クレム・ド・ラ・クレム−一人称単数/村上春樹

クレム・ド・ラ・クレムという言葉を知った
フランス語でクリームの中のクリーム、『最高』という意味らしい

自分の頭、人間の頭は難しいことを考えるためにある
それ以外のことはしょうもないことで
難しいことを考えたり、
わからないことをわかるようになるとそれがそのまま『人生のクリーム』になる

中心がいくつもあって、外周をもたない円、これがすごくひっかかってとてもおもしろかった
たしかに、こんなもの、円の定義に当てはまらなくて
それはすなわち円ではなくて
現実に持ち出すことも口に出すことも何故が違うようなそんなものである気がした

『人生のクリーム』
それは、用途はなんだろうか
と、ふと今思ったけれど生クリームだよなとも思った
けれども、心が傷ついたり、見えなくなったり、怖そうなときに、修復を促してくれるような、傷つくのを防いでくれるようなそんなクリームなのだろうかとも思った
いや、どうなのだろうか、
自分という人間が例えばスポンジだとしたら、それの外側を塗り固めてくるもの、スポンジを綺麗に修飾してくれるもの、自分というものを良く見せるもの、外に見せることができるようにしてくれるもの、外の世界にいれられようにしてくれるもの

なんだろうか、クリームと言ってもいろんなものがある

私たちの頭は分からないことを分かるようにするためである、と今読んで、さて、私は今日一日何か難しいことを考えただろうか、
分からないことが分かるようになっただろうか
どちらかといえば、分からないことを見つけたけれど、放置して、まあこんなものでいいだろう、としてしまった
ほぼ一日の大半を布団で寝て過ごしてしまったし、頭は固くなる一方で

ネットで知り合った男の子が、
小さい頃にカンボジアに行って、日本人が作った小学校に行ってカンボジアの運動会を見たそうだ
それから文化だったり世界の情勢だったりに興味を持って、1人でネットで掘り下げているんだそうだ

たまたま今日その話を聞いて
私よりよっぽど考えを巡らせて、知識が広くなって、それこそ人生のクリームになっているのではないかと思った

へなへなと怠けてたらあかんぞ。
今が大事なときなんや。


へなへなと怠けていたらいけない
今が大事なときなのだ

常に考えを巡らせることが大事なのだ
考えることが私たちにできることで、それが人間なのだ

考えなければいけない
一つ一つ立ち止まることが必要だ
立ち止まることも容易ではない
立ち止まることだけがいいことだとも思わない

けれども、考えなければいけない

比較することだけではない
考えるのだ


へなへなと怠けていてはいけない

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