
と定義しています。
前項との違いは「product」と「growth」です。2つについて見ていきましょう。
「product」について
これまでprofessionと言う項目を便利に使ってきましたが、そもそもprofessionは「professional」、つまり「職務内容」のことです。職務内容と「事業内容」は異なります。また、多くの職種を募集している場合は職種ごとに魅力が異なります。つまり、professionと一括りにしてしまうと、各求人(職種)でそれぞれの魅力を形成する必要があり、「会社」と言う主語の魅力設計においては、論理的に説明することが難しくなります。
この「product」と言うのは「事業内容」を指しており、productとprofessionは分けたほうが良いと言う判断のもと4Pから5Pにしています。
次に「growth」について。
僕らポテンシャライトはスタートアップ企業を支援することが多く「成長」観点の魅力設計は多く存在します。会社の成長もそうですし、個人の成長も感じることができる、そんな魅力を打ち出しています。またスタートアップは裁量が大きく、チャレンジングの幅も大きい、となると他の魅力項目と比較をしても、この「growth」という成長における魅力は、大きな武器になるのです。ただ、それまでの魅力項目においては成長観点の項目がなく、もったいないと感じていました。そこで誕生したのがこのgrowthでした。
ただ、このgrowthは「結果的に」成し遂げられることであり、1つの項目として独立させるのか、という葛藤はありましたが、ポテンシャライトのcultureの一つである「deploy driven」に従って「まず入れてみよう」と思い、独立させました。
そこで完成した図が下記の通りです。
こちらが現在の最新ですね。
5. 補足
最近、ブランディング項目に入れようと感じているのは「phase」です。企業のphaseは魅力項目としては有効的なピースであり、入れようかと企んでいます。次のアウトプットはphase観点でのアウトプットになるのかな、とすでに思いつつ今回のブログを終えたいと思っています。
最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
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