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選考見極めで重要な「求める人物像」を3つのレベルで分類してみる

「当社の求める人物像(人間力)で最も重要なのは 〇〇 で、それが土台となって △ と ●● を求めたいと思っています」

先日、ある企業さまの人事組織系支援に内包される「求める人物を設計」のワークに参加したときに、ある方がおっしゃっていた言葉です。

これを聞いたときに「確かに!」と感じました。僕は人間力を「能力」で分類していたのですが、確かにあらゆる人間力がある中「まず持ち合わせておくべき力」「テクニカルな力」があるのではないかと感じていました。

本ブログでは、人間力をこれまでとは異なる角度で整理してみましたのでご覧いただければと思います。

※本ブログの内容は音声でも発信しておりますので、「聞く派」の方はぜひご視聴いただけたらと思います👇

0. そもそも人間力とは?

人間力とは:
いわゆるヒューマンスキルのことで、業務スキル/価値観とは異なるもの。
例えば、コミュニケーション力、分析力、素直さ、謙虚さなどを指す。

転職市場で言う「求める人物像」は上記を指します。
ただ、上記で説明いたしました「価値観」「業務スキル」とは具体的に何が違うのか、下記にて説明できればと思います。下記の図をご覧ください。

スクショ①

👆 こちらの図はポテンシャライトが定義している「選考見極めポイント」をピラミッド化したものになります。1つずつ説明します。

 0-1. 価値観

価値観とは:
物事の価値についての、個人(世代・社会) の (基本的な) 考え方。
※参照:Google検索

価値観と混同しやすいのは人間力です。価値観と人間力の違いは「尺度で善し悪しを判断できるか」になります。価値観とは具体的に何を表すのか書きいたします。

◆人としての価値観
 外向 - 内省
 感性 - 論理
 自我 - 共感
 達成 - 貢献
 規律 - 適応
 着実 - 挑戦
◆仕事への価値観
  ハードワーク ー ワークライフバンス
  やりがい ー 給与
  公私混同 ー 公私区別

こちらの項目をご覧になっていただいた通り、どちらに寄っていても「善し悪し」があるわけではありません。例えば、「感性」が強い方は画家などが向いているかと思いますし、「論理」が強い方はコンサルタントが向いているということになります。

また「素直さは価値観になるのでしょうか」というご質問を受けることがありますが、素直さは「人間力」です。なぜならば素直さがある人とない人で言うと、圧倒的にある人の方が良いかと思います。が故に尺度で良し悪しが図れるため「人間力」になるわけです。

 0-2. 業務スキル

補足として、前述したピラミッドの中段にある「人間力」は本ブログの主題となるため、ここでの説明は割愛いたします。

業務スキルとは:
 業務を行うための技術スキルのこと

ここで言う「技術」というのは各職種における仕事をするための技術になるため、エンジニアリング力を表現しているわけではありません。つまり、仕事をする上での各職種で必要なスキルだとご理解ください。

この業務スキルは、職種によって異なるため、本ブログで細かく記載する事は割愛いたします。


1. 人間力の分類1.0

本ブログの主題である人間力について、ポテンシャライトでは2020年に下記のブログをアウトプットしております。

👆 こちら記載をしております人間力の分類についてですが、人間力は下記に分類をしています。

スクショ②

各項目における説明は記載の通りですが、この4項目にたどり着くためにあらゆる調査をいたしました。

例えば、

 - 日本の様々な企業様がアウトプットされている求める人物像を数多く羅列して整理
 - 海外の文献で、「どのような能力が必要とされるのか」をかき集めて、その能力を分類

などを実施しました。なるべくその能力をきれいに分類できるよう意識して、この4つにしております。

この4つへの納得感はある程度どの企業様も持っていただいており、現にポテンシャライトの求める人物像もこちらから算出してます。また、ポテンシャライトでは「人間力」を評価項目に入れております。


2. 人間力1.0への課題提起

「課題」と言うと大それてしまうのですが、本ブログの冒頭で申し上げたこの4分類以外にも、人間力を分類できると感じたのです。

その課題とは、「人間力にも "レベル" があるのではないか」です。

前述した4分類の中でも、例えば、IQとMQは比較的異なる能力を指します。IQはいわゆる「地頭」ですし、MQは「モチベーション」を指します。話が少し逸れますが、このMQは人間力に入れるかどうかは別途議論がありました。ただ、ポテンシャライトの界隈であるスタートアップにおいては大事な能力なのではないか、とジャッジしてMQは人間力に入れています。

話を戻して、先程の「レベル」と言う表現をいたしました。つまり、人間力の中でも割と「体現がしやすい」レベルの能力と、「体現がしにくい(長い時間をかけてその能力を取得していく)」レベルの能力があると感じておりました。「体現」という表現をいたしましたが、別の切り口として、仕事をする上で「これは外して欲しくない土台となる能力」と、「土台となる能力があって、その上で必要な能力」に分けることができると感じていました。

