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世界一やさしい

夏休みで時間があるので、最近の映画鑑賞は「見た気になってるけど実はちゃんと見てない映画をもう一度見る」がテーマです。

お盆だから、てわけでもないのだけれど、先日これを見ました「フィールド・オブ・ドリームス」(1989)この映画を初めて見たのは多分小学生の時。今思えば、内容の半分以上分かってなかったと思う。

                   ※Filmarksより

農業を営むレイにある日突然聞こえてきた“声”。レイは“声”の言う通りに大事なトウモロコシ畑を切り開いて野球場を作る。周囲の人間には理解もされないし、借金まで作って親戚からも大批判!ところがその野球場にやってきたのが、今は亡き60年代の野球選手で…


ていう話。死んだはずの人たちが出てくる映画の中では、世界一爽やかだと思う。

現実的な視点になってしまいますが、レイの奥さんがかなり優しいと思った。一家は畑で生計を立てているというのに、その基盤である畑を潰すなんて旦那が言い始めたら…人によっては喧嘩になって離婚に発展することだってあるだと思う。それを「あなたがそうしたいと思うなら、するべきよ」の一言で後押しする妻。これはすごいこと。

その後もレイには度々声が聞こえてきて、その通りに行動に移そうとするんだけど、理由は「そうしなきゃいけない気がするんだ!」みたいな根拠のない物で、でもその度に妻は応援するの。
奥さんの理解が、この話の全てを支えてると思った。

これはサラリーマンの夫が一念発起し、仕事をやめてラーメン屋を始めようとする、といった類の話を彷彿とさせる。最初はうまくいかなくて、借金は膨らむ一方。けれど最後にものにする人というのは、最後までやりきった人、諦めなかった人、そして結局は家族、特に妻の支えと理解が得られた人なのではないかと。

全体的に「詩かな?」と思うくらいフワッとした空気が流れているのは、説明くさいセリフが無いからかもしれない。

冗談抜きに天国くらい美しく優しいラストシーンは涙。35歳以上の大人の方には特におすすめです。



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