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How far …? の意外な使い方 ➕ 使える We’re almost there. の表現を洋画から抜粋して深掘りしました。

映画「リメンバー・ミー」で、主人公ミゲルがコンテストで演奏するためのギターを借りるために、ヘクターと一緒に友人宅に行く途中での2人の会話シーンです。

ヘクター: Why the heck would you want to be a musician? (何故音楽家に?)

ミゲル: My great-great-grandpa was a musician! (曾々祖父の影響だ)

ヘクター: Who spent his life performing like a monkey for complete strangers. No thank you. (サルみたいに人前で芸をする人生。オレはごめんだね)

ミゲル: What do you know?  So, how far is this guitar anyway? (知らないくせに。その人の所まだ?)

ヘクター: We're almost there. Keep up, chamaco. Come on. (もうすぐだ。ついてこい)

映画「リメンバーミー」より

今回も太字の箇所の表現を見ていきたいと思いますが、こんなに短い会話の中にこれだけ多くの使える英語があるのは“洋画ならでは” だと思います。

① Why the heck ...?「一体どうして...?」
同じ意味を表す表現に “Why the hell...?” があります。hell は「地獄」で heck は hell の婉曲表現です。ですからこの2つはとても強いニュアンスを持つ表現のため使い方には注意する必要があります。

より丁寧な表現は、”Why in the world ...?” と “Why on earth ...?” の2つです。

ですから私たち英語のノンネイティブスピーカーは in the worldon earth を使った方が無難だと思います。

ただリスニングという観点では、Why the heck も Why the hell も知っておく必要があります。Why だけでなく、What in the world ...? など他の疑問詞にももちろん使えます。

How far is this guitar (anyway)?
この表現は最高ですね。直訳は「このギターはどれくらいの距離にあるの?」で、そこから「いつギター手に入るの?」という意味になります。

普通は “When can I get this guitar?” などと表すのではないでしょうか。ですから How far ...? という言い方は表現の幅を広げてくれる言い回しです。

How far ... とくれば、”How far is your house from here?” (ここからあなたの家までどれくらいの距離がありますか?)などと「場所」がくるのは一般的です。

場所以外がくる他の例は、How far is the project? で、意味は「そのプロジェクトはどれくらい進んでいますか?」と進捗状況を聞くときにも使えます。

さらに、How far is our understanding of the universe?「宇宙の私たちの理解はどれだけ進んでいるか?」などということも可能です。

ですから、How far ...? は場所だけを表すという固定観念は捨てて、guitar や understanding など具体的な物や抽象的な語もとることができるということを知っておく必要があります。でもこんな表現をどんどん使いたいですね。

We’re almost there.「もうすぐだ」
これはそのまま覚えたい表現です。しかも、目的地に到着するという意味だけでなく、次のようないろんな状況で使えます。

・取り組んでいること(レポート作成など) が終わりに近づいている。
・参加しているスポーツなどの試合がもうすぐ終了する。
・イベントなどの準備がもうすぐ終わる。

この表現には「もうちょっとで終わるから頑張ろう」「あとひと頑張りだ」と相手への激励を含むことも多いです。

We’ll finish it soon. や We’ll arrive there soon. でもいいですが、 We’re almost there. は幅広く使えるので重宝する表現です。

Keep up.「(遅れずに) ついてきなさい」
ヘクターはもうすぐでギターを借りれるから「(オレに遅れずに) ついてくる」ようにミゲルに言った言葉です。

この表現は次のように相手を激励する時にも使えます。
You’re doing great so far.  Keep up! ( これまではよくやってるよ。その調子!)

「その調子で頑張って!」は Keep up the good work! や Keep it up! という表現がよく用いられます。

That’s all for today.  Thanks.

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