葛城ユキさんと魂

昨日ニュースを観ていたら、葛城ユキさんがステージ4のガンであること、そして入院前の昨日と今日コンサートを開催することを公表したらしい。僕はニュース越しに直覚した。彼女の魂を。魂の声が聞こえた気がするのだ。彼女にとってコンサートは、そんな魂の叫びなんだろう。

葛城さんはこう言っている。

大変突然なので、自分も周りも大変驚いています。でも、私は歌うために生まれてきております。必ずステージに復復帰します。どんなに苦しくても耐えます。頑張ります。同じ境遇のみなさんも、一緒に頑張りましょう。ロック魂で頑張ります!

「私は歌うために生まれてき」たんだと。それは彼女が71年にわたる人生の道程で見つけた″自分″なんだろう。ステージ4のガンの最中にでもやりたいこと、いや、やらなきゃいけないことがあることってなんて素敵なんだろう。

「自分探し」という言葉は陳腐だが、僕はそれなくして人生はないと思う。人生かけて探して探して、やっと見つけた″自分″は、表現せずにはいられないもののはずだ。うちから沸々と湧き上がってくるものを出さずにはいられようか。そこには生死という問題なんて関係ない。そういった自分の内なるものに耳を傾け続け、応えていくことにこそ人生の妙味があるのではないか。

そんな表現者、葛城ユキさんの復帰を心からお祈りしております。

 

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