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ー夏まつり2021 in ご近所さんのお庭ー


「ねぇ!夏まつり、しようよ!」

言い出しっぺは私でした。
2021年5月下旬、できないことを並べることに飽き飽きして、できる範囲で何かしたいと思い浮かんだのは、知り合いの子どもたちに向けて夏まつりを企画すること。

次々と中止になっていく夏まつりや花火大会。地元のちいさなものでさえも、軒並み中止。秋まつりまでも、既に中止が決定しています。

オンラインで出来ることはたくさん。オンラインだからこそ出来ることだってたくさん。今後このままオンラインに切り替えていくべきこともたくさんあると思っています。

それでも、ヨーヨー釣りのワクワクはオンラインゲームでは経験出来ないし、屋台で食べると何故かいつにも増して美味しく感じる焼きそばが2年連続で食べられないなんて。浴衣や甚平を着る機会がないなんて。


感染対策をした上で、ひと家族+実行委員会で、充分に距離が確保できる屋外で基本マスク装着なら、夏まつりも可能なのではないか?と考えました。

私は自分だけの為に何かをするには、とても腰が重いということでそこそこ有名です。そこに私以外の誰かという存在があってこそ、やる気が湧いてくるもんで。子どもたちに、私の重たーい腰を上げるのを手伝ってもらった次第です。


早速、子どもたちの叔父叔母である、通称おっちゃんおばちゃんに呼びかけました。いつも仲良くさせてもらっている近所のおっちゃんおばちゃんから、元気が有り余っている甥っ子姪っ子がいるんだという話をよく聞いていました。

ふたりの答えはもちろん、イエス。
さて、こども夏まつり2021委員会の発足です。言い出しっぺの私は、ひとまずやりたいことだけをおっちゃんおばちゃんに伝えました。

会場は、おっちゃんおばちゃん宅のお庭。
ゲームとして、ヨーヨーと射的は絶対!



1週間後、ふたりから数枚の画像が送られてきました。そこには、ヨーヨー釣りと射的の道具一式と、くじ引きBOXと、たくさんの駄菓子。


言い出しっぺの私より、とんでもなく張り切っているではありませんか。元々ふたりは子どもが好きで、私たち世代の地域の子ども会でも先陣を切って企画をする人たちでした。分かりやすくウキウキしています。

後日、射的台を見に行ってみると、「カキ氷の試作を食べてみて!」と。カキ氷の機械も購入していました。しかも台湾風ふわふわカキ氷ができるやつです。熱中症対策として、水道に繋いでミストを出せる日除けテントも購入されていました。


いやもう何から何まですみません、言い出しっぺの私は何をしよう?と考えた結果、ありました!私に出来ること、私が好きなこと。

私は、チケットを作ることにしました。おっちゃんおばちゃんによると、子どもたちは回数制限を設けないと収集がつかなくなってしまうとこのこと。さすがプロ。そこで、ゲームに回数制限を設ける為、チケットを配ろうという話になりました。

普段からメッセージカードなどを書くのが好きなので、こういうものを作っている時はとても楽しいです。

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どうしてヒヨコとクマとウサギなのかというと、私がBTSオタクだからです。メンバーの担当絵文字。ちゃっかり自分の好きも詰め込んでおります。


そうなるとメニュー表も作りたいなと思ったので、続けてメニュー表も作成。

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むぎちゃとひらがなで書こうとしたら、麦茶は麦茶でしょという謎のおばちゃんのこだわりがそこにあったので漢字で書きました。そして緑茶ではなく、あやたかというこだわりです。


どうしてハムスターとリスとネコとコアラがいるのか。なぜ紫色の風船が飛んでいるのか。
それは上に同じく、私がBTSオタクだからです。同じくオタクの方はお分かりですね?そろそろしつこいですか?


そんなこんなで、あっという間に開催1週間前。事前にチョコバナナ作りとヨーヨー釣りを、おっちゃんおばちゃん宅でやってみることに。そこには新品の浴衣と甚平がありました。


それまで私は知らなかったのですが、チョコバナナのチョコって、サラダ油を入れているんですね。知らないでチョコだけ溶かしてバナナにつけてみると、固すぎてうまくつかなくて。レシピを検索して初めて知りました。

ヨーヨー釣りも、ヨーヨーに入れる水の分量を試行錯誤しました。全く釣れないのもダメだし、簡単にいくらでも釣れてしまうのも面白くない。実際に自分たちでやってみて、ベストな分量を見つけました。


これ、当日ぶっつけ本番でしていたら、グダグダになっていたと思います。試作・試験・準備は大切ですね。


そして、7月某日。いよいよ当日です。
同じくご近所で唯一のオタク友達をひとり、ヘルプ要請しました。一緒に食材等の買い出しを済ませ、午後からは食材の下準備や会場セッティング。

*おっちゃんの力作「射的台」です。

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*こちらは、「ヨーヨー釣り」です。

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ヨーヨーがヨーヨーになる前のオタマジャクシ姿、かわいいですよね。作る作業が私的には難しくて何度も水をぶちまけました。でもそれも何だか楽しくて。


友人は早々にコツを掴んで、楽しい〜と次々に作っていってくれました。寧ろ作り過ぎてました。(最終的に友人も私も余りを持って帰りました)


そして部屋に戻って焼きそばの下準備をしていると、ドタドタと足音が。

やって来ました、本日の主役でありお客様である、元気いっぱいの子どもたち!

