映画やアニメに出てくる、ヒトを不安にさせる造形のクリーチャーたち
映画やアニメの中には人が生理的に嫌悪する不気味なデザインのクリーチャーがたくさんいますよね。「バイオハザード」に出てくるリッカーのように、明らかな異形をしていて気持ち悪いものもあれば、基本的に人型ではあるけれど、この顔は何を考えてるのかわからない、怖い!でも、優れた造形だ!というクリーチャーもいます。今回は、そんなクリーチャーについて考えてみました。
これも変な話で、不気味に思ってしまうからこそ優れたデザインだとも言えるんですよね。
皆さんも色々と思いつくところがあるでしょうが、エビちゃん的に不気味ではありつつも優れたデザインだなと思えるものをピックアップします。
◯ゼノモーフ(エイリアン)
映画『エイリアン』シリーズに登場するエイリアンは卵状態からフェイスハガー、チェストバスターの段階を経てゼノモーフ(成体)になります。どの段階の見た目も不気味なのですが、やはりそれが際立つのはゼノモーフですね。
ゼノモーフはパッと見て、目と言えるものが見当たりません。人間は相手とコミュニケーションを取る場合、相手の目から多くの情報を得ます。正確には眼球そのものではなく目の周りの筋肉によって表情が作られ、人はそこから相手の感情を読み取るわけですが、こやつにはそれが全くないのです。
また、口が非常に大きく、さらにその中から小さな口が出てくるというおぞましさの塊です。エイリアンには感情はないはずですが、その巨大な口は見る角度によってはニヤっと笑っているようにも思えるほど大きく開き、大量の涎が滴ります。しかし、生命体と機械が融合したかのようなデザインは一種の神秘さすら感じます
◯エヴァ量産機(新世紀エヴァンゲリオン)
「新世紀エヴァンゲリオン」の旧劇場版『Air/まごころを、君に The End of Evangelion』に登場したエヴァ量産機も独特で不気味な容貌をしています。
初号機や弐号機のように、(正確には目ではないが)目を思わせる部分がなく、赤い歯茎?のような部分な見える大きな口が特徴的です。こちらもニヤッと笑っているように見えます。しかも、その容貌に不釣り合いな天使の翼が逆に恐ろしさを増幅させています。
エヴァ量産機といえば、弐号機との戦闘シーンのグロさが有名ですね。あのシーンが量産機の恐ろしい印象を底上げしていると思います。エヴァはどれも猫背ですが、こいつらは特に猫背なのも生物感がより強く感じられます。
とはいえ、恐ろしい見た目をしていながらも真っ白で、翼が生えているそのデザインは頭部形状が変われば一転して神秘的なデザインになることでしょう。ヒトもエヴァも第一印象が大事です。うん。
ゼノモーフ、エヴァ量産機両者に共通しているのは目がなく(ないように見える)、大きな口がニヤりと笑ってるように見えることです。両方ともロボット的なデザインですが、そこから覗くたくさんの歯が生物/半生物であることを再確認させてきます。
このような特徴が備わると、たとえゾンビ的妖怪的な気持ち悪さはなく、人形に近いデザインだとしても一気に不気味さが増します。不気味というか、人を不安にさせる造形(表情)なんですよね。また一方で、だからこそ、非常に優れたキャラデザインでもあるんですよね。
皆さんはどんなクリーチャーが思い浮かびましたか?