成れの果て人間

どうやら私、〝成れの果て〟のようです。

心を寄せて異性と交わり
面倒になったらサヨナラ。

そのうち新たな遊び相手を見つけて
ふらふらくねくねと近づく。

そもそも
契りを交わしておきながら
異性と心を通わせようとしている。

頭の中は異性でいっぱいの日だって、ある。

そんなとき、

人間は生き物だから仕方ない。
私は聖人でないし。
心をコントロールするのは
まず、無理だ。

と言い放つ。

あ、口には出さない。

頭に住む数人の女の子の中で、
1番チャーミングな女の子が言い放つ。
頭の中で張った声で言い放つ。


見た目は全員全部全部私なのだけど、
この娘が1番かわいい。
それに言葉に力がある。

幼稚で少女なのだけど、素直で大人。

たぶん、私はずっとこの娘に憧れている。

こんな娘に憧れてしまっては、しょうもない人間だなぁと誰かが言うんだけど。

それでも私、やっぱり自由でいたいようです。

傷つけるのは嫌。
傷つくのも嫌。
でも抑えるのも嫌。
私自分を抑えられない。
嫌われるのも嫌。

どうせなら誰にだって好かれたい。

無理だって知ってるわかってる！
だけどこれが私なの。

そう張り上げたあの娘はやっぱりかわいい。

よし、どうせなら一生、かわいく過ごそう。