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バリキャリ共働き夫婦を助ける最強の育児支援って何?

パワーカップルという言葉が産まれてもうかなりの年数が経過した。パワーカップルとは夫と妻ともに稼ぎの良い夫婦のことで、彼らは共働き夫婦の世帯年収を爆上げしている存在である。

特に東京のバリキャリ共働き夫婦の世帯年収はすさまじく、年収1000万はおろか1500万おも超えてくる。東京の下がる気配がないファミリー向けマンション市場の高騰は彼らバリキャリ共働き夫婦が支えているといってよいだろう。

LIFE INSIDER:東京23区の共働き世帯年収のマス層は1000万以上が当たり前

資本主義市場を勝ち抜き稼げる仕事を手にし、プライベートでも自分と同レベルの高年収な伴侶をゲットしたバリキャリ共働き夫婦、全てを手にするために努力し人生のライフステージを万進する彼らが次に求めるものは当然決まっている。そう可愛い我が子である

きちんとした教育を施してくれる両親と彼らから受けついだ優秀な遺伝子に加え、学生時代もわき道にそれずに努力してライバルを蹴散らして立派な学歴と仕事を勝ち取り、その合間に厳しい恋愛サバンナできちんと将来の配偶者も見つけ出して来た人生の勝者である彼らにとって、凡百の人間ですらクリアできている育児なんて車を運転するように簡単にこなせるものに感じられる。バリキャリ共働き夫婦の多くは金銭的に子供を作ることにそこまで恐怖を抱くものは少ないだろう。

彼らは優秀で能力が高い。それぞれが持つ能力のスキルグラフに違いはあれど、並外れた体力、優秀な頭脳、仲間を集められるコミュ力、人を引き付ける特殊な才能、様々な高い強みを持っている。彼らはその強みを活かして夫婦でバリバリキャリアと育児の両立を試みる。

バリキャリ共働き夫婦は有能なコンビである。当然様々な準備をもって育児に臨むことになる。しかし、今まで勝ち戦しかしらない彼らに”育児”という未体験のタスクが襲い掛かってきた時、その戦いは非常に厳しいものになってしまう。彼らの対策はなぜ上手く機能しないことが多いのだろうか?

まず彼らが最初に計画する一番スタンダードな対策が『子供が小さいうちは夫婦どちらか、もしくは交互に時短勤務や育児休暇を取得してキャリアより育児を優先する』というものだ。もちろんこれが上手くいく夫婦もいることにはいるが、稼ぎの良いバリキャリ夫婦であるほどに残念ながら途中で頓挫してしまうこ都が多い。

その原因が『やっぱり私/俺は仕事したい!熱』が出てしまうことだ。

仕事がしたい熱が出てしまうと、妊娠中に時短勤務を計画していた妻が、産休や育休が終わり職場復帰を迎える間際になり『時短じゃ今までのような成果を出せないだろう。会社でのキャリアを何年も停滞させたくない。育休中に後れを取った分早く周りに追いつきたい。時短なんて取ってる場合じゃない!』と事前の計画をぶん投げてしまうのだ。夫が妻と入れ替わりで育児休暇を取得したり、時短勤務を計画しているパターンでも、同じ流れでちゃぶ台返しを決めてしまうことが多い。

当初の計画通り時短勤務や男の育児休暇を始めてみた場合でも、『時短では以前のように仕事に打ち込めない。残業0でどうやって仕事をこなしたらいいんだよ!』『育児休暇してる間に新しいプロジェクトがどんどん進んでいる。置いていかれている感覚が辛すぎる。やっぱり育休切り上げて仕事復帰したい!』と心が悲鳴を上げてしまう。

バリキャリ共働き夫婦は我が子を愛している。しかしそれと同時に仕事や自分のキャリアも愛しているのだ。彼らは有能であるからこそ子供達に対する親としての責任感と、職場の同僚や部下、上司に対する責任感の間で板挟みになってしまうのである

時短勤務など働き方調整作戦をぶん投げたバリキャリ夫婦が次に考える作戦が『育児のアウトソーシング大作戦』である。幸いなことに昨今は政府の育児支援により保育園の数も増えており、延長保育や土曜保育なども利用可能である。病児保育もあり朝が熱が出てもそこなら預けることも可能だ。またネットで気軽に利用できるベビーシッター制度なども徐々に増えているし、子供向けのレトルト離乳食も豊富で、幼児食の宅配などのサービスもある。

唸るほどの年収があるバリキャリ共働き夫婦と、官民タッグによる育児アウトソーシング手段を用いることで、夫婦の仕事のキャリアを維持しながら育児も可能なはず!

しかし現実は中々に厳しい。まず保育園の延長保育にしても遅くても19時までのところがほとんどであり、子供たちの夕食は家族で準備する必要がある。離乳食や幼児食の宅配、作り置きサービスもそこまで選択肢は少なく、都会でしか利用できないことが多い。利用できたとしても値段の割に味が微妙なことも多い。結果として長年の信頼と実績のある和光堂などのレトルトに頼りがちにならざるを得ない。

またシッターサービスもいくつかあるが、事前に予約が必要であり突発的な残業や休日出勤によるお迎え依頼などは難しい。また地域によっては供給不足で予約が中々取れない場合も想定しなければならない。さらに家に上がって我が子を世話して貰うベビーシッターとなると、どうしても相性の良し悪しが出てしまう。誰でもいいというわけではないのだ。相性の良いシッターさんを、人気のシッターさんを、となるとさらに予約は困難になる。

また発熱した子供のお迎えなどはベビーシッターには出来ないことがほとんどだ。保育園も突発的な延長は大丈夫だが急な土曜日保育となると保育士のシフト準備などが必要なため受け入れてもらえない。病児保育にしても前日予約や診断書が必要で、朝一の発熱には無力である。地域によっては予約を取ることも難しい場合が多い。

