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2024年最新版!入社オンボーディング施策を「いつ」「誰が」「どのように」実施するのか?優先度別で分類してみた!

こんにちは、ポテンシャライトの鷲田です!

「新入社員の入社オンボーディングの内容を整理する中で、ポテンシャライトの知見を盛り込みたいです!」

ありがたいことに先日、採用のご支援をさせていただいているある企業さまからこのようなリクエストをいただきました。
弊社では2020年に、入社オンボーディングについてのブログをアウトプットしております。

今回ご依頼をいただいたことがきっかけで、改めて「入社オンボーディング施策の最新版」を作る中で、
「オンボーディングの各施策の「優先度」「実施者」「実施タイミング」「実施方法」について整理されているものは世の中にあまりないのでは?」ということに気づきました。

本ブログでは

・オンボーディングを実施しているが、「誰」が「何」を「いつ」やるべきか整理されておらずややカオス気味である。
・自社なりに入社オンボーディングには手厚く取り組んでいるつもりだが、取り組むべきことが増え続けていくと、新入社員を受け入れる配属先の負担も大きくなることを懸念している

というお悩みを抱えている人事・労務担当者の方々向けに、数ある入社オンボーディング施策の中でも、Mustで取り組むべきことや配属先に実施してもらうべきことを整理しました!

それでは始めていきましょう!


0. はじめに

本題に入る前に、本ブログにおける「入社オンボーディング」の定義と目的をお伝えします。

定義:新入社員を企業にとって有用な人材に育成する施策やプロセスのこと
目的:新入社員の「早期離職の防止」や「定着化」

※出典:HRBrain オンボーディングとは?意味と目的やプロセスを解説

入社オンボーディングを行うことで、「早期離職の防止」や「定着化」に付随して、以下の効果も得られます。

・新入社員の早期戦力化
・帰属意識の醸成
・新入社員の孤独感の解消
・退職率の軽減

入社オンボーディングの目的を何にするかについては、企業さまごとに様々ではありますが、概ね上記のようなゴールを念頭におきながら施策を考え実行されている企業様が多いという印象です。

そして、オンボーディング施策の種類にはどんなものがあるか。
ざっくり大別すると以下の7種類となります。

1. 入社に関する労務手続き
 ・年金番号/給与振込先の提出など
2. コミュニケーション
 ・入社前キックオフ/メールやチャットアカウントの発行
3. 勤怠/経費関連
 ・勤怠システムの使い方や休暇のルールの共有など
4. オフィスでスムーズに働くための支援
 ・お手洗いの場所や来客対応の共有など
5. 人事・評価制度
 ・OKR等の共有や、スキルアップ支援の制度の共有など
6. 福利厚生
 ・在宅ワークの備品購入補助・健康支援の案内など
7. 研修
 ・全社共通の研修
 ・部署・職種別の研修

詳しくは【入社オンボーディング】ポテンシャライトの施策106選をご紹介! でもアウトプットしておりますので、ぜひご覧ください。

※本noteではあくまでポテンシャライトが日々採用の支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いております。
もちろん採用企業さまによって、タイミングや実施方法、優先度が変わりますので一意見として参考程度にご覧くださいませ。

1. 約200のオンボーディング施策を「優先度別」「実施担当者別」「実施タイミング別」「実施方法別」に分けてみた

ポテンシャライトで実施している施策に加え、他社さまがインターネット上で公開されている内容も参考にさせていただきながら、入社オンボーディング施策を洗い出してみました。
(今回は株式会社ゆめみさまの ゆめみオープンハンドブック を参考にさせていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。)
そして施策の数が約200にのぼったため、今回は以下の4つの項目で分類してみました。すると「優先度が高く、必ず配属先の部署が実施しなければいけない施策は何か?」「全社共通でみれる動画共有などで問題ない施策は何か?」などが見えてきました。

整理する中で、上記のような表を作りましたが、スペースの関係上全てを載せることが難しかったため、今回は整理した表の内容を抜粋してアウトプットできればと思います。

 1-1.優先度別

まずは、各入社オンボーディング施策の優先度を「Must」「Want」「Better」の3段階に分けて整理してみました。それぞれの判断ポイントは以下となります👇。

まずMustで実施するべき内容としては、労務手続きやシステムアカウントの発行など、必ず実施しないとスムーズに業務に入っていただけないものがメインとなりました👇。


またWantでは、Mustではないものの多くの会社が取り入れているオンボーディング施策を記載しております。特にウェルカムランチなどのコミュニケーション面の施策は実施することで新入社員の方に歓迎の気持ちを伝えることができるため、業務の中でのコミュニケーションのとりやすさにも繋がります👇。


Betterについては、MustやWantほど優先度は高くないものの、実施することで従業員体験の向上に繋がるものが多くなりました👇。

まとめてみると、労務手続きにおいてはWantやBetterに振り分けられるものはほぼありませんでした。
また、コミュニケーション関連はMust Want Betterに満遍なく施策が存在することから、従業員体験を上げる観点でいくらでも突き詰められるということがわかりました。
逆に、福利厚生については、会社側から優先度を上げて新入社員に伝えなくても、必要な内容については新入社員の方の側から自発的にキャッチアップされるのでは?という仮説が見えてきました。 

 1-2. 実施担当者別

次に、入社オンボーディングを実施いただく「実施担当者」について。
入社の受け入れに際し、取り組むことは多々あることがわかりました。
弊社では1人のメンバーが全てのオンボーディング施策をを担当するというよりは、役割分担しつつ入社オンボーディングを行なっていただくことを推奨しています。
そこで実務担当者別で実施するオンボーディング施策について整理をしてみます。
実施担当者とは大きく下記の2つの役割が存在すると考えています。

