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大都市を飛ぶトンボ

珍しく渋谷の街にトンボが飛んでいた。弱々しく飛んでいた。ふらふらとビルにぶつかりながら。

ここにはかつて草原が広がっていたはずだ。地球史という壮大なスケールで捉えれば、渋谷の街も草原であった時代の方が圧倒的に長い。遺伝子にはその頃の環境に適応する仕組みが強く刻み込まれており、決してコンクリートで構成された街には適応していない。

トンボの影にわれわれ現代人の姿を認めざるを得なかった。

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