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ツーブロックゴリラはなぜホモソーシャルの勝者なのか?

陰キャの集会所ツイッターで天敵として日々恐れられている存在がある。そうツーブロックゴリラである。

ツーブロックゴリラはラグビー部やアメフト部などバッチバチの体育会系で活躍し、社会人になって以降もジム通い日サロ通いを欠かさず、持ち前の体力と筋力とコミュ力で、学生時代から社会人に至るまで常にホモソーシャルの中で先頭集団で走り続ける強者男性たちのことである。髪型はもちろん強者の象徴ツーブロックだ。

学生時代のコンプレックスからかモテばかりが重視されるツイッターでは女を殴ってそうな黒髪マッシュ前髪男が強者男性のように語られることも多いが、ち〇こ頭のDV男なんてツーブロックゴリラの前ではキノコの如き弱々しい存在である。いつもは女を殴っている自慢の拳も鍛え上げたツーブロックゴリラの肉体には傷一つ付けることはできない。逆に手首を捻挫するのが関の山だ。デコを隠すような女々しい男たちがツーブロックに勝てるわけがない。

学生時代に帰宅部だった陰キャたちは学校の暴君ツーブロックゴリラたちに対して当然良い印象を持っておらず、パワハラの象徴、暴力性の権化のような存在してネタにされることが多い。まだ暴力性のコントロールを身につけていない若いツーブロックゴリラたちにボール代わりにボコボコにされた陰キャも少なくはないだろう。良い印象など持てるわけがない。

しかし、ツーブロックゴリラたちの本当の強さ、真価は実は暴力性ではない。暴力性だけの男では組織の輪を乱す危険人物とされ、ホモソーシャル内でのし上がることはできない。しかしツーブロックゴリラの多くは学生時代から社会人生活に至るまで常に権力の隣にいる。それは一重に彼らの持つ暴力性以外のもう一つの顔の力によるものなのだ。

ツイッターの社会不適合インテリたちから脳筋と揶揄されるツーブロックゴリラたちであるが、その生態は実はとても”したたか”である。彼らは体育会系で鍛え上げた観察眼と諜報能力、世渡り力で常に組織の人間と良好な関係を構築し、様々な部署や上役同士の権力関係を観察、調査している。陰キャがしたり顔で意味がない、無駄の極み、と参加しない忘年会や会社の飲み会に積極的に参加し、できる上司に酌をして回り心証を良くし、同期と情報交換をし、使える後輩と親睦を深める。

そして組織の実権を握っているステークホルダーを見つけると、体育会系で鍛え上げた格上への処世術を遺憾なく発揮して懐に潜り込む。陰キャの前では決して見せない媚びに媚びたゴマスリと太鼓持ちで組織のボスの狗となり尽くす。実利のために必要とあらばゴリラたちは躊躇いなく無駄なプライドをドブに投げ捨てることができる強さをツーブロゴリラ持っている。ちっぽけなプライドに縛られて上司の説教や同僚のアドバイスに従えない陰キャとは全く逆である。

そうツーブロックゴリラの本当の真価は暴力性ではなくホモソーシャルでの処世術、”人たらし能力”なのである。彼らはモテなど4000年前に通過しており、その次の段階である人たらし、特におじたらしの段階に進んでいるのだ。

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