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鶏むね出汁茶漬けの作り方

 模範的貧乏人である私は、少しでも食費を押さえるべく、日々自炊に精を出している。我ながら偉すぎて涙が出そうである。

 自炊を続けるためのコツは、どれだけ手間を減らして美味しいものを食べるかだと、私は考えている。
 具体的に言えば、私の自炊の定義は、「自分で米を炊いたか否か」だ。勿論、土鍋ではなく炊飯器である。米を洗うのも面倒なので、我が家の米は無洗米だ。ライスがレトルト米でなければ、ボンカレーも自炊に含まれる。

 何甘ったれたことを言っているんだ、とお思いの方は、一度自炊という熟語を見ていただきたい。自炊の「炊」は、炊飯の「炊」である。「自」分で米を「炊」いたらそれは、自炊なのである。
 これくらい志が低ければ、自炊を続けるのも簡単というものだ。


 屁理屈を捏ねたところで、今回のタイトルを見てみよう。「鶏むね出汁茶漬けの作り方」である。

 鶏むね肉はスーパーで安価で入手できるだけでなく、ローカロリーかつ高たんぱくで、ダイエットにもよい食材である。
 また、お茶漬けは簡単に体を温めることができ、食欲がない朝や、遅くまで作業した際の夜食にももってこいな料理だ。
 このふたつを合体した「鶏むね出汁茶漬け」の美味しさは、容易に想像していただけることと思う。

 それでは、実際に調理に移ろう。


材料(一人分)

  • 炊いた白米――――茶碗一杯

  • 塩昆布――――――5~10g

  • 茹でた鶏むね肉――1/4枚分~好きなだけ

  • 顆粒鶏ガラスープ―適量

  • お湯―――――――適量

  • 薬味(ネギ、ゴマ、海苔、柚子胡椒、梅肉など)


作り方

1.鶏むね肉を茹でる
 始めからハードルが高いように思えるが、茹で鶏むね肉は是非、作り置きしておくことをお勧めする。一度まとめて茹でてしまえば、冷凍して1か月は保存できるし、冷蔵でも3~5日程度は美味しく食べられる。
 何より、パサパサしがちな鶏むね肉を、柔らかく食べられるのが最大の魅力だ。元気な日に茹でておいて、へとへとな日には解凍するだけにしておけば、帰宅しても何も食べるものがない、という事態を避けることができる。
 私のおすすめはニチレイフーズさんが紹介しているレシピだ。

 こちらの記事の②として紹介されているのが、茹で鶏むね肉の作り方だ。この方法であれば、茹で汁は鶏出汁になる。
 この出汁に完成した茹で鶏と、適当な野菜、醬油、塩胡椒などを加えて煮込めば、ヘルシーなスープになるのでこれもおすすめだ。
 この出汁でお茶漬けを作ってもいいのだが、今回は顆粒鶏ガラスープでお手軽に仕上げた。断じて、冷凍した鶏出汁を解凍するのが面倒であったわけではない。

2.米を炊く
 先述の通り、米を炊けば自炊である。
 もちろんこれは、余った冷やご飯や冷凍しておいたご飯でもいい。この場合は、電子レンジで温めておこう。
 米を盛るお茶碗は、大きめのものが好ましい。丼では大きすぎるが、夫婦茶碗の男性用のような、余裕のあるものが食べやすい。女性用だとお湯を注いだ時に溢れそうになる。

3.塩昆布をのせる、鶏ガラスープをふりかける
 今回のお茶漬けは、塩昆布の出汁と塩気が味の決め手となる。茶碗一杯分の白米に対し、5~10グラム程度をお好みで乗せよう。
 この際、減塩タイプの塩昆布では、塩気が足りないと感じる場合があるので、注意が必要である。
 塩昆布を乗せたら、鶏ガラスープで旨味をドーピングしていく。少量振りかけるだけで旨味が増すので、さほど分量は必要ない。
 もうお分かりかと思うが、このレシピはそれなりに塩分を摂取してしまうのが欠点である。高血圧気味の方はご注意願う。

4.鶏むね肉・薬味を乗せる
 塩昆布を敷いた上に、鶏むね肉を乗せていく。茹で上がった鶏むね肉は、一口大にして冷蔵保存すると、食べやすくて便利である。私は包丁で薄くスライスするが、フォークなどでさいてもよいだろう。
 その上にさらに、お好みの薬味を乗せていこう。
 定番のネギは乾燥ネギを常備しておくと楽ちんだが、生のネギのシャキシャキとした食感があるとよりおいしく感じられる。ミョウガやきざみショウガも、淡白な鶏むね肉との相性は抜群だ。
 ゴマやきざみ海苔は、ふりかけるだけで見た目が華やかになるのでおすすめである。
 辛味や酸味が得意な方は、柚子胡椒や梅肉を添えても美味しく食べられる。また、ゴマ油をひとたらしすれば、より香りがよくなる。
 自分が好きな薬味を乗せたら、お湯を注いで温かいうちに食べよう。


 ――というわけで、完成品がこちらである。

 現在私は、このお茶漬け一杯を食してから、本稿を書いている。茶漬けで心配なのは腹もちだが、鶏むね肉をたっぷり乗せたことで、食べ応えがあり、意外とお腹に溜まる。夜食にはもってこいである。
 汁を吸わせることで、鶏むね肉をよりジューシーに味わうことができるのが、このレシピの良いところだ。

 それでは、本記事が皆様の空腹を癒すことを願って、今回はここまでとする。

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