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AB6IXの絶対的魅力(2)

連載(?)2頁目です。
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本格ヒップホップに乗せる決意表明

AB6IXの音楽を楽しむには、やっぱりアルバムを聴くのが一番だと思います。

得意のディープハウスからダンスミュージック、バラードに至るまで、
彼らの幅広い音楽性と表現がたっぷり楽しめます。

クセのある曲も多いです。
DTMならではの歪みやちょっとだけ不快な効果音、
しつこく繰り返されるキャッチーなフレーズ。
コンサートでは表現できない曲もたくさんあるので、音源を聴くのは面白いです。

タイトル曲としてMVが公開されたりテレビで披露したりする曲も
もちろん魅力的ですが、
隠れた名曲の中に、
音楽に対するあくなき追求や矜恃、挑戦、決意が見え隠れするのです。

AB6IXのアルバムには、
ゴリゴリのヒップホップナンバーやノリノリの「イキった」曲が
必ず収録されています。
ラップパートも韻踏みまくりで、
リズムを崩すような危なげな魅力もある本格派です。

どんなに可愛らしい曲やエモーショナルなバラードで歓声を集めようとも、
原点はヒップホップであり、
内には強い志と負けん気を持っている。
自信過剰とも受け取れるこうした楽曲からは、
日々の弛まぬ努力と
ヒップホップアイドルとしてのプライドがひしひしと感じられます。

そして、アルバムはぜひ収録順に聴いて欲しいと思います。
アルバムの最初に収録されている曲は、
その時のAB6IXの覚悟とファンへのメッセージ、
そしてそのアルバムの色を強く感じられるからです。

例えば、デビューアルバム「B:COMPLETE」の1曲目「ABSOLUTE」は、
サイレンのような曲調に、
「どんな奴らが来たか気になるだろ」から始まり
「待ちに待ったこの時、前進する」という歌詞が乗ります。
ファンには「新しい姿を見せてあげる」と呼びかける、
まさに最初の最初の決意表明です。

また、メンバーが脱退したり、
コロナでファンと会えなかったりした年に出したアルバム
「SALUTE:A NEW HOPE」の1曲目「APRICITY」は、
「冷たい季節を超えても僕たちは一緒にいますように」「僕は変わらず歌うよ」
という歌詞を柔らかに歌い上げたナンバーでした。
「困難にあっても応援するファンへの感謝」や、
「会えなくても側にいる」というメッセージが強いアルバムで、
それでいて
新体制になっても変わらずゴリゴリにカッコいい音楽を追求するという
決意を感じられるアルバムだったので、
「APRICITY」はその色を濃く表すナンバーだと感じます。

さてさて次は、
そんなAB6IXの「今」が詰まった最新アルバム
「TAKE A CHANCE」について書きたいと思います。

NEXT→TAKE A CHANCEー上品なアンビション


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