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手放して、掴んで

AB6IXがニューアルバム「THE FUTURE IS OURS : FOUND: 8th EP」でカムバックしました。

表題曲「GRAB ME」の、
今日はMVについて語ります。
考察的なやつです。

初めてこのMVを観た時、鳥肌がたちました。
強い決意を、見せられました。

前作「LOSER」の解説的なやつはこちらに書いてるんですが、
アンビバレントで救いのない世界観が、
夜明け前の暗さを醸すような曲でした。

私たち、心配したよね。
でも今回は、強さを感じた。
何かを手放して、何かを掴みに行く、
というのがテーマな気がしました。

抱えているもの

前回に続いて車が登場。
ウジンは制御不能な運転をしているようです。
自暴自棄な放心状態は、
ウンの飛び込みによって我に帰ります。

ドンヒョンは、くまのぬいぐるみに埋もれています。
何かを見ないように、聞こえないように、しているようです。
内外の力によって没個性化しているというか、
前向きな力を失った様子でしたが、
ウンが笑顔で指差したテレビには、
デビューした時のドンヒョン自身の姿が。

デフィは、全てに怯えて、
自分に「コワレモノ」のシールを貼ってしまったようです。
傷つくことから逃げている。
でも、何か書かれた紙を見た瞬間に、
シールを剥がし、動く決意をします。

これらは、
努力が報われないときに投げやりになりそうだった日々や、
表に出るゆえに浴びてきたいろんな声に傷ついた経験、
自分たちのやってきたことを信じられなくなる瞬間とかに
囚われる姿を表していると思います。

壊す、燃やす

でも、最終的に、全部壊して、燃やすんです。

お上品なAB6IXにとってはかなり勇気のいる行動のように映ります。

まずは車を打ち壊す。
車ってAB6IXにとってはある意味カルマ的な印象で、
いろんな意味で付き纏うんですけど、
ここで思い切ってぶち壊したことで
一旦吹っ切れるんじゃないかと思います。

そして、花もぬいぐるみも燃やす。
テレビも壊す。

単に過去との決別、というより
「逃げる理由」との決別のような気がします。

手放す強さ

壊す、燃やす行為って
やる方も見る方もショックを伴います。
でも、
ポジティブな印象と、ヒリヒリするほどの覚悟を感じました。

「手放す」ことで、身軽になった。

でも一方で、
鎧として持っていた
弱音や、逃げる理由を失った。

新章に向かう覚悟を強く感じるのです。

靴を脱いで進むような頼りなさを感じるのも確かですが、
その覚悟を持って新章に向かう力強さを感じました。

まとめにかえて

いつも感覚的でエモーショナルな音楽が多いAB6IXですが、
今回、身体的な痛みや「掴む」という手触りを感じました。

新しいものを持つには、
何かを手放さなければならないのです。
AB6IXは先に進むために、
確かに、何かを壊した。手放した。

でもね、あの日あの時のAB6IXは、
どれだけ燃やしたって
確かに私たちの中に残ってるよ、大丈夫。

GRAB MEと言ってくれる彼らは、
私たちのことはずっと手離さないでいてくれるみたいです。
ありがとうBIG LOVE

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