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ベネルクス3国周遊旅その1:ベルギー
はじめに〜ベネルクスの簡単な紹介〜
ベルギー、ネーデルラント(オランダ)、ルクセンブルク、併せてベネルクスとも呼ばれるこの地域はヨーロッパの中心に位置しています。どの国も国土は小さく、ベルギーとオランダは九州と、ルクセンブルクは神奈川県や佐賀県と同じくらいの大きさです。
フランスとドイツという大陸ヨーロッパの2大大国に挟まれた小さな国々ですが、ヨーロッパの中心という位置ゆえか、激動の近世を立ち回ってきた賢さゆえか経済的に発展しており、小国と言われる割には政治的な存在感も大きく、EUの立ち上げにも大きく寄与した国々です。私はそういった点でベネルクスに興味があり、日本にいた時から絶対に行きたいと思っていて、今回念願かなって周遊することができました。
1回で投稿すると長いので、まずはベルギー編についてまとめようと思います。
ブルージュ(ブルッヘ)
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ブルージュには1日滞在し、グルーニング美術館、拷問博物館、市庁舎の中を見学しました。他にも教会を見て回ったりもしました。
グルーニング美術館はフランドルの芸術家の絵や彫刻を集めた美術館で、展示は時系列に並んでいます。所蔵されている中での義務教育の教科書に載るような有名どころの画家はヤン・ファン・エイクでしょうか。各部屋に作品解説の書かれたカードが英語、フランス語、オランダ語で用意されていました。パネル片手にじっくり鑑賞することができます。料金は学生料金で12ユーロです。
ブルージュの街中には拷問博物館があります。ヨーロッパ最古の刑務所の一つとされる建物の中には、拷問で使われた道具がびっしり展示されていました。人形を使って使用状況を再現した展示もあります。そして小さな博物館ですがかなり観光客が多く、人でごった返していました。私含めみんな好きなんでしょうね、そういうダークな展示。説明は英語、フランス語、オランダ語でした。料金は学生料金で7ユーロです。
ブルージュの市庁舎には、ブルージュの歴史に関する展示があります。また、広間に入ることができ、美しい内装やステンドグラスを見ることができます。広間の方にはフランス語や英語の説明カードが置いてありますが、歴史の方は大まかな説明パネルには多言語併記がありますが、細かい説明は全部オランダ語で書かれていました。Google翻訳アプリ必須です。料金は学生料金で6ユーロです。
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街全体の印象としては「かわいい」です。
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まるで御伽噺の世界に飛び込んだかのような景色が広がっています。治安も良く、ゴミもあまり落ちていません。最低限の注意さえすれば安心して観光できると思います。
ヘント(ゲント)
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ヘントには一晩滞在しました。本当に、一晩だけ。夕方から滞在し、朝にはこの地を出発してブリュッセルへ向かいました。「直でブリュッセルに行けばいいじゃん」と言われそうなくらい短時間の滞在でした。
それなのにどうしてヘントに行ったかというと、とにかく夜景が綺麗な街だからです。元々の街並みが綺麗なので、街灯がつくだけで幻想的な雰囲気になります。夜の静かな川に映る風景も美しいです。滞在して正解だったなと思っています。
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ナイトモード搭載前のiPhoneでもこんなに綺麗に撮れます。
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また、ベルギーの郷土料理の一つであるワーテルゾーイはヘントで生まれました。ヘントに来たのは本場中の本場のワーテルゾーイ(クリームシチューっぽい料理、シチューよりややあっさりしている)が食べたくて……。しかしながらワーテルゾーイを出す店はあまり多くなく、飲食街でメニュー表を物色していたらテラス席の接客に出ていた店員さんに声をかけられ、ワーテルゾーイを出している店を教えてもらいました。
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夜に行ったのもあって「幻想的」というイメージが強いのですが、朝に見た風景からすると「荘厳」というのが良いかもしれません。中心部に教会やオペラ座などが集まっているので、中心街の中を歩くだけで歴史を感じることができます。
ブリュッセル
