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ポップインサイト創業記(73)〜オフィスレスなのに採用増加

この当時のポップインサイトは、ドラスティックなコストカット戦略の一環でオフィスを無くしていた訳ですが、そんな中でも以前紹介させて頂いた様に、予期せぬ所からリモートワーク前提での応募者がどんどん来ていました。

その中から社員になった人には優秀な人材が多く、その大半が今も事業を支えるメンバーとして活躍しています。今回は、そんなオフィスが無い状況下でどの様に採用をしていたかを紹介させて頂きます。

その大半が今も事業を支えてくれている存在になっている

当時のポップインサイトは、オフィスを無くしリモートワーク化に舵を切ったものの、特段その事を体外的に打ち出していた訳ではありませんでした。それにも関わらず、偶然Google検索の「リモートワーク 採用」といったワードに対する上位表示のかなり上の方に上がり続けていた事により、多くの応募が来ていたという状況でした。(参照:(68)〜意図せずリモートワーク応募が急増

しかし、その流れから入社した人にはとても優秀な人が多く、私にとっては非常にラッキーな出来事でした。

リモート採用で入社した人は、現在もポップインサイトで大いに貢献しています。

ユーザーテストエクスプレスやエクスプレスシリーズのカスタマーサクセス、お客様対応をずっと担当してくれている田中さん。

リサーチャーやコンサルとして非常に活躍してくれていて、HCDという資格の最上位を所得して会社に凄くバリューを出してくれているTさん。

文字起こしをずっと担ってくれていて、一時クラウドソーシングの新会社に協力してもらい、そこからまた社員としてポップインサイトに戻ってきてもらった戸田さん。

こういった方々を始めとして、多くの人達がリモートワーク社員として、今もなお会社を支える活躍をしてくれています

コワーキングスペースで面談

通常、新たに社員の採用する時には面接をしますよね。その流れで会社に来てオフィスを見てもらい、どんな会社か印象を持ってもらうというのが一般的な流れだと思います。

しかし、当時の私達は既にオフィスを無くしてリモートワークに舵を切っているので、オフィス自体がありません。一番分かりやすく会社の印象を伝える事ができるオフィスが無いのです。

そんな状況はあったものの、当時はまだ社員採用の全てをリモート面談で行うという所まで私の意識も振り切っていませんでした。当時は世間的にもまだリモートワークは今の様に当たり前の存在ではありません。アルバイトやクラウドソーシングでの採用時にはリモートで面接を行っていましたが、社員となると会社として様々な責任が発生します。社員になってもらうには、やはり一度は実際に会って面接したいと思っていたのです。

以前紹介した様に、当時の私達はリモートワーク化していたものの、週に1度毎週異なるレンタルオフィスやコワーキングスペースに集まって一緒に業務をしていました。(参照:(65)〜転換期に導入したノマドワーク

そこで、その会議室に月曜に集まる時に来てもらって、そこでメンバーを紹介したりしつつ雰囲気を見てもらいながら、その後カフェで話すみたいな感じのスタイルで面接をするようにしたのです。

しかし、当時のコワーキングスペースは…

例えば、田中さんは北海道在住でした。そこで、交通費こちら負担で北海道から来てもらい、私達が集まっている日にコワーキングスペースで全メンバーに会ってもらい、その後近くのカフェでお話しするといった感じの面接をしました。

印象的だったのは、得てして当時のコワーキングスペースやレンタルオフィスは怪しい雰囲気の場所の、怪しい雰囲気がする建物の中にある事が多かったのです。

北海道からわざわざやって来て怪しいビルの一室に行く訳です。客観的に考えて、かなり怖かったのではないかと思います。実際に後に田中さんと話していた際にも、「あれは、本当に怖かったです」と懐かしそうに言っていました。 「そりゃそうだよね〜」と思います。今ではお互いに笑い合える思い出です。


きちんとした対応を重ねて優秀な人材を得ていく

この様に、会社にとっても個々の人達にとっても非常にレアな状況を体験をしていた訳ですが、私の根底にあったのは、やはり社員になってもらうからには、お互いにきちんとした信頼関係を確立したいという想いでした。

しっかりと会っておくことで、後でお互いが期待値に沿わないという事が無い様にしたいと。その為に、一度きちんと会って話してお互いに納得した上で入ってもらうといった事を積み重ねていたのです。

結果的に、この流れから入社した多くの人材が、今もなお会社を支え続けてくれています。やはり、こういった信頼関係を確立するための対応に最初から力を入れて取り組んでいたのは正解だったと思います。

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