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Walmartでは52%が…。あなたはその5つ星レビュー、信じますか?

私の別マガジン「《スペインの日常から》キッチンリフォームてんやわんや日記」でお伝えしているとおり、現在我が家はキッチンをリフォームしています。

それでここ最近は、スペインのAmazon「Amazon.es」を含む様々なオンラインショップでキッチン用品を物色しているのですが、検索結果画面で「これは…?」と思う商品を探す時に私がまずチェックするのは、レビューがあるかどうかです。★だけでなくコメントもあれば尚可
目ぼしい商品を見つけたら、次は商品詳細画面をくまなくチェック。
そして最後に必ず目を通すのがレビューのコメントです。

商品にもよるのでしょうが、最近は実際の写真や動画付きでコメントを残していてくれるレビュアーもいるので、実際の大きさなどイメージしやすくてとても助かっています。
レビューが決め手で、つい先日、食器の水切りラックと扉にかけて使うタオル掛けをポチっとしました。

私のように、レビューを参考にオンラインショップから商品を購入している人は、はたしてどれだけいるのでしょうか。

今日は、ドイツの「e-commerce magazin」から、個人的にも思わずドキッとする記事を見つけてしまったので、皆さんにも共有したいと思います。



5つ星レビュー: その50%以上は偽物です

ネット上には常に新しい5つ星レビューが登場する。信憑性のあるものと怪しいものをどうやって見分ければいいのだろう?オンライン・テック・レビューを閲覧する際には、このような利点とともに隠れたリスクもユーザーを待ち受けている。

オンラインショッピングは、デバイスやガジェットの購入方法に革命をもたらした。数回クリックするだけで、最新のスマートフォンやスタイリッシュなスマートウォッチが自宅に届くのだ。

しかし、5つ星のレビューが圧倒的に多いという引っ掛かりがある。本物のおすすめなのか、それとも巧みなマーケティング戦略なのか?ZenShieldのエキスパート、ステファン・ブラック氏はこう説明する。

デジタル時代において、5つ星レビューは魅惑的であると同時に欺瞞的でもあります。

5つ星評価が全体像を示さない理由

あなたにとってより重要なことは何ですか?
あなたのニーズを満たす機能が満載の機器?それとも、必要な機能が欠けていても評価の高い製品?

PCMagの調査によると、米国では買い物客の78%がAmazonのレビューが購買決定に与える影響を認識している一方で、偽のレビューを見抜く自信は33%にとどまっている。

さらに、Fakespotが実施した調査によると、Walmart.comで発見されたレビューの52%が、真偽不明で信頼できないものに分類されている。偽のレビューの急増は、この増加に悩む小売業者の信頼性に脅威を与えている。Fakespotは、レビューの不正パターンを検出するアルゴリズムを使用しており、一部のメーカーは、Amazonの検索結果のトップに自社製品を押し上げることができる垂涎の5つ星評価を得るために、欺瞞的な戦術に頼っていることを示唆している。

5つ星評価の問題点

5つ星評価には次のような問題がある。

不正確さと偏見:
5つ星評価の中には、メーカーや販売者が自社の製品に戦略的につけたものもある。ステファン・ブラック氏は次のように警告している。「企業が自社製品を押し上げるためにレビューをばら撒くことはめずらしくない。」

文脈の欠如:
5つ星レビューだけに頼ることの重大な欠点は、文脈の欠如である。レビュアーの正確な経験や具体的な使用例を理解しなければ、ニーズに合わない製品を購入してしまう可能性がある。

重要な機能の見落とし: 
5つ星評価は、製品の特徴の重要な分析から注意をそらす可能性がある。「満点評価に集中することで、購入者は自分のニーズにとって重要な機能を見落とす可能性がある」とステファン・ブラック氏は言う。

消費者は何ができるか

本物のレビューとそうでないレビューには微妙な違いがあるため、賢い買い物をするために特別な手段を取りましょう。
そして、技術製品について独立した専門家のレビューを提供する第三者機関のレビューを探しましょう。彼らは商業的なインセンティブを持たないため、より客観的なレビューをする余裕があります。このような専門家は、技術的な詳細を深く掘り下げ、徹底的な視点を与えてくれます。

Source:Online-Marketing 5-Sterne-Bewertungen: Über 50 Prozent davon sind gefälscht(e-commerce magazin)


おわりに

日本のAmazonの偽レビュー撃退法?と言えば、思いつくのが「サクラチェッカー」です。
2019年の「ねとらぼ」に掲載されている「サクラチェッカー」の開発・運営者ユウさんのインタビュー記事では、次の6項目でサクラレビューを判定していると紹介されています。

・価格、製品:異常な値引率や商品名の表記など
・ショップ:発送地域、電話番号を掲載しているかなど
・ショップレビュー:急激なショップレビューの悪化が見られるか(オープニングで不正レビューを自作自演で行っている業者などに見られるそうです)
・レビュー分布:評価の分布が不自然に偏っていないか
・レビュー日付:レビュー投稿日が極端に偏っていないか
・レビュアー・本文:レビュー本文の怪しさ、レビュアー自身の怪しさなど

Amazonのやらせレビューと戦う「サクラチェッカー」はなぜ生まれたか 開発者に聞く背景やサクラレビューの見分け方(ねとらぼ)

2019年時点ですでに、ユウさんはAIも活用し、個人の好みよりレビューの自然、不自然さを分析できるようにしているとのことでしたが、この時からもう「最近は巧妙でしっかり見ないと見抜きづらくなってきています」と話しています。

それから5年たった今、偽レビューはどれだけ巧妙になっているのか、また、ユウさんの「サクラチェッカー」はどれだけ進化しているのでしょうか…。

ねとらぼのこの記事では、不正レビューグループへ潜入したユウさんのお話や、“サクラレビュー”が多い商品、“サクラレビュー”を見分けるポイントなども紹介されているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

「サクラチェッカー」はおそらく日本のAmazonをはじめとする日本のオンラインショップに限られたツールだと思いますが、例えば私が住むスペインにもそんな便利ツールはあるのかしら…?

それを調べて発信するのが私の役目でした笑。


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