見出し画像

【雑記】大好きな推しへ。死んでくれ。

 大好きな推しへ。
 死んでくれ。

 ソシャゲは商売だ。ユーザーの皆様方にはいっぱいガチャを回していただき、いっぱい課金していただかねばならない。そうしなければサービスを維持できないからだ。
 誤解なきように書いておくが、このシステム自体は全く悪ではない。ただし、ガチャに細工がしてあっただとか確率が違うだとかそういったあくどい手法を使っていたら話は変わる。
 つまり、正規の手段で運営を続けている以上、「ユーザーに課金をしてもらう」システムは悪ではない
 しかし、これによって、人気のあるキャラクターには頻繁にスポットライトが当たるが、そうではないキャラは長らく放置されることがある。この文を読んだとき、あなたは特定のキャラクターを脳裏に思い浮かべただろうか。それとも特に何も考えずにこの辺りの文章を読んでいるだろうか。
 私の好きなキャラクター、俗に言う「推し」は「ソシャゲにおいて人気のないキャラクター」である。「推し」という言葉には様々な是非があると思うが、ここでは分かりやすさを優先して「好きなキャラクター」ではなく「推し」の表記でいかせてもらう。

 冒頭で推しに死んでほしいと言ったのは他でもなく、わりと心の底から湧き出てきた願望だ。ただ厳密に言うのであれば「推しに死んでほしい」のではなく「公式(運営)に推しを殺してほしい」というのが正しい。
 理由は極々単純。
 これ以上推しをめちゃくちゃにされたくないからだ。

 人気のあるキャラやグループ中心にストーリーを展開し続けていると、売り上げを上げるという意味では何も問題はない。ユーザーの大多数が望むキャラクターがより素敵な衣装やら性能やらでやってくる。しかしストーリー展開においては詰まってしまう。新たなキャラクターをポンポンポンポン作り出すのにも限界があり、どうしても昔作ったキャラを引っ張り出す方が効率がいいことだってあろう。もしかすれば「新キャラ出すより、ほっといていたキャラにスポットを当てよう」という方針転換があったかもしれない。
 そのときに問題になるのだ。「このキャラ、どんなキャラだったかな」と。
 年月を重ねれば重ねるほど、実装されるシナリオの量は膨れ上がる。それらをキチンと管理できているのであれば「このキャラはあのシナリオとそのシナリオで出た」「そこでこのような設定があった」と分かりそうなものではあるが、どうやら私の推しがいるソシャゲ運営はそうではないらしい。

 イベントシナリオだった。いったい何があったのかというと、

・キャラの雑な扱い
・口調違い
・性格変更
・元々あった設定の改変

 以上である。十分だが。
 個人的に「私の推しに対してシナリオで一番やってほしくない部分」を全部踏み抜いてくれたので怒りを通り越して感心すら覚えた。
 ちなみにこのソシャゲ、中には「初登場以降全く出番がないキャラ」もザラにいるので、推しの扱いに関してはこれでもまだ恵まれている方ではある。登場した時の扱いの質にさえこだわらなければの話ですけど!

 前提として、入れる意味があるのかないのかよく分からないが、表現に多少のフェイクを入れている。ニュアンスが伝わればそれでよい、というコンセプトなのでご了承いただきたい。
また、タイトルやキャラクターの名前が分かってしまった方は、それらの情報の記載をしないでいただきたい
 タイトルとキャラ名はあえて伏せている。
「出番の少ない推しがたまに出てきたかと思うと、過去の設定を改変されたり、ひどい扱いを受けるのがつらい」という話をしたいのであって、「このゲームがこんなに酷いんだよ!」というお気持ちを綴りたいわけではないからだ。

