見出し画像

メッセージを「贈る」



生活必需品の購入
仕事・学業(基本はリモート)
通院・介護
健康維持の為の屋外での運動(時間制限あり)

それら4つのみが外出の理由として認められていたその街で、スーパーマーケットへ買い物に行く時と仕事へ向かう時に外を歩くことは、私にとって気分転換となっていました。



太陽の光を浴び、風に触れて、1日の流れや季節を感じる。

イヤホンはせず、街の音を聴きながら。

空を見上げて、足元に目を向けて、そこに咲いて在る花に気付く。


当時noteを始めるなんて思ってもいなかった私は、誰かに見せる予定もないけれど、この目に映る風景を切り取って残したくなりました。

画像3


画像2


画像6


画像7


画像5


画像6


画像7



当時の私が、目を奪われたもの。
切り取りたかった部分。

きっとそれは、その日の気持ちによって違いました。

わざわざ足元に目を向ける日もあれば、とぼとぼと下を向いて歩く日もあったと思います。



その頃、歩道のいたるところに、カラフルなチョークで書かれたメッセージがありました。


「SMILE 」「STAY SAFE」などの言葉の中にあったひと言。

画像8



「BE KIND」

ー思いやりを持とう。ー

こんな時だからこそ、自分以外の誰かを思いやることを忘れないで。どんな優しさが、周囲の人の命や気持ちを救うことに繋がるかな。

不安ばかりに目を向けて神経質になっていた私に、そう考えさせてくれたひと言でした。

きっとその日は、とぼとぼと俯いて歩いていた日で。

この街にそんなメッセージを訴えかける優しい誰かが住んでいる。それだけで、嬉しくなったことを覚えています。


きっと、私のみならず、人々が俯いてしまう時期だったからなんだと思います。道の上に、素敵なメッセージが並べられていたのは。

画像9


いつかあなたは、今経験していることをどの様に乗り越えたのかを話す時がくるでしょう。

そしてそれは、誰かにとっての生き抜く術の一部となるでしょう。


今のこの経験も、いつか誰かの役に立つかもしれない。今は分からなくても、いつかきっと。


未来の子どもたちが、今現在私たちが経験していることを授業で教わったとしても、想像がつかないかもしれない。

「あの頃は大変だったんだよ。でもね、」


こんな人が助けてくれたよ。

すてきなメッセージが届いたよ。

大切なことに気付いたよ。


そんなことを伝えられる未来を信じて、まっすぐ、生きていたいなぁ。


綺麗事だと思われるかもしれませんが、それが表面上だけの気持ちなのかと言われると、そうではないんです。

私にとってのそれは、理想のような、希望のような、夢のようなものなんです。


人々は、理想を掲げて、希望を抱いて、夢を持ったからこそ、この世界を変え続けてきたんだと思うんです。時に野望は良くない変化ももたらすけれど。

それでも、きっとこれからも、どんなことが起きても、全人類が諦める日なんて来ないと思うんです。

だから私も、自分が生きる世界を諦めない為にも、理想や希望や夢を持っていたい。

大きなことは出来なくても、自分の周りにいる人たちが諦めそうな時、そっと思いやりを渡したい。そんな言葉を贈りたい。そう思います。



簡単にメッセージを送ることが出来る時代だからといって、簡単に送っていいわけではない。メッセージは“贈る”ものであるということを忘れないでいたい。

そんなことを改めて考えるニュースが流れてきた今日。

あの日、誰かが、俯く人に向けて贈ってくれたのであろうメッセージを思い出しました。






じっくり読んでいただけて、何か感じるものがあったのなら嬉しいです^^