研究所(リアルな秘密基地)を作る_サラリーマンが研究所を創ってみた_#5_Mate-Metho (3)_建物編

Materials and Method (How);建物編

 これまで、研究所を創るメリット、研究所を創る最善の方法について、述べてきました。興味のある方は下記の記事をご確認頂けましたら幸いです。今回は、Materials and Method 建設編としまして、実際の建物の設置についてノウハウをまとめてみました。

自宅兼研究所という選択肢

 研究所を建てるなんていう選択肢は、一般的なサラリーマンは、考えもしない選択肢でしょう。しかし、サラリーマンであっても、本気で研究所をやっていくなら、きちんとした建屋があった方が良いです。もちろん、副業でやっていくレベルでは、自分の研究所の規模を大きくするにも限界があります。従って、わたしは一番お手軽な選択肢として自宅兼研究所を選びました。聞きなれない言葉だと思いますが、「自宅兼事務所」というのはよくある話ですから、その研究所版だと思っていただければと思います。サラリーマン兼所長の皆さんには、一番お勧めしたい選択肢です。では、詳しく自宅兼研究所のメリットを見ていきましょう。ただし、私は税理士ではありませんので、情報は鵜呑みにせず、ご自身で精査してください。

自宅兼研究所のメリット

①節税
 研究所に使用している面積や時間にあたる家賃や水道光熱費を経費として扱うことで節税できます。これを家事按分と言うそうです。家賃は按分して計上できますが、住宅ローンを経費に充てることはできません。ただし、ローンの利息分は按分して充てることができます。また、住宅の場合は、一部を事務所として再取得して、現在の価額をベースに減価償却を行うことができます。なお、賃貸については、事務所として使用できる物件を用意することが必要です。

②時間の有効活用
 事務所を他につくるのと比較して、通勤時間が短縮されるので、効率的に時間を使うことができます。特に、企業に勤務しながら、複業的に研究所を運営する場合に、企業での仕事からMyラボの仕事へ移行するのに場所も時間もシームレスなのが良いです。これは、全ての雇用先の仕事を同じジョブとして並列化し、効率的な仕事の進め方を追究するのにもってこいです。

③モチベーション
 秘密基地に憧れる気持ちを満たせるというと、そんなことと思われるかもしれませんが、自分の部屋ではなく、研究所が家の中に併設されている(家自体が研究所で、家族の住むスペースがある)と考えると、ワクワクしませんか? 

自宅兼研究所のデメリット

①ローン控除と資産価値
 住宅ローン控除に注意が必要です。住宅ローン控除は、以下の条件を満たすローンを組んだ時に、最大で残ローン金額の1%にあたる金額を、10年間にわたり、控除できるようになる制度です。所得税法上、事業割合が10%より大きくなると、満額で住宅ローン控除を受けることができなくなり、事業割合が50%を超えてくると一切控除が得られなくなりますので、注意が必要です。また、減価償却によって資産価値が目減りするため、売却を考えたときに損をしないかを考慮しておくと良いでしょう。よって、事務所面積を10%程度に抑えておき、将来的に再取得による事務所の拡大を狙うのがクレバーかもしれません。

②気持ちの切り替え
 どうしても生活環境と切っても切り離せないため、気持ちの切り替えがうまくいかないというリスクもあります。特に家庭をお持ちの方は、予期せぬ声がけや、子供の騒ぎ声など、集中を損ねる要素がいくつもあります。よって、防音環境を整えて集中できるようにすることや、作業着や白衣に着替えることで気持ちを切り替えるなどの対応が有効だと思います。

まとめ

 自宅兼研究所のメリットは家事按分や減価償却による節税効果と、通勤省略によって複数の雇用先のジョブを効率的に一カ所で実施できること、後は研究所という物件を持っていることによるモチベーション向上が挙げられる。

 デメリットには、ローン控除と資産価値の目減りに注意が必要なことと気持ちの切り替えが難しいことがある。

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