「どうやって…したの?」は How did you …? だけでない。あまり知られていないが、よく使う便利な疑問文を紹介。
「どうやってあなたは福岡に行ったのですか?」を英語に直すと、
How did you go to Fukuoka?” ですね。
そして、その答えは、by train や by bike など交通手段が答えになります。
でもこの日本語をよーく見てください。「交通手段」だけを聞いている疑問ではないと言うことがわかるでしょうか?
「どうやって」と言うのは交通手段」ではなく、「どうやっていろんな困難や苦労を乗り越えて福岡に行けたのですか?」という疑問が考えられます。
この場合の答えは、I saved money and took a few days off so that I could go to Fukuoka. など交通手段ではなく、福岡行きを可能にした要素で答えるのが普通です。
後者の意味で訊ねる時の英語でよく使われるのは次のような文です。
What did it take for you to go to Fukuoka?
この take は「必要である」という意味で、「 it ... for (人) to 〜 」の構文です。すなわち、「あなたが、福岡に行くには、何が必要だったの?」が直訳です。
この構文が映画「リメンバーミー」の中で使われていました。ミゲルが、ギターを抱えて、屋根裏でデラクレスのビデオを見ていた時に、ビデオの中のデラクレスが次のようなインタビューを受けました。
デラクレスは具体的にどうすればチャンスを掴んだのかについて答えています。
もし単に How did you seize your moment? ときいていたら、「〇〇という資格をとって、〇〇の学校に行って」などと方法のみにフォーカスして答えていたかもしれません。
“for you” をとると一般的にたずねる文になります。
What does it take to be a leader?
( 指導者になるために何が必要か?= どんな資質が必要か?)
と現在形で書くこともできます。「資格」は qualification なので “What kind of qualifications do you think are needed to ba a leader?” と言うこともできますが、take を使った方が簡単ですね。
Big words は使わずに、take や give や get などの言い回しを数多くマスターすると表現力が豊富になること間違いないです。
このデラクレスのセリフの中でもうひとつ reach for についても触れたいと思います。
It was up to me to reach for that dream. とありますが、この中の reach for ... は「手を伸ばして…を取ろうとする」で、まだ ... には手が届いてるかどうかは不明だということです。
その理由は for が「...に向かって行く」という意味があり、到達しているかどうかは不明なためです。ですから reach for that dream は「夢に向かって手を伸ばす」となります。
それに対して reach の次に語句がくれば、「手を伸ばして届いた」という意味になります。
I reached for the salt on the table.
( 私はテーブルの塩に手を伸ばした)
⇨ 手が届いたかどうかは不明。
I reached the salt on the table.
( 私はテーブルの塩に手を伸ばした)
⇨ 塩に手が届いた。
今回の What did it take for you to ...? はあまり知られていない表現だと思いますが、とても便利な英語なので是非使ってみて下さい。
Thanks for your interest in my article. See you soon!