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俳句のいさらゐ

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松尾芭蕉の俳句が、上質のエピグラム(寸鉄詩)であることを探ります。
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#曽良

俳句のいさらゐ ◬∬◬ 松尾芭蕉『奥の細道』その二〇。「あつみ山や吹浦かけて夕すゞ…

「あつみ山」は、漢字表記では温海山。わかった上でひらがな表記にしているはずだ。その理由は…

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俳句のいさらゐ ◬👁◬ 松尾芭蕉『奥の細道』その十六。「涼しさを我宿にしてねまる也…

今回は、尾花沢での芭蕉と曽良の俳句を解釈する。 先ず、芭蕉の最初の俳句「涼しさを我宿にし…

瀬戸風 凪
2週間前
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俳句のいさらゐ ■⇋■ 松尾芭蕉『奥の細道』その十五。「行ゝ(ゆきゆき)て たふれ伏…

この曽良の俳句で、おやと目に止まるのは、「萩の原」である。なぜ、倒れ伏すことがあろうとも…

瀬戸風 凪
3週間前
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俳句のいさらゐ ◉↹◉ 松尾芭蕉『奥の細道』その十四。「波こえぬ契ありてやみさごの…

曽良のこの俳句を、『奥の細道』象潟の段の掉尾に置いた意味を考えていて、第一句である芭蕉の…

瀬戸風 凪
3週間前
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俳句のいさらゐ ❍✡❍ 松尾芭蕉『奥の細道』その十三。「あかゝと日は難面もあきの…

🟡 あえて同じ季語の句を同じ段に並べた◈ あかゝと日は難面(つれなく)もあきの風  芭蕉  …

瀬戸風 凪
2か月前
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俳句のいさらゐ ▰⋄▰ 松尾芭蕉『奥の細道』その八。「庭掃て出でばや寺に散柳」

🌀 曽良との別離の情が句の裏にある『奥の細道』の芭蕉の句は、おそらく自然詠の句の方が取り…

瀬戸風 凪
4か月前
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俳句のいさらゐ ◍⦿◍ 松尾芭蕉『笈の小文』より。「若葉して御目の雫ぬぐはばや」

松尾芭蕉の生み出す小宇宙を味わうシリーズ。 標題の「いさらゐ」はちいさな泉のこと。にじみ出て来る思いを、そんな古語に喩えてみた。 1688年(貞享5年)4月8日に、芭蕉が奈良の唐招提寺を訪れ、鑑真和上の像を見て詠んだ句である。 鑑真和上像に、芭蕉は頬を伝う雫を見た。この句から、私は三好達治の「涙」という詩を思い出す。下に示す。 達治は、幼い子が悲しみにいっしんに向き合っている姿に、累々と重ねられてきた万物の生き死にの果てに、われとわが子が今、ここに存在していることを思い、

俳句のいさらゐ ♦♦♦ 松尾芭蕉『奥の細道』その四。俳句の背景を、天候・疲労具合か…

今回は、ある地点へたどり着くまで、その行路にどんな困難があったか、また天候が足どりにどう…

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俳句のいさらゐ ☯☯☯ 松尾芭蕉と最も幸福な門人、曽良。

                          扉絵・瀬戸風 凪 🔲🔲 芭蕉の句 笠…

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