土曜の朝は、ゲロだらけ。

土曜日の朝は静かだ。
どことなく
金曜にしがみついている香りがする。
職場までの道のりには、
金曜の残り物のゲロが落ちている。
汚くて申し訳ないけど、
歩く道がゲロばかりなのだ。

ゲロを踏まないように、
イヤホンには好きな音楽を大音量で流して歩く。
でも、時間に間に合わないといけないから、少し早足で歩く。

「年中無休で生きてるから
疲れるけどしょうがねぇ」と
イヤホンの中のアーティストが歌う。

私の細胞も脳内も毎日働いていて忙しい。
だから言い訳とかしても許して欲しい。
という言い訳をする。

土曜日の朝は静かで、
髪の毛がボサボサのカップルが
手を繋いで歩いている。
とても幸せそうにお互いの手を握りあっているのに、顔が疲れていた。なぜ？
不機嫌そうだ。なぜ？


土曜日の朝は
一般的には幸せな朝だと認識していた。
金曜日からの夜更かし、
カラオケや居酒屋で好きな人たちとの飲み、
そして、土曜日の朝ゆっくり眠る。
アラームを無視しての二度寝。
その日だらだらするか、外に出かけるか、選択することができる。

暇って、すごく楽しみで
すごく好きな時間。暇。
字体もなんか好き、暇。


つれづれなるままに、日暮らし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

徒然なるままに、心に浮かぶままに、なんかどうでもいいことを、とめどなく書きなぐっていたら、不思議と狂った気持ちになっていた。

なってみたい。

私も兼好法師みたいに、
とめどなく浮かぶままに文字を書きたい。
いや、書いている。
とめどなく。

きっとそんなことを思った。
多分疲れているのだと思う。
月曜日の夜。