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「海外ビジネスの視点」|POOLO一般講義レポート③【後編】

こんにちは!「POOLO見聞録」編集部です!

TABIPPOが主催する次世代グローバル型人材の学び場「POOLO

そこではどんな学びの場が作られているのか、講義の内容を少しだけ紹介するシリーズ

前回に引き続き、ケニアを舞台にビジネスを展開されている方々による講義「海外ビジネスの視点」をご紹介します。

↓前編はこちら


【後半パート】海外ビジネスでの”しくじり”から学んだこと

後半パートはクニさんのお話です。

インド、フィリピンで働き、豊富な海外経験を持つクニさんがケニアで創業された中でのエピソードをお話しいただきました。

「海外で起業したい」という人には多くの学びがあるエピソードを語っていただいています。

ただし、リエさんのお話が予定よりも長くなってしまったということで、用意していただいていたお話を20分に圧縮されています(笑)

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AmoebaXのビジネス

まずは気になる会社名のお話

Amoebaとは分裂して繁殖するあの微生物、アメーバのことです。

Xは無限大の意味。

この2つの意味をかけ合わせて、
将来社員が独立できるスキルやマインドセットを身につけて欲しい
複数事業を同時にマネジメントできるような組織体制を目指したい

という想いを込められているそうです。

世の中にないサービスを提供し、資金調達をして急成長を目指すスタートアップ企業として2017年に設立され、ケニアの主要な農産物の一つである赤玉ねぎ卸売事業をされています。

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サービススタートから2年で単月売上1,400万円、単月取引量150t、従業員数60名まで急成長を遂げられたそうです。

他にもいろいろな事業領域を模索している最中とのことでした。

詳しくは以下のリンクからご覧ください。


数多くの失敗

これだけの会社の急成長を成し遂げておられるので、成功の秘訣についてお話しされるのかと思いきや、クニさんから語られたのは多くの失敗についてでした。

収益性の高いビジネスモデルを作れなかったこと
得意でも好きでもない領域で勝負したこと
資本政策に対して無知だったこと

具体的なエピソードとして30名超もの解雇を断行した時のことを語っていただきました。

30名超を解雇するのは精神的にめちゃくちゃきついです。
同じ船に乗ってくれた仲間でしたから。

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事業モデルの変更により人手が必要ないモデルとなったことが大きな原因となったそうです。

辛いけれどやらなければならない。

会社を大きくすることが自分のミッションであり、会社に残ってくれるメンバーに対して筋を通さないといけない。

一方でやり方を間違えると退職した人が敵になるということもあり得る。

だからこそ、社員の方に対して労働契約内容や手当などについて丁寧に説明されました。

最終的には皆さん円満退社になったそうです。

これだけの規模の解雇を行なって訴訟が1件もなかったそうで、この結果はクニさんが社員の方一人一人としっかりと向き合われたからこそだと思います。


多くの失敗についてクニさんは次のようにまとめています。

自分が新興国でビジネスをやるだけで価値があると過信してました。自信と自分を疑うことのバランスが悪かったと思います。
耳の痛いことを言ってくれる相談役を見つけられなかったし、そんな方がいたかもしれないけれど、自分が耳を傾けなかったというのはあったと思います。
全ては自分が悪かったと思います。

失敗から真摯に学ぶ姿勢を持つことの大切さを教えていただきました。


起業するということ、海外で働くということ

スモールビジネスにおいては海外よりも日本の方がハードルが低いとクニさんは言います。

日本はお金に余裕がある人が比較的多いことから、マーケットの大きさが違います。

つまり、日本でお金稼げない人は海外でお金は稼げない、新興国でのビジネス経験からそう思われたそうです。

起業したい人や海外で働きたい人に向けて、クニさんから次のようなメッセージをいただいています。

どれだけ挑戦しても毎日できないことや知らないことばかりです。
僕自身、正直嫌なことばかりでしたし、自分の出来なさに辟易するばかりでした。
僕の心が折れていないのは、投資家の方々や起業家の先輩や友人など、たくさんの人に支えてもらったからで、だからこそまた頑張ろうと思っています。
本当に起業したり海外で働きたいという人はいつでも連絡ください。
皆さんは同志だと思っています。

海外での起業について赤裸々に話していただいて、筆者自身も視野が広がりました。

クニさんのようなアドバイザーがいたら、起業する人にとっては心強いだろうなと思います。

最後にクニさんから一言

(相談のあった方に対して)僕は耳の痛いことを言います(笑)

なるほど、これが失敗から学ぶということなのですね(笑)


質疑応答では「無知の知」「無能の知」との向き合い方についての質問がありました。

人口70億人もいるのに自分だけがスペシャルなことってほとんどないですよね。
仕事においてはどれだけお客さんのために何ができるか、そこに全てのベクトルを向けられたら仕事は楽しくなると思うんです。
「自分ができるかどうか」を考えすぎると動けなくなります。
自分にベクトルが向いているうちは楽しくないし、うまくできないと思うので、とにかくお客さんのために、社会のためにというベクトルを向けて本気で腹落ちしてやれたらいいと思います。


秘訣

講義の締めくくりに、クニさんからご夫婦のことについてのお話しされました。

夫婦円満の秘訣は2週間に1回くらい嫁さんにガチギレされることです。
定期的に嫁さんの不満を爆発させてあげることが大事だと思います。

お二人の仲が良さがよくわかるお話しですね(笑)

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こんな素敵なお二人から講義をいただきました。

事業領域も事業モデルも全く異なる内容でしたが、海外ビジネスのリアルや失敗との向き合い方についてたくさんの経験をお話しいただき、本当にありがとうございました!


編集後記…

内容が盛りだくさんの講義だったので2回に分けてご紹介しました!

こんなに素敵な時間を提供してくれたPOOLO2期も残すところ3ヶ月…

終わりが見えてくると寂しさも少し込み上げてきます。

POOLO見聞録もラストスパートをかけていろんな情報を皆さんにお届けしていきますので、これからもPOOLO見聞録にご注目ください!


written by にっしー


「POOLO見聞録 第2章」の一般講義レポートのバックナンバーはこちら


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