“Stay out of sight.” の表現から、特に “out of” の意味を深掘りし、応用表現をいろいろと紹介してみました。
映画「アナと雪の女王」で、クリストフとオラフが会話する場面。
今回はクリストフがオラフに言った “Stay out of sight, Olaf!”「オラフ、隠れていろよ)」を取り上げて、そのような意味になる理由と応用表現をいろいろと紹介したいと思います。
この表現は英語らしくて個人的にとても好きですが、サッと口から出にくい表現ではないでしょうか。
stay と out of の意味をそれぞれ深掘りしていきます。
① Stay
I’ll stay at the hotel. のように「…に滞在する」という意味ですが、stay の本来の意味は「(その場で) じっとしている」です。ホテルという場所でじっとしてるので「滞在する」のです。
例えば、”Stay still!” は「じっとして!」( still「動かない」) と集合写真をとる時などに使います。「動かない(still) 状態でじっとしてて (stay)」が直訳です。
他にも Stay calm!「落ち着いて!」や Stay tuned!「チャンネルはそのままで!」というのもあります。( tune は「チャンネルを…に合わせる」という意味です)
② out of...
He went out of the room.「彼は部屋から(外に)出て行った」のように「…から外に」がその意味ですが、「…からはずれて〇〇した」と考えます。
The situation is out of control.「状況はコントロールからはずれたところにある」=「状況は制御不能だ」
He sang out of tune.「音程から外に出てて歌った」=「彼は音程を外して歌った」
Her behavior is out of line.「彼女の態度は(引いた)線からはずれたところにある」=「一線を超えている」
He is out of his mind.「彼は心からはずれたところにいる」=「正気でない」
また、洋画のセリフ “Stay out of sight.” の sight は「見えること、視野」を意味するので、「視野から外にはずれている」⇨「視野に入らない」「見えなくなる」が out of sight の意味になります。
①と②を合わせて考えると、 Stay out of sight. は「視野に入らないようにじっとしてて」=「隠れておいて」という意味になるのです。
よく似た表現に stay low-key というのがあります。low-key は「目立たない」という意味があり、「目立たなくしている」「おとなしくしている」という意味になります。この表現も案外よく使うので覚えておいて損はないと思います。
これがわかると、Stay out of trouble. が、
「トラブルに巻き込まれないようにしておきなさい」
という意味になるのがわかると思います。.
次のフレーズは、out of... を使った個人的に大好きなフレーズです。
The vacation is over and I’m still out of it.
「休暇が終わったけど、まだ“それから外にいる”(?)」
out of it で「ボーッとしてる」という意味です。it は生活全般を指すと考え、そこから外にいるので「ボーッと」してるのです。
この表現とてもユニークで最高ですね。
I’m still feeling out of it. とも言います。
私が学生時代によく参考書で目にした out of... を使った表現をあげておきます。それは、
Out of sight, out of mind.
です。意味は「去るもの日々に疎し」です。「視野から外に出ると、心から外に出ていく」が直訳ですが、そこから「見えなくなる(=会わなくなる)と心からも出ていく(=忘れてしまう)」と out of ... のイメージがよく表れている諺です。
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