何者 (監督  三浦大輔)【2016年  日本】

よお、ついにストックが最後になってしまった。この記事を誰かが見ているなら馬は、、、就活の話です。不穏です。
※この記事はタイトルの作品のネタバレを含みますので、ご注意ください。


あらすじ

典型的な5人の大学生が、協力しながら就職活動するなかで、本音や自意識、恋愛感情が交錯し互いの関係性を複雑にしていく話である。


総括

批判的なレビューが多かったが、割と面白かったと思う。就職活動特有の焦りと自意識の肥大化がリアルさは見ものだった。オチも込みで時系列が曖昧な感じも納得できる。しかし就活の話と思ってみるのは良くない。あくまで人間ドラマとして、こういうやついるよねみたいなスタンスで見てほしい。


推しの登場人物

院生のおっさんの役回りが良き。山田孝之っていうのもさることながら、冷静な俯瞰、主人公のきつけ役としてコントロールしていたからからこそ、必要以上に主人公を嫌わせなかった。クールさと男臭さが良い。


内容について

一番響いたのは、菅田将暉の「おれは就活自体が得意なだけだったのかもしれない」と言う台詞である。馬自身、面接という行為が世界一向いてないということでギネスブックに乗ってるぐらいだ。あの短期間で人を判断する以上、賢さではなく、働きたいと思わせる"明るさ元気さ素直さ"が必要なのである。バカでも通ると言えば過言があるが、人当たりのウェイトが一番重いのは間違いないと思う。面がいい奴が受かるのは仕方のないことだよ。面接の話はこんなところにしよう。何より注目すべきは自意識に囚われる描写だ。全面的に人の不幸を望むわけではないが、自身が上手くいかない際、プライドが捨てきれないこと、人間にありがちな自分は善、どこか特別、成功者になれ得るという錯覚があることなどから少しでも成功者を貶める悪魔が顔を出す感じ、ものすごく共感してしまった。友人の選択の粗を探して安心する浅ましさ、すごく日本人っぽくて良かった。ただ馬は生命に関わらない程度に全人類が不幸に成ってくれると飯が進むので、あのままギスギスし続けて欲しかった、佐藤健も最終的に自分に素直になって成功した感じになってたけど一生拗らせてて欲しかったんだ。他人の成功を心の底から喜べる人間なんて本当に存在するか?まあそれはさておき、一番教訓になったのは行動を起こすということである。たとえ意識の高いキモいアピールをしようが、身のある行動が伴っていればそれなりの中身のある人間になることができると思っている。自分が中身スカスカな人間だということを自覚しているため最近では勉強や読書、文章を書くなど意識の高い言い方ををすれば自身の価値の上昇を図っている。きっと社会人になれば仕事が忙しく大変であると思うが、そこで虚無みたいに仕事をして、趣味にも興じず、暇な時に休息するだけの無為になりそうな日々にならないよう気をつけていきたい。





それでは、現実に戻ります。では、

(なお、上記の文章は以前ツイッターにて投稿したものを泥棒してきたものである。誤字脱字等の推敲は施すが、当時の感性の味を存分に味わえるよう加工はほどほどにしてある。)






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