祖母の言い間違えの話

最近というかずっと祖母の言い間違えがひどい。もういい年なので仕方ないのではと思うところもあるのだが、それにしても多い。初級コースとしてはまずあらゆる固有名詞に濁点がつく。「ツタヤ」が「ヅダヤ」、「ケンタッキー」が「ゲンダッギー」、「ローソン」が「ロ゛ーゾン」といった風に変化する。これといった方言もないはずなのになぜか付いてしまう。もはやローソンに至ってはどう発音しているかわからない。誰もが利用するコンビニがインディーズのライブハウスに変化しているように感じてしまうのは僕だけだろうか。あとは、「マヨネーズ」が「マネヨーザ」。急にドラクエの中ボス感が出てしまう。そして上級コースになるともはや柏手が出てしまうレベルである。「クレアおばさんのクリームシチュー」というシチューの素があるのはご存じだと思うが、これが祖母の手にかかると、「クレアラシルおばさん」になる。僕がよく使っている口内炎の薬の名前なのだが、いつからクレアおばさんはドラッグストアの店員になったのだろうか、クッキーやシチューじゃやっていけずバイトに手を出したのだろうか、いや、それともクレアおばさんの体がアンパンマン的な要領でクレアラシル製なのだろうか。だとしたらシチューの中にも薬が溶けて入っているに違いないと血迷った妄想が膨らみ、もはやシチューを食べれば口内炎が治る気さえしてきている。だがそんなことはない、激痛である。もう意味の分からない文章になってしまった。なので、マツモトキヨシをマツモトヨシヲと亡くなった祖父の名前といい間違え続けるという悲しくもハートフルな話で締めるとしよう。終わり良ければ総て良し。

それでは!!

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