それにお金があるならもう全ての育児を事前予約で外注し食事もレトルトでかまわない!と開き直れるバリキャリ夫婦は意外と少ないやはり家で作ってあげるべきではないか?保育園やシッターさんに任せすぎるのは良くないのではないか?という罪悪感が夫婦を苦しめる。彼らは有能で常識的な思いやりがある夫婦だからこそ、育児にも仕事同様に手を抜きたくないし抜けないのだ。

キャリアを制限したくない、育児を過度に外注したくない、もしくはできない。となったバリキャリ核家族夫婦に最後に残された作戦、それが『体力ごり押しで仕事も育児もやるんじゃい!作戦』である。

生き馬の目を抜くビジネス界で結果を出し立派なキャリアを築いてきた彼らはわかっている。人生で最も重要なスキルが『無尽蔵の体力』であるということに。

彼らは学生時代から社会人の20代に至るまでその自慢の体力でキャリアを築いてきた強者たちである。会社の大ピンチや大チャンスのいざという時に風邪をひいて倒れてしまうような男女ではキャリアを築くことはできない。そんな体力に恵まれたバリキャリ夫婦2人がタッグを組めば、育児と仕事のキャリを両立することだってできるはず!

しかしそうはいかないのが育児の厳しい現実である。実は体力のある人間に共通する部分がある。それは『睡眠が深い』ということだ。

体力マンや体力ウーマンたちは総じて良く眠るし良く寝ることが出来るスキルを持っている。彼らは平日12時間以上働いても夜しっかりと寝られるのである。逆に夜型で睡眠の浅い筆者のような人間は、仕事をやりすぎて精神が高ぶっていたり疲れがたまりすぎると逆に寝られなくなってしまう。また夜中もちょっとした物音で起きたり無駄にトイレに行きたくなってしまう。しかし体力のある者たちはそうではなく、彼らはすぐに眠れるし、朝まで目を覚ますことはほとんどない。

そんな体力マンの根っこにある睡眠力を破壊してくるのが新生児から乳児期の赤ちゃんによる”夜泣き”である。新生児期は複数回、乳児期も最低1回は夜泣きをする。そのたびに夫婦のどちらかが起きて赤ちゃんにミルクを上げたり縦抱きであやしたりする必要があるのだ。

日中のバリキャリ夫婦の無尽蔵の集中力を支える睡眠が削られることは、彼らの体力気力を少しずつ削いでくる。当然彼らは優秀であるので、夜泣きのたびに夫婦二人で起きて1人がミルクを準備して飲ましてあげながら赤ちゃんをあやしているのを、もう一人が応援隊として応援する、みたいな無駄なことはしない。交互に担当を決めてシフト制を敷くだろう。しかし2日起きとはいえ、睡眠を削られる生活は思いのほかしんどい。しかもそれは土日問わず子供がある程度大きくなるまで1年以上続くのだ。体力のない筆者はなおのことしんどかった

そんな赤子の夜泣きで本来持つ体力や免疫力が削られた状態のバリキャリ夫婦を襲うのが、保育園に通いだした赤ちゃんたちを媒介とした『感染症カーニバル』である。感染症カーニバルとは、半年を過ぎて母親から与えられていた免疫が切れたた赤ちゃんたちが保育園で様々な感染症をうつしあいそれが両親にも感染する感染症祭りのことである。

この感染症は防ぐことは非常に難しく、ノロやロタ、アデノ、プール熱、手足口病、RSウイルス、インフルエンザなどに加え最近ではコロナウイルスまで参戦してもう大変である。またこれらとは違うよくわからない胃腸炎や風邪が流行ることも日常茶飯事であり、バリキャリ夫婦ですら全ての感染症を弱った免疫バリアですべて跳ね返すことは難しく、体調不良で仕事に穴をあけてしまうことになる。

また子供が発熱すれば当然お迎えのため早退しなければならないし、病児保育も予約が取れなければ熱が下がって保育園復帰できるまで家で見なければならなくなる。こうなってしまうと例えバリキャリ夫婦の免疫が感染症を打破できたとしても、子供のために仕事をしばらく休まなければならなくなる。またRSウイルスなどで子供が重症化して入院!となった場合、夫婦どちらかが退院まで付き添いで入院することになる。こうなると長期休暇を取るしかない。

このようにバリキャリ夫婦の前に立ちはだかる様々な試練を前に、育児とキャリアの両立はとても困難と言わざるを得ない

事実、ほとんどの夫婦どちらかがキャリアを制限して(多くの場合は妻側が)子供が小さいうちは育児と共働きを継続する道を選ぶ。夫婦だけの力で仕事と育児を両立しているバリキャリ夫婦は筆者の周りには残念ながらいない。

しかし、バリバリキャリアを維持しながら育児をこなしている夫婦が0かといえば決してそんなことはない。育児と仕事を両立しているバリキャリ共働き夫婦は存在する。

彼らはどのような手段でキャリアと育児を両立しているのであろうか?彼らが共通して利用しているのが筆者の過去の記事でも度々触れて来た最強の育児支援である『ジジババヘルプ(ごくまれに叔父叔母その他親族ヘルプもいる)』である。

核家族でも夫婦どちらかの実家、もしくは両方の実家が自転車でアクセス可能な距離に存在するバリキャリ夫婦は、ジジババヘルプのパワーでキャリアと育児を両立している。

ジジババヘルプの強みは何といっても融通の利きやすさである。発熱による突発的な保育園のお迎えやそこからの自宅保育、離乳食や夕食全般の準備、当日に頼んでも対応してくれるのはジジババヘルプを除いて他にない。

ただこのジジババヘルプを使用するためには当然条件がある。その3つの条件が……

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