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茶々丸との出会い

初めての茶々丸

茶々丸と出会ったのは職場近くのペットショップだった。
ぽんちゃんを飼い始めて5年が経ち、お世話にもなれてきた頃だった。

仕事帰りにペットショップでぽんちゃんのおやつを買うついでによく
子犬を見て帰るのが癒しだった。

子犬のポメラニアンを見るとどうも昔のぽんちゃんと重なるのでとても
懐かしい気持ちになれた。
ポメラニアン以外の子犬を見て無邪気に遊んでいる姿を見ることも、また、癒しだった。

意外にも職場から徒歩10秒くらいのところにペットショップがあるのに、いつもそんなに気にしておらず、ディスプレイされている子犬子猫を真剣に見たことがなかった。


でも、ある日突然訪れた。
そのペットショップはよりディスプレイに近い子犬のところは広々と遊べるようになっていて、そこに元気いっぱいの子犬が仲間入りしていた。

とっても小さくて、なのに大型犬くらい元気いっぱいで遊んだりコロコロ転がったり、本当に愛らしい子犬がいた。
一人でめいいっぱい遊んでいる姿に引きつけられた。

ディスプレイを見ていると、仔犬と目が合った。
もう駄目だった。

その子はどのペットショップで見た子の中でもダントツに私の中で可愛かった。
どのペットショップの子より愛らしかった。

元々大型犬が好きなのに、その極小犬に釘付けになってしまった。
これが出会いである。



茶々丸を家族に

運命の出会いとはこのことだと思った。
なんて愛らしくて可愛い子なんだろう。
この元気いっぱいに遊ぶ可愛い子をもっと見ていたい。


最初は見ているだけでよかった。
帰りにその子がディスプレイの中で遊んでいる姿に心底癒されて職場から帰った。

でも、不思議なことに今までの子とは違って、頭から焼きついて離れない。

別に犬を2匹飼いたかった訳でもなし、ぽんちゃんだけで十分だと思ってた。
でも、あの子を他の人が家族にしてあそこからいなくなってしまうと考えるだけで死ぬほど寂しい。

もうあの子を見れなくなったらと思うととても悲しい。

思い切って職場の帰りにペットショップに立ち寄った。
その子は元気に遊んでいて相変わらずの可愛さだった。

店主が出てきて快く抱っこさせてくれることになった。



ち・・・ちっちゃすぎる!!!!

あまりにも可愛すぎたこやつを抱っこしてしまったが最後だった・・・
この子を連れて帰る。


この日から家族への猛抗議が始まった。


茶々丸が茶々丸に

実家暮らしだった私は家族に迎えるには両親の許可が必要だったが・・
まあ、すんなり許可されず。

ぽんちゃんがもういるだろう。
口を揃えて言われた。

別にぽんちゃんのことが嫌いとか、飽きたとかではない。
相変わらず大好きだし、ぽんちゃんには財布の紐が死ぬほど緩くなるくらい親バカだと思っている。

でも、この子にも愛情が芽生え始めている。
私が育てたいと強く思った。

そして、決心した。


私、家を出ます。


啖呵を切って次の日、即契約した。
返せない額じゃないからローンを組んだ。
大丈夫、正社員になったばっかだ、まだ働けるぜ。

こうして茶々丸は正式に家族となった。


そして私も自立した。




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