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2022年3月の記事一覧

下斗米伸夫『ソビエト連邦史』

下斗米伸夫『ソビエト連邦史』

概要スターリン時代に外相を務めたモロトフを軸に据えつつ、ソ連の成立から崩壊までを描いた概説書。

要約レーニンが無神論者であり、フルシチョフ時代に苛烈な宗教弾圧が行われたことから、ソ連と言えば無宗教のイメージが強い。ところが、ボリシェヴィキ革命で重要な役割を果たしたのは17世紀にロシア正教から分派した「古儀式派」と呼ばれる会派であった。農村に出現した「ソヴィエト」は古儀式派の集会としての性格がある

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