 シナリオはこうだ。
 世の中がお祭りムードで盛り上がる中、陽キャリア充に嫉妬する陰キャ亡霊が現れて人々に乗り移り、祭の邪魔を始めた。主人公たちは亡霊をなんとかしようとするが……。
 という、ここだけ見るとちょっとコメディ色がある面白そうなお話ではあるものの、問題は年単位で出番がないのが普通という扱いの推しが、陰キャ性質の亡霊に乗っ取られて祭の邪魔をするという点だ。
 それは別にいい。1000(中略)000歩譲って別にいい。今更多少のキャラ崩壊で吠えているようではこのソシャゲの推しを推すことなんてできるわけがない。
 そもそも、過去には「通りすがりに挨拶をしたものの、男嫌いの相手から暴言を吐かれる(アフターフォローなし)」という素敵なゲスト出演を果たしてくれたことだってある(皮肉)。
 例え「この亡霊の餌食になる人には、リア充陽キャに嫉妬を覚える陰キャ属性がある」という設定を付け足されたとしても明鏡止水の心でいる必要があるのだ。「ヒロインの手をちゃっかり握り、女子たちにジョークを飛ばす軟派な一面が目立つキャラ」に「陰キャ要素がある」という設定を後付けされたとしても。しかしこの世界の陰キャがこのレベルなら、陽キャはどうなっちまうんだ。
 ふざけた印象を与えるふわふわとした柔和な口調が、陽キャのノリをマネした陰キャの痛々しい感じに変更されていたところからは、乗り移った先のキャラの口調をそのまま反映させている亡霊であったとしても、あえてシナリオにそれを反映させたライターの手腕を感じ取ることができる。

 そもそもこの推し、ただの女好きというわけではない。
 他の作品でも二面性のあるキャラは存在する。「女好きで軽薄そうに見せてはいるが、実際は世界中の暗殺者を取りまとめている冷酷な凄腕情報屋」が推しであれば、ほかにも「普段はやる気がなくてさぼっているが、有事の際には誰よりも迅速に戦いに挑む」キャラだっている。
 こういったキャラの本質は読点の後の部分だ。間違っても前の部分ではない。
 だが、たまに前の部分を誇張して表現して、後の部分をテキトーに扱うどころかなかったことにするライターがいる。「普段はやる気がなくてさぼっているが、有事の際には誰よりも迅速に戦いに挑む」キャラが「何の理由もなしに戦いが面倒とかいってサボって怒られる」だけのギャグ展開。見たことありませんか? 「えっ、この人戦いはサボらないでしょ、訓練はサボるけど……」とモヤモヤしたことありませんか。そんな経験したことないという人は多分幸せです。
 しかし「そんなライターはいない」とは言わせない。現に私は被害に遭っている
 今回もそのタイプだ。もう何回このパターンを味わえばいいんだ。

 しかし、真の問題はここからだ。今までの長文はすべてジャブである。ここまでならこんな長文記事書いていなかったし、昨日のnote更新もおやすみしていなかった。
 真の問題とは、元々の設定の改変である
 彼は過去が謎だった。昔は情報屋をやっていた……程度の情報量だったが、実際は裏社会のドンのような立場のキャラに、そのファミリーのメンバーではない立場で接触し、信頼を得て、スパイをしていたという異色の経歴を持っている。何故、彼はファミリーに所属せずともドンの信頼を得たのか、というのは私にとって推しの謎であり、魅力でもあった。
 それが今回、「推しはドンのファミリーに所属していた」という設定が語られたのだ。ふざけやがって
 ファミリーに所属して活動してきた他の連中と同じ属性を与えられ、推しの個性が黒く塗りつぶされた瞬間である。運営にとってはその方が都合がいい。そうすれば他のファミリーメンバーと同じような扱いができて、楽にキャラを動かせるからだ。ふざけやがって
 推しは登場する度に設定がぶれ、口調もぶれている。彼の設定では常に震度五弱の地震か何かが発生しているのでは、というくらいにぶれている。
 この先、推しの立ち絵と名前だけを借りた別人が延々と初期の設定をぐちゃぐちゃにして動き続けるくらいならば、いっそ推しには死んで頂きたい。どうせ年単位でほっぽりだせるキャラなのだ。そんなやつが一人くらい消えたって運営にとっては痛くも痒くもないだろう。現に推しはリリース時からずっといるが、別バージョンが出たことが一度もない。俗に言う長寿ソシャゲでこのありさまだ。どのくらい長寿なのかというと、このソシャゲと同い年の子供は既にランドセルを背負い慣れている。

