16_本棚が好き

16)本棚が好き

たぶん私は本棚が好き。

たとえば、書店。たとえば、図書館。大きな棚に本が並んでいるとわくわくする。背表紙を眺めて歩く、楽しい時間。本棚の並びそのものが大きな1冊の本のようで、棚の分類は目次、背表紙たちは小見出し。

書店は雑誌の最新刊のよう。目次が日々新しく作り替えられる。図書館は百科事典。だれかが必要とするかもしれないと幅広く新旧取り揃えて置いてある。喫茶店の雑誌や本を見れば、誰に来てほしいのかがわかる。

自分の本棚は自分の脳ミソの延長。本棚を見せるのは、自分の思考が丸裸になるようで、気恥ずかしい。一方で、本棚から私を知ってくれるくらいに「読んで」くれる人とはもしかしたら通じ合えるものがあるかもしれないという期待もある。そう思えば隠すのももったいない。

ならば少しずつ、書いてみよう。どんな本に心引かれるのか、それを積み重ねていけば、私が形作られていくだろう。

2019/07/19

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