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女子大学院生優秀賞受賞とオープンサイエンス

日本表面真空学会の女子大学院生優秀賞を受賞し、名古屋で開催された表面真空学会学術講演会にて表彰式に参加してきました。

9月にすでに大学院生は卒業してますが、3年間の成果を評価していただきうれしいです。

この賞は、当学会への若手女性研究者の参加・活躍を促進し、ダイバーシティ・インクルーシブの精神に則った研究活動環境を早期実現するために創設されたものだそうです。


女子だけにこのような賞があるのはなぜなのか、と思わないわけではないですが、
まずはこういうチャンスをひとつひとつ味方にしながら、一人の研究者として自立することが、これまでの社会のヒステリシス(履歴効果)を消していくことにつながると考えています。
私の個人的なイメージですが、私の研究分野では、30以上上世代に、女性研究者の道を切り拓いた「レジェンド女性研究者」がごく少数、その下の世代に数々の性差による障壁や不利を乗り越えてきた「スーパーウーマン研究者」の方々がいると感じています。それでも今、壇上から会場を見渡すとと女性の数は3,4人。学会会場にいると、男女の人数比が50:50なのを忘れてしまいそうになるほどです。
先輩の女性研究者が切り拓いてきた道を広げ、舗装し、後輩が歩きやすくするのが私たちの世代の役割かなと勝手ながら考えています。それは、女性のためだけの舗装ではなく、さまざまな事情を抱えながらも研究者になりたいと考えるすべての人のためになるのではないでしょうか。

誰もが研究を楽しめるようにしたい、ということを博士課程入学の際に考え、非研究者向けのサイエンスコミュニケーション活動を行ってきました。でもそれは、研究者を目指す人たちのためにも重要な考え方なのではないかと気づきました。いろんな事情で(本当は続けたいのに)研究を諦める人がいるのを見てきました。私自身もぎりぎりで続けています。いろんな形で、いろんなバックグランドの人が研究に参加できるようになる本当のオープンサイエンスが実現していくといいなと思います。私はまず、人口の約半分もいる女性が活躍しづらい環境を変えていける人材にならなくてはと思います。

写真は、家族に博士号取得のお祝いをしてもらったときのデザートです。
会社を辞めて進学すると言ったときは反対を押し切ってという形でしたが、私が楽しく学業に勤しんでいる姿を見守ってくれたのかなと思います。これからも自分自身が楽しむことを忘れずに頑張ります!

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