俳句のいさらゐ ❍✡❍ 松尾芭蕉『奥の細道』その十三。「あかゝと日は難面もあきの風」
🟡 あえて同じ季語の句を同じ段に並べた◈ あかゝと日は難面(つれなく)もあきの風 芭蕉
この句を解釈しようとすれば、同じ段にある句
◈ 塚も動け我泣声(わがなくこえ)は秋の風 芭蕉
に目が止まる。同じく「秋の風」を季語に用いているからだ。
先ずは、「塚も動け我泣声は秋の風」について、考えてみなければなるまい。
この句には、「一笑と云ものは、此道にすける名のほのぼの聞えて、世に知人も侍しに、去年の冬、早世したりとて、其兄追善を催すに」と本文にある。金沢蕉門の実力ある