土曜日の町中華（新高円寺・櫂ちゃん）

土曜日の午前中はだいたい家事で終わる。平日をギリギリで生き抜いて、のっそり起き上がる。溜まった洗濯物や、埃や、水垢を落としているうちに気づけば12時近く。
お腹はすでにペコペコだし、お買い物も行けてないので冷蔵庫も空っぽ。安くて美味しくて元気が出るものを食べたい。

外に出れる限界の身だしなみを整えて、夫と家を出る。天気もいいし、こんな日は町中華だよね。

新高円寺から高円寺に向かってルック商店街をしばらく歩くと、黄色い背景に赤い文字の看板が見えてくる。「櫂ちゃん」は私たちのベスト町中華である。

10席ほどの店内を覗いて、今日は満席のよう。少し待ってから店内に入る。店の外の立看板にはちょっと治安の悪いステッカーがたくさん貼られている。店主のお友達が買ったのかな？ここの店主、腕の先までタトゥーの入ったEXILE系のイケメンなのである。前はそれこそEXILEっぽい短髪だったのだけど、最近は坊主にした。坊主にしてイケメンが際立つ人は本当のイケメン、と私は信じている。

カウンターに座って、メニューを見て、「安っ…」と思う。やっぱり定番の炒飯ですかねぇ。中華丼と迷うけど、今日は炒飯にしましょう！夫は辛めの麺を頼む。あとは瓶ビール、グラス2つで。

先に運ばれてきたビールを飲みながら炒飯を待つ。カウンターからは店主が中華鍋を振っている姿が全部見える。1つ1つの動作がキレイで、他の人のご飯を作っている間もうっとり見とれてしまう。今日は混んでいるので、待っている間につまめるように、ちょっとしたおつまみをサービスしてくれる。イケメン店主、気遣いもイケメンなのである。

「炒飯のスープでーす」と先にスープが来て、いよいよ私の炒飯が差し出される。
これですコレコレ、ザ☆炒飯というこの見た目。まぁるく盛られたお米がホカホカ湯気を立てている。れんげでほろっと一口すくって食べる。

…うまい、うますぎる。思わず「うまっ」とつぶやいて、隣に座る夫に（コレ美味しい）という顔を向ける。
なんでこんなにしっとりなんだろう…。特別なものが入っているわけではない（と思う）けど、お米と卵と細かく刻んだチャーシューのバランスがとにかく絶妙なのである。量はしっかりあるけど、添えられた紅生姜をちょいちょいと足しながらぺろっと食べきる。私のベスト炒飯はキミに決めた！

昼ごはんを食べたらちょっと高円寺をお散歩しようと思っていたけど、お腹いっぱいで満足してしまった。
今日はこのまま帰ってお昼寝をしましょうか。だって今日は予定のない土曜日なのですし。

#私の好きな街 #高円寺 #新高円寺 #町中華 #グルメエッセイ

櫂ちゃんのインスタはこちら
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