 さて、読者の中にはこのように思う方も居るかもしれない。
「ソシャゲには色々なキャラがいる。人気のあるキャラも好きになればいい」
 たまに見かける主張だ。気持ちは分かる。だが、作品のキャラを好きになるのは「人気があるから」なのか? 違うだろう。性能がよかった。シナリオがよかった。そういったところからくぐっていくはずだ。それとも、この疑問を持った人はキャラクター人気投票の上位層をカタログのように眺めながら推しを決めることがあるのだろうか。
「そういう文句がでてくるということは、ちゃんと推しに金を出したのか」という主張も耳にする。
 気持ちは分かる。タダで遊ばせてもらっているくせに文句を言うのはレストランでタダ飯食って文句を言うのと同じ、とおっしゃる方もいる。が、そもそもガチャの低レアハズレ枠のキャラにどうやって金を出せばいい? 後出しジャンケンで申し訳ないが、私の推しは低レアハズレ枠。ソシャゲに金を出すのはガチャのアタリ枠が魅力だからだ。仮にハズレ枠が欲しくて課金したとしても、運営にそれは伝わらない。
 ご意見ご感想からこのような文章でも送ればよいのだろうか。

 こんにちは。いつも楽しく遊んでいます。さて、今回のイベントガチャですが私はSSRの××がほしかったのではなくて、HRの○○がほしくてガチャを回しました。おかげさまで十五人目を完凸することができました。ありがとうございます。私が今回課金したお金は全て○○のためであると認識していただければ幸いです。……


 もちろん、「既にほとんど引退していて課金もしていないどころか、ロクに遊んでいないのなら文句を言うな」という意見も分かる。
 すでに実質引退状態の元・ユーザーの意見を反映させたところで誰が喜ぶのかという話だ。現に今回のシナリオについて検索をかけたところ、「いろいろなキャラが出てきてたのしい」「おもしろかった」という好意的なものが多く(批判がなかったわけではない)、例えSNSのごく一部に存在したご意見ですらこの傾向であれば、今の現役ユーザーにとってあのシナリオは「正解」ともいえる。
 だったら推しを殺してくれ
「出てきてくれたいろいろなキャラ」に私の推しはいなくていい。
 そうすれば出番を期待する必要がなくなり、変な設定を後付けされることもないので。



 当たり前だが人気キャラの出番を削れとは言わない。不人気キャラもキッチリ平等に扱えとは言わない。主人公やヒロインは作品の顔であり、彼らに携わることの多いサブのキャラクターだって露出は増える。そういった「差」は仕方がない。むしろあって当たり前だ。
 ただ、久しぶりに登場したときに、彼らがどういったキャラクターなのか……その設定は忘れないでほしい。存在した過去をなかったことにしたり、矛盾が生じる設定を平然と実装しないでほしい。

 それができないのなら、私の推しを殺してほしい。
 二度とシナリオに出てこないでほしい。
 シナリオにでてくる可能性をゼロにしてほしい。



 

追記
 もうほとんど引退している身であるとはいえ、これについては看過できなかったのでさすがにご意見を送ってあります。運営が読んでるかどうかは知りません。今後のシナリオではこういった現象が起きないように努力するかどうかも知りません。
 ただネットの片隅で文句を言うだけの人にはなりたくないので、問い合わせフォームから簡潔に要点のみをお伝えしてあります。

この記事が参加している募集

#私の推しキャラ

5,412件

気の利いたことを書けるとよいのですが何も思いつきません!(頂いたサポートは創作関係のものに活用したいなと思っています)