【エッセイ】困難という壁は、意識すればするほど高くなる。だから私は諦めた。
いま生きてきた人生の中で障壁はどれほどあっただろう?
また現在も障壁を越えられずにいる方も多いだろう。
実は私にもかつて障壁があった。
今は周りの人々や環境のおかげで障壁は乗り越えられたが、当時の壁を超えられない事へのストレスは甚大だった。
今回、私の経験をもとに壁の乗り越え方をお話しできればと思う。
いつもの健康についての記事は参考書をもとに書いているが、今回の記事は私の考えがベースとなっているため、あくまで参考にしていただきたい。
私の障壁
まず私の壁となったのは人間関係だった。
特に虐められていた経験とかはなく、学生時代はしっかり部活に励み、クラスでは誰とでも分け隔てなく接していた。
特に問題なさそうに見えるが、その当たり障りのない日常が私の壁だった。
当たり障りのない日常を送るために我慢している事が多かった。友達・家族との会話、部活動においても人間関係を崩さないように受け身で生活していた。
今考えると、もっと自分の感情を全面に出して居れば、部活であれ人間関係であれ、もっと深い関係を構築できただろう。
その当たり障りのない日常から生み出された友人や功績は、果たして自分の成し得たものなのか。
ただただ疑問である。
この生活で我慢しすぎて、結果としてパニック発作のような症状を誘発してしまった。
電車に乗ると苦しくなる。空気をしっかり吸っているのに苦しく感じる。次第に車や電車に乗るのが怖くなり、友人との遊びですら緊張するようになった。
ただ高校卒業後は、医療従事者になるために専門学校に通っていたため、医療の知識もあった。
なので、パニック発作で死ぬ事はない。と知っていたので、どうにか我慢し続ける事が出来た。
このパニック発作こそが私の壁である。
乗り越え方
意識すればするほど、壁は高くなる。
「本当に超えられるのか」
何度も何度も思った。
当時の私は、心療内科に行くのだけは嫌だった。
しかし余りにも辛く、自分がおかしくなる前に行くことを決断した。本当に藁にもすがる思いだった。
薬を飲み始めると薬に依存する。何かあれば薬を飲んで落ち着かせる。そんな日常となった。
次第に発作は落ち着かなくなる。
当時の私は、
「早く治したい!!」
そんな気持ちでいっぱいだった。薬は対症療法に過ぎない事だと分かっていたが、これが治すための第一歩なのだと考え、飲み続けて3年が経過した。
3年経っても治らない。でも私は諦めずに克服する方法を何度も探した。
このパニック発作を治すために全力を尽くす。
この考えがそもそも壁を高くする原因だった。
何かの困難にぶち当たった時、その困難に対して全力で対応するのは大切だ。しかし、余りにも執着し過ぎてはダメなのだ。解決策が見えなくなる。
長々と書いたが、ここに壁を乗り越える言葉を残そう。
「押してダメなら、引いてみる。」
これが私なりの壁の乗り越え方だ。
パニック発作を治してメンタルを強くする方法を愚直に探していた私はある時諦めた。
ただ意味もなく諦めたのではなく、戦略的な諦めだ。
押すだけ押した。つまり試すだけ試して、調べ尽くした。それがダメなら引こう。そう考えたのだ。
当時、読書が好きだった私は何かの書物である言葉をみた。
それは、
「今現在ある悩みは、前人が経験して解決策も見つけている。だから、本を読めば大概のことは解決する。」
その言葉をみた私は、前人が残した言葉を調べるようになった。
そこで出会った言葉が押してダメなら、引いてみる。
この単純な方法で、この単純な少しの言葉で私は救われた。
その言葉を信じて、愚直に立ち向かった私の行動が奏功したのだと感じる。
まとめ
壁は考えれば考えるほど、高くなる。
そして真剣になればなるほど解決から遠ざかる。
だから
「押してダメなら、引いてみよう。」
以上です。
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