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おきまりのやつ

だいぶ前の土曜プレミアムの録画「バック・トゥ・ザ・フューチャーpart3」(1990)を今さら鑑賞。

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        ※Filmarksより

part3は西部時代!

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なんて名作。あぁ、なんて名作。2回言いたくなるほど素晴らしい。
あぁ、なんてハラハラドキドキさせられるんだ、そしてなんてハッピーな映画なんだ。映画はやっぱりこうでなくっちゃ!

part3は西武時代へ。ただ内容は1と2とほぼ同じ流れをたどっていて、どの時代でも因縁の人間関係でトラブルを繰り返している関係者たち。

とはいえ、毎回同じようにマーティーが頭打って倒れて
「ママ…?」
の流れを1も2も3も繰り返したとしても、
観客は「またそれかよぉ〜」
とは思わない。

毎回、時代設定と衣装が違うだけでやってることはほぼ変わらない。でもそのお決まりの展開がむしろ楽しくて仕方がないわけだ。

それは、吉本新喜劇で毎回似たようなジャケットを着たヤクザが出てきても腹が立たないのと似ているし、またお馴染みの芸人が毎回同じギャグをするのを見ても、拍手が起こるのと似ている。

「お決まりのやつ」を期待する心って不思議。
その時、作品は観る人の一部になっているのではないかと思う。


それから個人的な感覚ですが、今までマーティーのキャラクターの捉え方を間違えてたなぁと。落ち着きがなくておっちょこちょいで、なんとなく“ダメなやつ”みたいな先入観があったんですよね、マーティーって。
それは彼がいつも時間ギリギリだからか、ギターを持たせると暴走するからか…。

今回観ていて思ったのは、マーティーって正義感が強くて真っ直ぐだし、実はかなりの“まとも”人間だなと。この映画の主人公は、キュートで無邪気なドクや、意地悪を絵に描いたようなビフ・タネン、それにやられてばかりのマクフライ一族など周りの人たちに振り回されているだけで、彼は何も悪くない。むしろ巻き込まれる形。

個性豊かな脇役とデロリアン並みのスピーディーな展開に、まともなマーティーが軽快にツッコミを入れていく。
part3でも観る者を飽きさせないのはその「おきまり」がみんなに愛されているからだなぁと感じたのでした。


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