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ベルギーの首都、ブリュッセルには1日滞在しました。ここでは王立美術館やマルグリット美術館、ヴィールツ美術館、House of European Historyに行きました。また、芸術の丘やグランプラスといった名所にも行き、名物であるワッフルもここで食べました。
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左奥がブリュッセルのワッフル
右手前がリエージュのワッフル
王立美術館とマグリット美術館は同じ建物の中にあります。王立美術館はOldmaster美術館とfin-de-siècle美術館の総称のようでかなり展示が充実しています。特にOldmasterにはフランドルを代表する画家、ブリューゲルやルーベンスのコレクションがあるので多くの観光客が訪れていました。fin-de-siècle 美術館もなかなか良い展示なのですが、なぜか人が少なかったです。やはり客の入りは画家のネームバリューに左右されるのでしょうか……。
マグリット美術館は人気が高く、こちらもかなり多くの人が見に来ていました。若者も多かったです。料金は学生料金の場合、王立美術館(Collectionと称されます)とマグリット美術館のセットの券で5ユーロでした。
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ヴィールツ美術館は王立美術館からは離れた、王立自然史博物館の近くにある美術館です。アントワーヌ・ヴィールツというベルギー象徴派の先駆者とも言われる画家のアトリエを美術館にしたもので、市民公園も併設されています。ヴィールツは神話などをモチーフにした大画面の絵画や、不穏で幻想的なリアリズム絵画で知られており、大抵の傑作がこの美術館にあります。尚、日本にもヴィールツの傑作が一点所蔵されています。この美術館の存在は知る人ぞ知る……なのかわかりませんが、あまり観光客はいませんでした。入場料、全員無料なのに。やっぱりネームバリュー……?
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House of European Historyはヨーロッパの発展の歴史を紹介する博物館で、ポスターによるプロパガンダに関する展示とヨーロッパの歴史に関する展示の2つで構成されています。ブリュッセルにEUの本部があるからなのか、EU加盟国のすべての公用語のガイドがあり端末を貸してくれます。もちろん日本語はないので、英語で見て回りました。
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しかしながら展示の量も多いので、本当に見て回るのが大変で、内心「大学の講義を受けているみたいだな」と思っていました。ヨーロッパという名称の起源から始まり、ヨーロッパとは何か、フランス革命や産業革命、二度の世界大戦とその戦間期、第二次大戦後の生活様式の変化など多種多様な展示がされています。様々な条約の文書や幾つかの国の憲法の原文書、サラエボ事件で使われた実際の拳銃なども見ることができます。
入場料は無料で、端末も無料で貸してくれます。というより、端末に関しては歴史の展示に差し掛かると職員の方から声をかけてくるので、展示を見て回るのに必須のようです。
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スペインのデザイナーの作品。
ブリュッセルは非常に活気があり「華やか」な街です。歩いているだけで楽しくなります。人が多いですが、治安はさほど悪いようには思いませんでした。ただ、スリにあった知り合いもいるので、最低限の警戒は必要です。
ベルギー編まとめ
どの街も1日以下の滞在なので、見て回れていない場所もたくさんあるのですが、ひとまず絶対に行きたかった場所や食べたかった物は制覇したので満足です。
尚、ベルギーは言語境界線が存在する特殊な国で、北部はオランダ語、南部はフランス語、ドイツとの国境付近はドイツ語が公用語となります。ブルージュとヘントは北部にあるためオランダ語が中心の地域で、オランダ語を話さない観光客が旅行するなら、フランス語よりは英語の方が通じやすい気がします。地名もオランダ語寄りです。
ブリュッセルも北部にありますが、首都ゆえか例外的にオランダ語とフランス語の両方が使われる地域で、観光地だとフランス語の方がよく使われているように思います。説明書きもフランス語が最初に来ていました。フランス語が話せると、ブリュッセルの観光はかなり楽です。もちろん英語も通じます。
フランス語も活かせるので、フランス語を勉強していたり、フランスに留学するなら是非ベルギーを訪れてほしいなと思います。
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