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1/1000000〜骨肉腫と戦う息子〜 「痛みの前兆」


2023年の2月に骨肉腫の診断を受けた12歳の息子の想いのために書き記しています。

武南からの通知はありませんでした。なんとなくわかっていましたが、やはり不合格にはショックを親子共々ショックです。しかし、息子は既にもう1つのセレクションに向けて切り替えて、準備を進めたのです。

2つ目はアヴェントゥーラ川口というクラブチーム。武南ほどではないにしろ、セレクションには多くの選手が集まりました。武南で一度セレクションを経験していた息子は、緊張もほどほどに、アピールは出来ていたと思います。

1週間以内に、メールにて合否がくるということだったので、それまで何度、受診ボタンをクリックしたことでしょうか。

クラブチームに合格

息子が学校へ行っている間に、そのメールは突然きました。結果は「合格」。しかも、ずっと反復練習していたプレイのことを褒めていただいた文章まで添えて。やはりプロは見ているところが凄いです。

ともあれ、私は飛び跳ねて喜びました。帰ってきた息子に伝えると、私と同じように飛び跳ね、私も再び飛び跳ねて一緒に喜びました。一年前は、ボールが来たらミスを恐れて、闇雲に蹴ってしまっていた子が、たった一年でここまでになるとは…。本当に凄い子です。

サッカー進路が決まり、後は有終の美を飾るべく、少年団で全力を尽くすのみ。お世辞にも強いと言えないチームで、最後に向けてどこまでやっていけるのか?コーチや親も期待が膨らみました。

初冬に迎えた山梨遠征でのトーナメント大会。1回戦目は年下チーム主体ともあって、終始こちらのペースで勝利を掴んだ。続いて2回戦目は県ベスト8の強豪チームとの大一番。激戦の末になんとか勝利をもぎ取った。そして、その勢いのまま決勝戦を迎えると、1-0の辛勝ながら初の優勝を飾ることが出来たのです。

優勝経験がないだけに、どうリアクションしていいのかわからない子どもたちを見てほんわかしたのを覚えています。

地元・埼玉に戻り、通常通りの活動を再開。小学校最後の大きな大会に向けて全員が一丸となって練習に励んでいました。

右膝の痛み

12月24日のクリスマス・イブ
翌日の試合に向けていつものように練習に励んでいました。
練習を見学していると、私の方に息子が来て

「右膝が痛いから明日の為に今日の練習はやめておく」

と言いに来ました。これから毎週のように試合があったために整形外科へ行くことに。しかし、いつも行っている病院は土曜日のために診療しておらず、仕方なく土曜日でも診てくれる整形外科を探して連れていきました。

レントゲンを撮り、その診察結果を待っていると

「オスグッドではないけど、その徴候があるから練習はほどほどに」
ということでした。ストレッチをよくするようにと先生に言われ、私は

「だから、いつもストレッチをしなさいって言ってるだろ」と怒ったんです。

翌日の朝も少し痛みがあるということで、試合はお休みさせてもらい、弟のいる低学年の練習のお手伝いをすることに。私は残り少ない試合を楽しみにしていただけに、大人気なく不機嫌な感じを思いっきり出してしまっていました。


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