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【後編】50年先のまちを想い土にふれる~長野県佐久穂町教育委員会教育長・渡邉秀二さん、産業振興課長・倉澤栄司さん、南佐久北部森林組合専務・島﨑和友さん~
自然の豊かさと、林業に携わる人々の姿にふれる、佐久穂町の森林体験学習。 前編でその体制ができるまでの過程や、実際に子どもたちが取り組んでいる様子についてお聞きしました。その上で後編では小中一貫教育をはじめとする教育全般の方針や、まちづくりに関する考えにまでお話を広げていきました。 森林資源を長期的な視野で守り育てていくのと同じように、まちや子どもたちに対する皆さんの思いも次の時代の豊かさを見据えている。そんなことが深く印象に残るインタビューとなりました。 (前編はこちら)
【前編】森林で学ぶ自然の豊かさと汗の尊さ~長野県佐久穂町教育委員会教育長・渡邉秀二さん、産業振興課長・倉澤栄司さん、南佐久北部森林組合専務・島﨑和友さん~
今回訪れたのは長野県佐久穂町。西に八ヶ岳を望み、地域の中心を一級河川・千曲川が流れる、人口1万人の自然豊かなまちです。 私が佐久穂町に興味を引かれた理由は、町内唯一の公立校である小中一貫校が実施するキャリア教育。林業をテーマにした「森林体験学習」という授業が、小学4年生から中学2年生までの5年間にわたって実施されています。 一次産業を絡めた教育活動で、林業というのは珍しい。ぜひ町の方に取り組みについてお聞きできれば……。そんなお願いに快く応えてくれたのが、町教育委員会の渡邉秀
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【後編】豊かな学びの種は、田畑の中に~福島県喜多方市立堂島小学校長・橋本淳さん、農業科支援員・山田義人さん、教育委員会指導主事・中野富全さん~
前編では過去の経緯を含めて、市全体の取り組みの概要についてお聞きしました。 後編では、今回のインタビュー会場にもなった堂島小学校の子どもたちが、普段どのように農業科の授業に取り組んでいるのか、また教育における農業の価値とはいかなるものかということについて、お話を掘り下げていきました。 お三方のお言葉を聞くほどに強く感じられたのは、これからの社会を拓く上での農業の可能性。この記事をきっかけに、読者の皆さんにも、改めてそれを見つめ直していただければ嬉しいです。 (前編はこちら)
【前編】学校と地域が育む「農」の教育~福島県喜多方市立堂島小学校長・橋本淳さん、農業科支援員・山田義人さん、教育委員会指導主事・中野富全さん~
今回訪れたのは、福島県喜多方市。 地名を聞いてまず思い浮かぶのは、名物の喜多方ラーメンや、漆塗りなどの伝統産業と結びついた蔵の街並みかと思いますが、盆地の地形を活かしたコメ栽培が盛んな地域。市内全小学校では「農業科」と名付けられた授業がカリキュラム化されており、農業地域ならではの教育が行われています。 この農業科の取り組みについてお話をうかがったのは、喜多方市立堂島小学校の橋本淳校長と、「農業科支援員」として堂島小の子どもたちの指導に当たる山田義人さん、市教育委員会指導主事の
【後編】教育への投資が予想を超える未来を生み出す~新潟県三条市長・滝沢亮さん、市教育委員会特別指導主事・中村義則さん、マルト長谷川工作所社長・長谷川直哉さん~
前編では地域一体でものづくり産業の活性化が進められていった経緯をお聞きしました。 そして後編では、魅力がどんどんと高められている地場産業が、どのようにして子どもたちの学びに活かされているのか、また教育が地域経済の維持発展にとっていかに大切なのかをおうかがいしていきました。 皆さんのお話から感じられたのは、「教育は地域全体の未来への投資である」という強い意識でした。 あらゆる地域に通じる考え方ではありますが、職人の技術がまちの経済を支える三条市においては、その重要性がより色濃く
