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会社を魅力的に表現するためのテクニック10選

みなさんこんにちは。ポテンシャライトの山根です。

ポテンシャライトはスタートアップを対象とした採用/転職支援をしておりますが、「採用ブランディング」というサービスを提供しています。

採用ブランディングとは、企業の魅力を「発掘」「言語化」「整理」と定義しています。23つのブランディング項目があり、その項目ごとに魅力の設計をするとブランディングストーリーが生まれる、というノウハウです。ただ、その「型」だけでは魅力的な「表現」をすることができません。細かいテクニックが必要なわけです。

本ブログでは、少し工夫するだけで会社を魅力的に語ることができるテクニックをご紹介できればと思っています。

1. とにかく固有名詞を使う

話の抽象度が高い人の特徴は「具体性の欠如」が起因していることが多いです。話が具体的であればあるほど、イメージがしやすく、魅力も増してきます。
比較をしてみましょう。

悪い例:
 - 「大手企業との取引が多数あります」
 - 「先日、大手ソフトウェアベンダーのCEOに研修をしてきたのですが」
良い例:
 - 「セブン銀行様との取引があります」
 - 「先日、日本マイクロソフトのCEOの●●さんの研修をしてきたのですが」

上記はわかりやすい事例になりますが、とにかく人名、企業名、商品名を使う、など固有名詞に拘ると雰囲気が一気に変わります。ちなみに、自分のプレゼンを「録音」をしてみると気づきを得ることができます。その気づきとは「話に具体性が無いな」という気づきです。抽象度が高い表現をしてしまっている方が多いかと思います。


2. とにかく数値を使う

これも「具体性」を上げるための施策です。
魅力を感じないのは「尺度」がわかりにくいことが起因していることが多いです。大小の抽象度が高いのです。

悪い例:
 - 「この業界はものすごく大きいんですよね」
 - 「かなりスピーディーですよ当社は」
良い例:
 - 「この業界の市場規模は50兆円。日本では2番目に市場が大きいです」
 - 「かなりスピーディーで平均の社長決済までのスピード(時間)は12時間です」

上の事例を見ていただければご理解いただけるかと思いますが雰囲気が一変します。とにかく数値で表現すること。尺度を表現すると、その事業の解像度が一気に上がりますので、是非ご活用ください。


3. とにかく相対比較をすること

上記の2と連動する話ですが、数値の価値を上げるのは「比較」です。
先ほどの事例の「50兆円」というのは大きいこと自体は理解していただけるかと思うのですが、どれくらい大きいかを「イメージ」することが難しいかと思います。

例えば、

良い例:
 - 「この業界の市場規模は50兆円。ちなみにゲーム業界は1兆円の市場規模なので、その50倍ですね」
 - 「調剤薬局の件数は50,000ほど。コンビニの件数が55,000ほどなので、ほぼ同数ですね」

何かと比較すればイメージが湧きやすくなります。また比較をする事象はわかりすい事例にしてください。わかりにくい事象を話しをしたとしても、さらに謎が深まるだけですよね。


4. とにかく自分語を使わないこと

魅力的に説明をする=わかりやすく説明をしなければならない。そう考えると「自分しかわからない言葉」を使ってはなりません。また少し噛み砕くと自分語=業界用語とも言い換えられます。その業界でしか使われない言葉を、業界外の方に使ってしまっている方、いますよね。特に僕の界隈だと「人事」の方。業界用語を使われても理解できません。

悪い例:
 - 「当社のPP事業部が…」
 - 「ASについてなのですが…」
 - 「EVPの設計についてなのですが…」

もはや訳がわからないです。ただ、これは無意識に使ってしまっていることも多いです(僕もやってしまうこともありますもちろん)。ポテンシャライトでは「●●(名前)語」と呼んでいます。もし鈴木さんという方がいたら、「それは鈴木語だね」と指摘することが多くあります。もし使ってしまったら、年齢/年次問わずその場ですぐに指摘すべきです。なぜなら自分語に気づかずに30代に突入すると改善が厳しくなります。早い方が良いですよね。

良い例:
 - 「EVPの設計についてなのですが、あ、EVPというのは「Employee Value Proposition」の略で、日本語訳すると「従業員価値提案」で…」
 - 「ASについてです。あ、ASというのはActive Support。つまり●●のことですね…」

などですね。自分語はつい出てしまいます。


5. とにかく事例を増やす

上記でも記載しましたが、とにかく「イメージ」をさせることが大事です。
実例があると一気にイメージが湧きますし、イメージが湧くと魅力の具体化ができます。

悪い例:
 - 「当社は採用面接において心理的安全性を高く保っています。」
良い例:
 - 「当社は採用面接において心理的安全性を高く保っています。例えば、カジュアル面談は選考要素をゼロにしていて、それを面談前に明言してから開始します。また…」

具体的な事例をお話しできていなければ、伝わるものも伝わらないため、とにかく事例を重要視しましょう。テクニックのは一つとしては、抽象度が高い言葉を使ってしまったあとに、「あ、例えばなのですが…」と具体事例をお話しすると良いかと思います。皆さんも上長の方から「結論から話しなさい」と言われるかと思うのですが、結論ファーストの弱点は話の「具体性の欠如」です。もちろん結論だけ話すのであれば当たり前です。ただ、「結論」+「事例(例え話)」があると一気に理解が深まります。是非ご活用ください。

