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小学校の先生の持ちコマが多すぎる

「小学校の先生が忙しすぎる。」

最近は教員の忙しさが認知され始め、ようやく働き方改革への兆しが見られてきたような状況です。

しかし、働き方改革が十分に進んでいるかというと、全くそんなことはありません。

こちらの小学校・中学校の先生の残業時間についての資料を見ると、このように書いてあります。

「月45時間」の上限を超える時間外勤務(残業)をしていた小学校教諭は64・5%、中学校教諭は77・1%に上った。国が示す「過労死ライン」(残業月80時間)にも、それぞれ14・2%、36・6%が該当した。

読売新聞オンライン

多くの先生たちが、残業を強いられている状況です。

では、小学校の先生はどのような原因でこのような労働時間になっているのでしょうか。

今日はそれについて解説していきます。

このような記事が多くの人の目に留まることによって、教育業界がより良い環境になっていくことを望んでいます。

保護者の皆様も、学校の先生の現状を知ってもらうことで、より教育活動に対して理解を示していただけると幸いです。

1. 持ちコマ数が多い

本日紹介する内容は「持ちコマ数が多い」と言うことです。

小学校の記憶を思い出してみると、1〜6限の授業全てを、担任の先生が指導してくれていたと思います。
(家庭科、体育などは違ったかも知れませせんが。)

これ、普通に考えてとても大変なことです。

まず、立ちっぱなしです。

45分✖️6コマ分立ちっぱなしって相当疲れます。

生徒の様子を見るためにしょっちゅう机の間を動き回りますし、大きな声も出し続けなくてはいけません。

体力的にかなりしんどいと言うことがわかるのではないでしょうか。

そして、授業準備も大変です。

私は私立教員で、中学生や高校生を相手に授業することが多いですが、1コマの授業を作ろうと思ったら、1~2時間くらいかかります。
早くても30~40分はかかる印象です。

1日6コマを毎日作り続ける時間は、はたしてあるのでしょうか。

正直、勤務時間内にそれを仕上げることは厳しいです。というか絶対無理です。

14:30ごろまでは児童の相手をして、会議があればそのまま勤務時間が終わってしまうというケースも多々あります。

そうなると、残業するか、持ち帰ってやるか、手を抜いて最低限の準備で臨むかの三択になります。

しかし、先生は真面目な人が多く、残業や持ち帰ってやる人が多いです。

これが過労につながっていくのです。

先生を過労に追いやると言うことは、最終的に皆さんのお子さんの教育の質に悪影響を及ぼします。

過労で疲れていると、怒りやすくなりますし、授業準備が十分にできていなければ、授業の質も低いものになります。

その悪影響を被るのは皆さんのお子さんなのです。

この悪循環はどこかで断ち切る必要がありますね。


保護者の皆さんにお願いしたいのは、
○この現状を知ってもらうこと
○不必要に電話を学校にかけすぎないこと
です。

ちょっと気になることがあったり、気に触ることがあるとすぐに学校に電話してくる保護者さんが結構おられます。

もちろん、中には大切なお話もあるのですが、「そんなことで電話してくるのか。。」という内容のものもかなりあります。

しかし、電話が入ってしまうとその時間は仕事を中断しなくてはなりません。

電話しなくても解決できるなら、別の方法を取っていただき、先生が仕事に集中できる環境づくりのお手伝いをしてあげてください。

「仕事があるので18時以降に面談してください。」なんて絶対ダメですよ。

勤務時間外ですからね。

学校現場がより心に余裕のある場所になることを願っています。

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