【前編】変化を続ける大人たちが、希望あふれるまちをつくる~新潟県三条市長・滝沢亮さん、市教育委員会特別指導主事・中村義則さん、マルト長谷川工作所社長・長谷川直哉さん~
連載8回目の今回、お話をうかがいに訪れたのは新潟県三条市。 江戸時代に発祥を持つ金物加工を中心に、世界に高い技術を届ける「ものづくりのまち」であり、隣接する燕市とともに「燕三条」というエリア名でも知られています。 このまちは、ものづくりを行う各工場の観光資源化などを通して、注目度が年々高まりを見せるとともに、地場産業と紐づいた各種の教育活動も盛んに行っています。 三条市の行政、教育、産業についてお話をうかがうためお集まりいただいたのは、市長の滝沢亮さんと、市教育委員会教育セン
【後編】未来につながる読書推進は、一冊の可能性を信じることから~三芳町長・林伊佐雄さん、三芳町立中央図書館司書・代田知子さん、西村めぐみさん~
前編では、「よみ愛・読書のまち」宣言に至るまでに、どのようにして三芳町の読書推進の仕組みが築かれていったのかを知ることができました。 後編では、その中でさらに深く知りたいと思ったことにポイントを絞ってお話をお聞きしていきました。 角度を変えながら質問させていただいたのですが、いずれの回答からも共通してうかがえたのは、「子ども時代の読書体験は人生の可能性を広げる」という強い思い。その信念のもと、それぞれの立場で力を尽くす三芳町の皆さんの姿は、とても頼もしく映りました。 私も皆さ
【前編】子どもを中心に実現する、オンリーワンの「よみ愛・読書のまち」~三芳町長・林伊佐雄さん、三芳町立中央図書館司書・代田知子さん、西村めぐみさん~
今回のインタビューで訪れたのは、埼玉県三芳町。 「よみ愛・読書のまち」を宣言する通り、読書推進が活発になされている自治体です。 公共図書館を中心とした地域ぐるみの読書推進ネットワークのもとで、数多くの事業が展開されており、人口1人当たりの図書館蔵書の貸し出し数はなんと2000年から連続で県内1位を記録しています。 そんな三芳町が特に重視しているのは、子どもたちに本と親しむ機会を提供すること。「こどもと昔こどもだったすべての人」へ本を届けるポプラ社の社長として、ぜひ関係者の方々
【後編】アートによって育む想像力と多様性への理解~立川市・轟誠悟さん、立川市地域文化振興財団・岡崎未侑さん、ファーレ倶楽部・松坂幸江さん~
前編ではファーレ立川のアート群の価値を、まちぐるみで向上させていった経緯をおうかがいしました。 後編では、市内全小学校でカリキュラム化されているアート鑑賞教室など、官民連携体制のもとで子どもたちにどのような学びが提供されているのかをお聞きしていきました。 皆さんのお話から強く実感したのは、子どもたちの想像力を育む上で、アートがいかに大きな力を持つのかということ。 ありふれた感想と思われるかもしれませんが、アプローチ次第でその効果はどこまでも高くなるものなのです。そのことを、ア
【前編】官民一体で高める、「芸術文化のまち」の価値~立川市・轟誠悟さん、立川市地域文化振興財団・岡崎未侑さん、ファーレ倶楽部・松坂幸江さん~
今回のインタビューで訪れたのは東京都立川市。本企画では連載6回目にして初めての都内自治体への取材となりました。 テーマは立川駅からほど近い市街地エリア、「ファーレ立川」を軸に行われているアートのまちづくり。1994年に整備されたこのエリアには、世界各地のアーティストによる109点ものパブリックアートが設置されており、立川市の文化的な風土を高める中心地となっています。 インタビューを受けていただいたのはお三方。行政側からは市地域文化課長の轟誠悟さん、イベント企画などの実働を担う