人間力1.0 においては、能力の分類を正していただけだったのですが、本項に置いて前述をしたレベル別の分類をしてみると、人間力の設計がさらにスムーズに進むのではないかと感じ、次の分類をしてみました。

3. 人間力2.0

前項で説明をした「レベル」別人間力を整理してみた結果生まれたのが人間力2.0と表現しています。

まず下記をご覧ください。

スクショ③

ポテンシャライトが定義している17の人間力を、3つのレベルに分けてみました。

レベル1 :基本的な/土台となる能力
レベル2:中間点
レベル3:長い時間をかけて身に付ける能力

レベル別に人間力を分けてみたところで、次に IQ / EQ / RQ / MQ 項目において各レベルの項目がいくつあるのかを見てみました。

スクショ④

こちらの分類をしてみて、個人的にはすごく腑に落ちました。

ポテンシャライトが求める人物像を設計するときに最も大事にしたのは「素直さ」「謙虚さ」でした。素直さと謙虚さを持ち合わせたとしたとしても、仕事において必ず成果をあげられる、というわけではありません。ただ、業務スキルや地頭、分析力など割とレベルが高い人間力を持ち合わせている人で、素直さ/謙虚さがない方と一緒に働きたいか、と言われると全くそうではありません。であれば、素直さ/謙虚さを持っており、これからレベルが高い人間力を身に付けていくフェーズの方々とお仕事をご一緒する方が個人的には好ましいと考えています。

おそらく、このブログを読んでいただいてる方も「それは同意」と思っていただける方が多いのではないかと個人的には思っています。僕がこの求める人物像ワークに参加したときに、この土台となる人間力(前述した素直さ/謙虚さ)は議論によく登場する能力だったりします。


4. 人間力2.0のレベル別の能力をご紹介

まずは下記をご覧ください。

スクショ⑤

こちらは人間力のレベルを3つ分けた際にピラミッド型で表現したものです。3つのレベルにおいて「名称」をつけているのですが、それぞれご紹介できればと思います。

 4-1. Mind Human Skill

人間力の中でも割と「マインド」寄りの能力をこちらの能力に入れています。

例えば、向上心、誠実さ、謙虚さ などです。

この能力は「価値観」と概念が近く、当社のように価値観と人間力を分類している企業がもしあるとするのであれば、価値観に内包されている項目である可能性もあるかと思います。ただ、前述した通りポテンシャライトの顧客はスタートアップが多いため、ゼロから何事も作っていかなければならないフェーズなため、このマインド型のヒューマンスキルについても立派な能力であり、必須であると思いこちらを土台となるレベル1に入れました。

 4-2. Basic Human Skill

レベル2である本能力ですが、土台となる人間力となります。

例えば、問題解決力、コミュニケーション力 などです。

レベル1のマインドヒューマンスキルと比較すると、ややテクニカルな能力も存在しています。とは言いつつも、ものすごくハードルが高いヒューマンスキルではなく、これまでの人生において身に付いてきている能力である可能性もあるでしょうし、現在社会人の方は現職/前職で鍛えられた能力もあるのではないでしょうか。

 4-3. Technical Human Skill

人間力の中でもレベルが高い(テクニカルな)人間力となります。

例えば、ロジカルシンキング、分析力 などです。

本能力をご覧いただければご理解いただけるかと思いますが、身に付けることが割と難しい能力も多数あります。年齢を重ねるごとに比例して身に付く、と言うわけではなく、ある程度のトレーニングをしなければ一生身に付くことのない能力もあります。

4-1 , 4-2 , 4-3を分類すると下記になります。

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5. この人間力のレベル分けを、どのように活かせば良いのか

まず前提として、皆様の業界/事業内容/職務内容によってこのどのレベルの人間力を求めるのかは変動します。

例えば、戦略コンサルティング業界であればレベル3を当たり前のように求めるでしょうし、営業気質が強い会社であればレベル1を当たり前のように求めるかと思います。

ただ、どんな企業様でもレベル1、2、3のすべての能力を持ち合わせた人材を採用したい、と言う気持ちは少なからずあるかと思います。

そこで、このレベル分けをした人間力をどのように現場に活かせば良いのか。この答えは、人間力の設計をレベル別に策定してみることです。

当たり前のことを申し上げているのは承知しておりますが、レベル別に策定してみることを試みたことがない企業様が多いかと思いますので、この分類を認識していただいた上で設計していただくと、スムーズに設計が進んだりします。

各レベルによって、いくつ人間力が必要なのか、と言うルールはもちろんありませんし、皆様の業界/事業内容/職務内容に沿って決定いただけると幸いです。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
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