見出し画像

遠距離介護は突然に

実家で弟と暮らしている父に異変が起こりました。

翌週再度通院の付き添い。内科で心電図再検査して、やはり不整脈が要治療と診断される。精神科も受診して精神安定剤、睡眠剤を処方してもらった。
「年齢も年齢だから少しは認知に問題もあるだろうけど、基本は体調不良による一時的なせん妄ということかな。そうだといいな・・・。」
という気持ちで自宅に戻った。
この間、父はかなり不安が強かったようで、連日夜中に弟を起こし、近くにいてほしいと訴えていたとのこと。
弟が睡眠不足で少し困っているとのことだったので、ちょっと医師に相談したほうがいいんじゃないか、と話していた。

わたしが帰宅して4日目、朝10時頃、何気なく弟にメッセージをした。
『昨日は起こされなかった?寝れた?』
しばらくして返信。
『4時ごろ起こしに来て、俺が一瞬意識が飛んだ隙に外に行ってしまった。6時ごろ戻ってきたけど、転んで手にちょっとけがをしたみたい。本人は問題ないっていうからそのまま出勤したけど、一回電話してやって。』

4時すぎに外出て・・・それほっといてええのか?
アバウトな弟の対応に焦りつつ、でもうちの父はなんというか・・・元来あんまり常識にのっとってない人なのもあって、それもまあアリか、という気持ちになりつつ、とりあえず実家に電話を入れた。
「もうあかん。もう生きていたくない。目も腫れてしもてえらいことや。」

え?目?けがしたのは手じゃないの?生きていたくないって大丈夫か?

これはほっておいていいとは思えない。実家に行くべきだろう。
が、交通費が一瞬頭をよぎる。我が家から実家まで、新幹線で移動しなければならないからだ。
うー---ん。とはいえ、ここは行くしかないか。
で、手早く簡単に荷物をまとめて実家へ。・・・4日ぶりに。

実家に着いてみると、父が布団で丸まっている。その布団に血痕が点々と・・・。さらに顔の半分が内出血で青紫色になっていた。
そして確かに左目のまわりが腫れあがっている。
なかなかの異常事態にしばらく声が出ない。
家には小さなバンドエイドくらいしか常備されていなかったので、手の傷口をタオルで押さえさせ、近所のドラッグストアに走る。
大きな絆創膏、消毒薬、ガーゼ等を入手し、まずは手の傷の応急処置をした。弟は「ちょっとけがしたみたい」なんて言ってたけど、なかなかざっくりいってる。傷口、見せなかったのね・・・。
ただ、手も指もしっかり動くし、目も見えている様子。

転んだときの状況をきいてみると、躓いて歩道の脇にある側溝に倒れこんでしまったらしい。
「なんで4時なんかに外に出たん?真っ暗やったでしょう?」
「スーパーに買い物に行かなあかんと思って・・・」
「4時に?」「・・・もうすぐ開くと思て。」
「朝の4時に?」「・・・・」
とにかく病院だわ。

内科で通い出した総合病院の整形外科を受診しようとしたら、
看護師さんにまずは脳外科に行けと指示を受ける。
顔の内出血は思ったよりやばいらしい。
「これは骨折してる可能性が高いから!まず脳外科に!!うちは脳外科ないから、〇〇病院にすぐに行ってください!!」
で、タクシーで10分ほどの脳外科専門の病院へ。
MRIをとってもらったところ、なんと骨折はしてなかったらしい。
「高齢の人が転んで顔を打つとだいたいこのへんを骨折するんですけどね。」
丈夫でなによりです・・・。
現状では脳内出血もないということで、2か月後に念のため再検査を予約。
この時点で整形外科の診察時間は終了したため、精神科のほうに相談へ。
朝4時に『スーパーに行く』気で外出するなんて、やっぱり問題だろう。
精神科で精神安定剤、睡眠薬を微調整してもらって帰宅。
途中で自宅の息子から電話が入る。

「熱出たから病院いってくる。」
おいおいおいおい・・・今ダンナは単身赴任中。息子氏ひとりで留守番中。
ドラえもーん!!!とあれほど叫びたくなったことはないかもしれない。
明日すぐに帰るから、とにかく一晩持ちこたえてー---
夜、血痕だらけの寝具を洗濯。とれねーよお。

翌日、朝一で整形外科受診。レントゲンを撮ってもらう。
やはり骨には異常がないそうだ。丈夫でなにより。
傷はやっぱり縫う必要があるとのことで、ここで外科にバトンタッチ。
「別に大したことないんやけど・・・」と父。
結構ざっくりいってるから!!
いろいろ心配な状況ではあるけど、息子が発熱しているからとにかく帰らないといけない。
またしても叔父に頼るしかなく、状況を説明して後を託す。
「おまえも大変やな・・・・」という言葉に見送られて帰宅した。

幸い、息子は熱も大して上がらずに済んだ模様。せき、頭痛もないとのことで病院でもPCRなしだったそうだ。一安心。
父の件はもう公的に福祉につながらないとまずいだろうということで市の地域包括センターに連絡し面談の予約。1週間後実家にて。がんばろう。
とんでもない事態だったけど、ひとまず前進、と、思おう。
そして、すっかり忘れていたけれど、息子は来週から夏休みが終わり学校が始まる。一応抗原検査はしておいたほうがいいだろうということで、近所の薬局でキットを購入して検査した。

陽性。

よりによって、今。
こんなことなら前に病院で検査しといてもらえばよかったのに、と思うのは勝手ですね・・・。
この2日後、わたしもきっちり喉が痛くなり陽性。そして発熱。
息子より症状が重めだったのはやはり年のせいか疲れのせいか・・・
せっかくの地域包括センターとの面談も延期となり足踏み状態に。
実家のほうは弟が職場に時短を依頼し、叔父と従姉たちにも手伝ってもらってなんとかしばらく凌ぐことに。
…わたしが健康でいることはもはや義務だな。

とにかく、わたしが身動きできない間、頼むから何も起こりませんように・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?