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他人との距離に応じた会話

#最近の学び

「自分のことでも相手のことでもなく、今、目の前の景色について話す」ということ。

このご時世で、やっと会えたねと喜びあう気心知れた友人や仲間、恋人、家族、同僚との会話は、もはや何も考えなくていい。楽しめばいい。久々に会って繰り広げる近況報告は、お互い相手に「興味」があるから成り立つ。

冒頭に書いたのは、そうでなくて、ちょっとした知り合いや、たまたま子ども同士がそこで遊んでいる互いの親、仕事でたまたま一緒になった人。そういった人に、自分の事情は話さなくていいし、相手に質問を投げないようにすること。

ビジネスなら相手に興味を持たなければ自分に興味も持ってもらえないだろうが、旅先で出会った人にいきなり、自分の身の上話や相手の事情を聞き出したりはしないだろう。だから楽なのだ。

お互いの間にある唯一の共通点は、「今、目の前にある景色」である。

きっと頭のいい人や気が利く人は、ふと持っていた飲みものや、見上げた空に浮かぶ雲からも話を広げられる。年齢を重ねるにつれて、教養や知識がある人とない人の差がハッキリしてくるのはそういうことか、と自戒を込めて。

脚本家・坂本裕二さんの作品に出てくる、巧みな会話劇は、その最たるものかもしれない。




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