到着するなり、うきゃうきゃ言ってます。なるほど、こりゃ元気だ。チケットを渡す前に、もう外の射的台で遊んでいます。なんでもアリです。こういうところがいいですよね。

日が陰ってきたので始めようかーと言って、まずはそれぞれに好きなドリンクを。ここで私のこだわりというかやりたかったことをさせていただきました。

みなさん、あの悪魔的ドリンクを飲んだことはありますか?

「アイスボックス×氷結=最高」という方程式を知ったあの夏を、私は忘れられません。私、BTSオタクになる前は邦楽ロック大好き芸人で、夏フェスにもよく参加していました。

あっつい夏、眩しすぎる太陽の下で飲むそのドリンクの美味しさと言ったらもう。生まれて初めてお酒が美味しいと思った瞬間でした。もはやお酒の苦味がないから好きだったので、お酒でなくてもいいんですけど。


でも、美味しいからと言って、家で一人で飲みたいとは思わなくて。夏フェスでしか飲んだことがありません。あっつい夏の青空の下だからこそ、おいしいのです。ちなみに、路上飲みを擁護しているわけではありません。

だから、あっつい夏の日の屋外イベントで、このドリンクを作ろうと思いました。もちろん、子どもたちにも。「アイスボックス×ジュース=もれなく最高」だということは事前に委員会で検証済みです。

そのスペシャルドリンクの名前は「Permissin to DRINK」です。こちらも、BTSの曲名であるPermission to Danceから。BTS大活躍!オタク魂大活躍!

コロナ対策では、アルコールで善悪の判断が鈍ったり、距離が近くなったりという点が懸念されていますね。しかし、それはアルコールであってもなくても、結局は飲む人によると私は思っています。全部をお酒のせいにしたらダメだと思います。

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出来上がったドリンクがこちら。
フローズンフルーツとミントを乗せて、イベント感を増し増しにしてみました。もうそろそろうざいと思いますが、念のため伝えておくと、カップに描かれた人物は私の推しです。もうこのネタお腹いっぱいだと思うのでここには載せませんが、他メンバーもすべて描いたのでオタク友達も喜んでいました。



それから子どもたちと一緒に私も射的やヨーヨー釣りをしたいなーと思っていたのですが、そんな暇もなくずっと何かしら作っていました。


フランクフルト焦がす系芸人をしたり、おかわりー!と言う子どもに、はいよー!をしたり、焼きそばアシスタントをしていると、意外と忙しくて。ちょっと目を離すと焦げるんですもん、フランクフルト。

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でも、子どもたちが焼けるのを待っているのが可愛くて。フランクフルトを待っているだけなのに、私が人気者になったのかと錯覚を起こしますあれは。


こちら、唯一見届けられたヨーヨー釣りの姿。
さくら柄の甚平がよくお似合いでしょ^^


途中、お隣のお家に住む高校生とも目が合ったので、ドリンクとフードを塀越しに渡しました。カップを見るなり「僕もBTS好きです!」と興奮気味に言ってくれたのでエアハイタッチを交わしました。そして、私の母と妹もわんこのお散歩がてら、ヨーヨー釣りをしていきました。焼きそばもお持ち帰り。


なんだかいいなぁと思いました。気取らず、着飾らず、気楽で。地域コミュニティを感じました。元々、おっちゃんおばちゃんは、誰でもいつでも家に遊びにおいで!というスタイルなんです。


マスクはしていても、心はいつだってオープンです。消毒済みの手でエアハイタッチだけど、心の中では握手です。


そうして私のフランクフルトとおばちゃんの焼きそば作りが落ち着いた頃には、子どもたちはおっちゃんとひとしきり遊んですっかり飽きたようで、部屋でテレビを見ていました。その横にはヨーヨーと駄菓子がたんまり。

辺りもすっかり暗くなってきたので、実行委員会でゆっくり片付けをしていきました。


月が、とても綺麗な夜でした。
満月に向かって胸の前で両手を開いて、パッカーンの儀をみんなでしました。その場で思いついた儀式です。


「あー、あっという間に終わっちゃったねぇ。楽しかったねぇ。」と、私。

「なんだかんだで、準備が1番楽しかったなぁ。」と、おばちゃん。

「こういうのは、楽しんだもん勝ちだからな。」と、おっちゃん。


だから私は、おっちゃんおばちゃんが好きなんです。


オンラインもバーチャルもいいけど、大きな花火大会のわくわくも恋しいけど、近所のお庭で夏まつりをした今年の夏も、楽しい思い出になりました。

子どもたちにとっても、そうであったらいいなと思います。ヨーヨーも余っていることだし、もちろん状況次第ですが、秋まつりも出来たらいいな^^



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