6. とにかく情景をイメージさせる

上記で記載をした「事例」とやや重複しますが、自分が話していることを「情景」をイメージさせると魅力は一気に向上します。

悪い例:
 - 「僕が27歳の頃にA社に訪問に行ったのですが、そこで会った取締役の方に感銘を受けたのです。」
良い例:
 - 「僕が27歳の頃にA社からお問い合わせをいただき、赤坂のオフィスに行ったのです。駅から5分ほど歩いていると雑居ビルがあり、「本当にここかな?」と疑念を抱きながらもエレベーターに乗りました。エレベーターもボロく、オフィスエントランスに到着しました。
エントランスに到着すると受付電話は無く、「チーン」と鳴らすのがありました。すると鳴らした後に商談ルームに行きました。部屋も狭く、少々不安だったのですが「トントン」とどなたかが部屋にいらして、入ってきた方がものすごく優秀そうなオーラを放っていらっしゃって。話を進めた時に聞いてみたのですが、見た通り●●社の元取締役の方だったんですよね。
なぜ●●社の取締役が雑居ビルに…?と気になったので聞いてみたのですが…」

悪い例と良い例を記載しましたが、良い事例を読んでいただいて「情景」はイメージできましたでしょうか?おそらくその場面が頭の中に思い浮かべることができたかと思います。すべての会話においてここまで話す必要は無いかと思いますが、特に熱量を高く伝えたい内容については、これくらいの粒度でお話ししていただくと良いかと思います。
ただ、情景を伝えるのは高いコミュニケーションスキルを要します。トレーニングも必要でしょうし、台本のようなものも必要だったりします。その点だけご認識ください。

7. とにかくドラマチックに語る

上記で「情景」をイメージできるようにとお話ししましたが、その情景自体もドラマチックに語ることができれば、その効果は倍増します。
皆さん、ストーリーテーリングと言う言葉を聞いたことありますでしょうか?ストーリー=物語と定義したときに、物語が全く問題なくスムーズに進むと「没頭」はしないのではないかと思います。
物語はある程度構成が決まっており、最初の出だしは「順調」に進み、その後「困難」に見舞われ、その困難を「解決」し、エピローグに進む。

重要なのは「困難」です。困難がないと感情移入しないですし、魅力に感じないことが多いです。そのため、会社のことを語る上でも、あえて「困難」をお話ししたほうが魅力が伝わりやすいのです。プライドが高い会社、プライドが高い方は自分の「負」を見せたがらないですが、見せたほうが相手に魅力を感じていただけます。大いに見せましょう。

ただ、重要なのはその困難をどのように解決したのか、です。それがないとただの困難中の企業になってしまいます。

イメージがつきにくい方は、これまで見てきた中で一番好きだったドラマ(テレビ)を思い浮かべてみてください。そのドラマはなぜ好きでしたか?おそらく「ワクワク」「ドキドキ」という感情が生まれたのではないかと思います。そして、そのドラマの内容は全てが順風満帆の内容では無かったのではないかと。

そのドラマをイメージしながら会社を魅力的に語ることができるように捉えてみてください。となると会社の歴史から振り返らなければなりませんね。

※下記の「3-1」をご参考にしていただければと思います。

8. とにかくキャッチフレーズを上手く使う

これも物事の「伝え方」についてです。1つの言葉でも伝え方次第で、その効果(魅力度合)は倍増します。

下記の事例を見てみてください。

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前述した「数値」をうまく活用した事例になりますが、自社を魅力的に表現するにあたって、事実だけを伝えるだけでは伝わりません。ありきたりな表現をしていてはあまり良くないですよね。仮に貴方がカジュアル面談を受けた企業で「右側(悪い例)」で企業紹介を受けた場合と、「左側(良い例)」で企業紹介を受けた場合は、全く異なる印象を受けるのではないでしょうか?それほどキャッチフレーズは大事で、企業の表現に拘れば拘るほど、企業は魅力的に変革するのです。

9. 用途に応じてテキスト/音声/動画/ライブ/対面などを分ける

求職者様に魅力を伝えるのは「テキスト」と「口頭」のみなわけではありません。その他で言うと、

音声 :ポッドキャスト/clubhouse
動画 :YouTube
ライブ:ウェビナー

など様々あります。
最近だとclubhouseがトレンドですよねclubhouseは耳で聞く「声」のみです。耳だけで伝える内容の中で何が適切なのかを考えた上で魅力を伝える、と言うのはお勧めです。
ポテンシャライトでは、確実性が必要な内容はテキスト。気軽に聞きたい内容は音声。臨場感が必要な内容は動画/ライブ。特に熱量が必要な内容は対面などに分けて設計しています。

10. コミュニケーションレベル

これを言ってしまうと元も子もないかもしれませんが、やはり圧倒的に重要なのはコミュニケーション。話の内容が整っていたとしても、話のテンポ/声の高さの高低/間/などが上手でないとやはり魅力的に伝わりません。コミュニケーションにおける細かいテクニックは多数あるかと思いますが、毎日訓練するしか手法は無いかと思います。

コミュニケーションが上手な方はどんな方なのかという定義は人それぞれかと思います。僕個人的には「コミュニケーションのコスパ」を重視しています。同じ内容を魅力的に伝える人がいたとして、"1人は30秒"で、"1人は10秒"で伝えることができていたら"後者"の方のほうがコミニケーション力が高いかと思います。話が長い人は結果的に情報量を多く相手に与えることができるかもしれませんが、端的に短い時間で魅力を伝えられる人のほうが優れています。

そのためテレビのアナウンサーは本当にすごいですよね。あの短時間で明瞭な発言をしなければならない、しかもライブで。コミュニケーションレベルの極みだなと思います。

最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。最後の2つは「テキスト」から少しズレましたが、ご参考になれば幸いです。

リモート勤務が増えましたし、今後はテキストでのコミュニケーションも増えてくるであろうと仮定したときに、魅力的な文章を書くスキルを持っている必要性は今後上がってくるかと思います。

※当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

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