まず、「配属先の部署の上司や同僚」が実施した方が良い入社オンボーディング業務は下記になります👇。

やはり、普段の業務で密に関わるケースが非常に多いため、Mission/Vision/Valueの説明は実業務と紐付けて実施いただけるかと思いますし、お昼休みや社内飲食などの社内の細かいルール関連も配属先の上司もしくは同僚から伝達するのが良いでしょう。

次に「人事/労務担当者」が実施するもの は何があるのか。
基本的には配属先の上司/同僚が実施するもの以外のほぼ全てになりますが、労務手続き〜オフィス関連〜人事評価関連〜福利厚生とかなりの量がありますね。
とはいえ、職種やレイヤーに限らず会社としての方針やルールになるケースが多い(つまり共通のお伝え内容が多い)と思いますので事前にNotionなどでマニュアルを作っておくなど一度仕組み化しておくとその後の工数を削減できるのでおすすめです。

このように実務担当者別で実施するオンボーディング施策を整理してみると、意外にも配属先が実施しないといけないものは必ずしも多くはないことがわかりました。
また、双方向でのやり取りが発生しそうなものや部署・職種ごとのルールが存在する可能性のあるものは、配属先で共有した方が良いという傾向が見えてきました。
例えば、「MVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)の説明」については、日常のどんな業務の中でそれを体現するべきかを新入社員の方にも理解いただくために、配属先の上司や同僚の方が説明した方が効果が高いのでは?という仮説を立てております。

 1-3. 実施タイミング別 

ここまで入社オンボーディングの「優先順位」「実務担当者」について整理しました。次は実施タイミングです。具体的には様々なオンボーディングの施策をどのタイミング(入社前or入社当日or入社後)に実施するのか、という内容です👇。

それでは実際に「入社前」で実施すること/「入社当日」に実施すること/「入社後」に実施することを見ていきましょう。

まず、入社前に実施するべき入社オンボーディング施策は下記となります👇。

労務手続き全般はもちろん、メールアドレスやチャットアカウントの開設などは先に進め、あらかじめ各システムやマニュアル等への権限付与をしておくと、入社後スムーズに業務を始めていただくことが可能です。また、社内向けに新入社員入社のアナウンスを行うことで、配属先部署はもちろん、それ以外の部署の方にも心づもりをしていただくことができるのでおすすめです。
研修関連については、入社後でも差し支えはないですが、入社前に共有できるものがあれば新入社員の方にお渡ししましょう。前もってインプットを進めていただくことで、入社後の早期戦化に繋がります。

次に、入社当日に実施するべきオンボーディング施策には何があるのか👇。

基本的に「入社当日」に実施しておかないと2日目以降の業務や研修に支障が出るものをメインにまとめております。
例えば、職務内容の説明がない場合、2日目以降の業務をスムーズに進めることができません。また、入社1日目から出退勤システムへの入力はMustとなるケースがほとんどだと思いますので、基本的な機能については入社当日にお伝えしましょう。

入社後の実施で問題ないオンボーディング施策についてはどうでしょうか?
結論としては入社前・入社当日の実施ではなくても問題ない施策の全てとなります。入社後は、入社前と入社当日で実施すべきだったオンボーディング施策の中でも、Mustで実施するべき項目を優先的に行いつつ、研修とOJTを並行するのが良いでしょう。
このように、実施タイミング別で入社オンボーディング施策を整理してみると、入社前・入社当日にやるべきことと、1-1でまとめたMustで実施するべきことは重なる部分が多いということがわかりました。Must項目については入社が決まったら早め早めに進めていくことが大事そうですね。

 1-4. 実施方法別

さらに、実施方法別でも以下に分けてみました。なぜなら、すべての入社オンボーディング施策を必ずしも対面や口頭で実施する必要はないからです。

口頭で実施するべきものとそうでないものは何か。
まず、口頭共有が望ましい施策の例は以下となります👇。

保険証の受け渡しや備品の使い方など、口頭や対面でないと実施のしようがないものはもちろん、上司との顔合わせやOKRの実施など双方向でやり取りが発生するもの、個々人によって話す内容を変えるもの、会社として大事にしていることの発信、新入社員の理解度を計りながら伝えたいものはオンラインでも良いので口頭で実施することをお勧めいたします。
逆に、インプットメインでのものは、テキストや動画でマニュアル化するなどの仕組み化がお勧めです。

2. 優先度Must × 配属先が実施担当の施策とは?

さて、ここまで「優先度」「タイミング」「担当者」「方法」の4つの項目で整理してまいりました👇。

では「配属先にMustで実施してもらうべき内容とは?整理してみました👇。

意外にも配属先の上司や同僚が実施するべき項目はそこまで多くないことがわかりました。
もし各部署内で下記以外の入社オンボーディング施策を多数行っていたり、Mustが実施できていないにも関わらず、WantやBetterの施策ばかりを行っている場合は見直しが必要かもしれませんね。

3. オンボーディング整備の流れ

世にある入社オンボーディング施策を全て自社でも整備をしようとすると、ほぼ間違いなく疲弊してしまいます。
実施したい入社オンボーディング施策がたくさんあるが、マンパワーが足りなさそうな場合、まずは以下の順番で確認・設計していくことをお勧めします👇。

施策を実施することが目的ではないため、施策を実施することで「新入社員の定着や早期戦力化」につながるように入社オンボーディングを設計してきましょう。

4. 最後に

いかがでしたか?少しでもお役に立っていますと幸いです。

今後も採用/人事系のアウトプットを続けていきます。 
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